あんな話 こんな話  115
 
ドクター帯津良一の
『ときめき養生食』
海竜社刊
より その1
 
 
● はじめに
心のときめきが生命エネルギーを高める
 
これまでたくさんの本を書いてきました。
養生に関する本もあります。
でも、こと食養生を中心に据えた本となると、初めてではないでしょうか。
 
自分でいうのもなんですが、読み返してみて楽しい本ですね。
そういえば書いている途中も楽しかったですよ。
食養生というのは本来楽しみがつきまとうものなのでしょう。
 
そうそう、この養生なのですが、養生というのはなんとも古めかしい、健康法という言葉に置き換えたほうがいいのではないかという向きに、時に出会うことがあります。
でも考えてみると、健康法と養生法とでは少し違うような気がするのですよ。
いわゆるニュアンスが違うのです。
 
そこで辞書を引いてみました。
日ごろ愛用しているのは『広辞苑』と『大漢語林』です。
ところが、健康法も養生法も辞書にはありません。
そこで「健康」と「養生」を比べてみました。
 
健康・・・・・・体に悪いところがなく、心身ともにすこやかなこと。
養生・・・・・・生命を正しく養うこと。
 
少し違いますねえ。
体(からだ)、心(こころ)、生命(いのち)は人間の三要素とみなされていますが、どうも健康は体に焦点を合わせ、養生は生命に焦点を合わせているようです。
 
もっとも養生も従来は健康に近い存在でした。
どういうことかというと、従来の養生は体に焦点を合わせていたのです。
体を労り、病を未然に防いで天寿を全うするという、どちらかというと消極的で守りの養生だったのです。
 
世の中万事、守りに入ったらろくなことはないですよ。
守りに入っていいのはプロ野球の試合くらいのものでしょう。
その上に天寿を全うして、死をもって終わりとするところがつまらないですねぇ。
 
これからの養生は生命に焦点を合わせます。
ところで生命とは何でしょう。
私たちの体内にもさまざまな「場」が存在します。
電磁場もあれば重力場もあります。
その上に、もっと生命に直結する、たとえば、中国医学でいう「気」のようなものが分布して「場」を作っていることは十分に予測できることです。
 
しかし、気という存在が実証されていない現在、「気場」というのは少し早いような気がしますし、他にもまだ知られていない物理量が存在する可能性もあります。
そこで、これらも全部ひとまとめにして、「生命場」と呼ぶことにしました。
 
この生命場のエネルギーが生命です。
そうです。生命とはエネルギーなのです。
この生命のエネルギーを日々高めていく、自らの努力で日々勝ち取っていくのが、これからの養生ということのなります。
 
どうです、より積極的で責めの養生ではないですか。
しかも、日々高め続けて煎って死ぬ日を最高に持っていくのです。
その勢いを駆って死後の世界に突入するのです。
死を持って終わりではありません。
夢は死後の世界に展開していくのです。
何たる気宇壮大。これぞ私たちの養生です。
 
さらに、日々高め続ける速度は決して一定の割合ではありません。
静かに向上しながら時に内なる生命場が小爆発を起こします。
これぞベルクソンのいう「生命の躍動」です。
生命の躍動を起こす原因は何か。
それは心のときめきであると喝破しました。
 
心のときめきこそ養生の要諦です。
 
心のときめきといったって、何も難しいことではありません。
ときめきの芽は、仕事、思索、交遊、旅、酒、大極拳と至るところに散在しています。
とりわけ機会の多いのは三度の食事ではないでしょうか。
 
食養生では食材の吟味もさることながら、この心のときめきが肝要です。
ときめきには食材の不利を補って余りあるものがあります。
しきりに書いたり喋ったりするので、私のときめき食であるカツ丼はすっかり有名になってしまいました。
 
しかし、言っているわりにはカツ丼を食べるチャンスは多くないのですよ。
嘘だと思ったら、私に行きつけの、日暮里は谷中口の近くにあるKというおそば屋さんのお姉さんに訊いてみてください。
 
なぜなのか。それは大いなる虚空のいのちの流れに身を任せているからですよ。
ただ旨いだけではときめきません。
大いなるいのちの流れに身を任せた上での旨い! がときめきを呼ぶのです。
だから食の養生を果たしていくためには、心の養生も気の養生も必要なのです。
 
 
 
第1章 食養生で人生を最高に生きる
 
● 食養生は中国医学の大きな柱
 
私が川越で病院を始めてから20数年になりますが、ここでは人間を丸ごと見るホリスティックなアプローチによるがんの治療などを中心にしております。
 
私が今の病院をつくった動機は、外科医としてがんの治療に携わっていて、西洋医学だけではがんを克服できないのではないかと強く感じ、東洋医学や民間療法などを取り入れた総合的な治療を行いたいと考えたからです。
 
まず中国医学に注目しました。
西洋医学が体の中の部分をしっかりと見る医学であるのに対して、中国医学は全体をまんべんなく見る医学です。
体の一部に注目するあまり、全体を見逃してしまう傾向が強い西洋医学の弱点を、人間の全体を見る中国医学が補うという形で、この2つを合わせてみたいと思ったのです。
 
中西医結合という高い理想で病院を開いたものの、最大の難関は患者さんが食べる食事のことでした。
食養生は中国医学の大きな柱ですから、中西医結合をかかげる以上、食養生を中心に据えなければなりません。
 
三度三度の食事はがんの治療と深い関係があります。
それではがんの患者さんには何を食べてもらったらよいのかとなると、これが、よくわかりません。
私は、これまで大学の講義でも医者としても、食養生を学んだことはありません。
いうまでもなく、人間が食べるということは、消化吸収と密接に関係していますが、消化吸収は過程に過ぎず、目的は、体内の生命場を整えることです。
 
食べることは臓器の問題だけではないのです。
生命場を高める食事となると、おいしいとか、感謝の気持ちを持って食べられるものでなくてはなりません。
体にいくらいいものでも、苦虫を噛み潰したように食べていたのでは、心のエネルギーを下げてしまいますから、効果は相殺されてしまいます。
 
食事には、喜びや感謝がないといけないと思うのです。
 
「自分自身を高める」と言う気持ちと食養生とは一体なのです。
食べるということ、自分の心の力で生命場というのは高まるわけですから、それだけの力をもつ食事にするにはどうしたらよいのか、といろいろ研究した結果、中国の食用上を基本においた養生食を実践することに踏み切りました。
 
 
 
● 帯津三敬病院オリジナル、
漢方粥、玄米ご飯、玄米粥
 
帯津三敬病院開院の頃、私は、北京の中日友好医院の副院長をしておられた李岩先生に、がんの漢方薬について勉強していましたので、早速、食事についても教えていただき、薬膳のお粥である漢方粥がよいのではないか、ということになりました。
 
漢方粥にはたくさんの種類がありますが、がん患者に適した10種類ほどの漢方粥を選びました。
 
山田幸子看護師長を中心に栄養士達が一丸となって、材料の仕入れ、調理法や試食を繰り返し、漢方粥が出来上がりました。
初めての漢方粥は八方粥でした。
 
開始当時は、毎朝行われる私の回診の際に、山田師長が患者さんの反応を確認して翌朝の漢方粥を考える、というように、個々に細やかな対応をしました。
そういう方法を繰り返しながら一つの方法が決まり、現在は、1ヶ月単位の献立を立てて、実施するようになりました。
 
漢方粥は9種類用意されていますが、これらにメニューは初めから決まっていたわけではありません。
患者さんとの勉強会等で意見を交換し合いながら、内容を少しずつ改良してきました。
現在のメニューは患者さんと作る側との協力によってできたものです。
 
漢方粥は薬ではありません。
食事です。おいしく食べられるということを第一に考えています。
おかげで、「おいしい」「あきない」「食べると体が温まる」「毎日食べると滋養強壮につながる」と、患者さんには好評です。
 
また、材料の保険診療内で求められるもので、入手しやすいものを選び、患者さんが退院後も実施できるようにと配慮しています。
 
漢方粥が大分軌道にのった頃、患者さんの希望で玄米ご飯と、玄米粥をはじめるようになりました。
栄養士達はてんてこ舞い状態でしたが、小豆や麦、雑穀を入れた食べやすくておいしい、”帯津病院オリジナルの玄米ご飯、玄米粥“がメニューに入るようになりました。
 
漢方粥は平日の朝食に、昼食と夕食が玄米ご飯、玄米粥です。
漢方粥は作り方も簡単で食べやすく、からだによい粥ですから、次項を参考にして、ぜひお試し下さい。
 
 
 
● 帯津三敬病院の漢方粥の作り方
(材料はすべて2人分)
 
◆ 八方粥の作り方
@ 米60gは30分前に洗い。水700mlにつけておく。
A 小豆6g、ささげ3g、大豆1.5g、インゲン豆(白)2gはあらかじめやわらかく煮ておく、れんこん6gと山いも12gは薄切りにする。
B @とAに緑豆12gを加えて強火にかけ、吹いてきたら弱火にして30分間炊いて塩2gを加え、弱火で15分炊く。
 
◆ 枸杞子粥の作り方
@ 米70gは30分前に荒い、枸杞子10gと共に水700mlにつけておく。
A 強火にかけ、吹いてきたら弱火にして30分炊き、塩2gを加え、弱火で15分炊く。
 
◆ 山薬粥の作り方
@ 米60gは洗い、700mlの水につけておく。
A れんこん20gは薄切りにし、@に加えて強火にかけ、吹いてきたら弱火にして30分ほど炊き、山いも20gの薄切りを加え、弱火で10分煮、塩2gを加え、10分炊く。
 
◆ れんこん粥の作り方
@ 米60gは洗い、700mlの水に30分つける。
A れんこん30gは薄切りにして、@に加え、強火にかけて吹いてきたら弱火にして30分炊き、塩2gを加え、弱火で15分炊く。
 
◆ 緑豆粥の作り方
@ 米60gは洗い、700mlの水に30分つけ、緑豆30gを加えて強火にかけ、吹いてきたら弱火にして30分炊き、塩2gを加え、弱火で15分炊く。
 
◆ はと麦粥の作り方
@ 米50gは洗い30分ほど700mlの水につけ、一晩水につけておいたはと麦30gとともに鍋に入れ、強火にかけ、吹いてきたら弱火にして30分炊き、塩2gを加え、弱火で15分炊く。
 
◆ きくらげ粥の作り方
@ 米60gは30分前に洗い、水700mlにつけておく。
A きくらげ6gの千切りを1に加え、強火にかけ、吹いてきたら弱火にして30分炊く。
塩3g加え、弱火で15分炊き、せんぎりしょうが4gを加える。
 
◆ ゆり根粥の作り方
@ 米70gは30分前に洗い、水700mlにつけておき、強火にかけて吹いてきたら弱火にして30分炊く。
A ゆり根30gはほぐし@に加え、弱火で10分炊き、塩2gを加え弱火で15分炊く。
 
◆ 小豆粥の作り方
@ 米60gは30分前に洗い、水700mlにつけておく。
A 小豆30gはある程度やわらかく煮て、@に加え、強火にかけ、吹き上がってきたら弱火にして30分炊き、塩2g加え弱火で15分炊く。
 
 
 
● 体質に合ったものを食べることが大事
 
食養生は、からだのタイプによって使い分けることが大切です。
漢方では、まず体の状態から、熱症と寒症に分けますが、これは体温の高低のことではなく、熱症とは体内に熱を持っている人で、どちらかといえば冬の寒さに強く、夏の暑さに弱い人です。
寒症は逆に、いつも体が冷えていて、寒さに弱い人です。
冷房で体調を崩すようなタイプの人です。
 
熱症の人は、放熱作用のある「涼性食物」のきゅうり、トマト、あさり、わかめ、豆腐などを食べると体の熱を下げることができます。
 
冷え性の人は「温性食物」にら、にんにく、かぼちゃ、ふぐ、うなぎ、えび、ピーナッツなどを食べると体を温めることができます。
 
また、漢方では体のタイプを「実証」と「虚症」に分ける見方があります。
実証というのは便秘がちで血圧も高く、汗をあまりかかない人、いわば毒気を体にためやすい人です。
 
こういう実証の人には、「瀉性食物」のにら、にんにく、ねぎ、ごぼう、バナナ、かに、くらげ、小豆、カレーなどがおすすめで、こういうものを食べることによって、便秘を治し発汗を促進します。
 
下痢勝ちで体力のない虚性の人には「補性食物」の肉類、キャベツ、玉ねぎ、大根、あじ、あなご、あわびなどがよく、こういう食べものは下痢を止め、血色をよくして体力をつけますから、体力増強の効果が期待できます。
 
水分のとり込み方による分類では、いくら水分をとっても体や皮膚が乾燥しており、乾いたフケが出るような「燥」の人と、取った水分が体にたまりやすく、すぐにむくんでしまう「湿」のひとがいます。
 
このケースでは、「燥」の人には、かぼちゃ、たけのこ、りんご、パイナップル、どじょう、玄米、梅干しなど、体内の水分保留を促進する「潤性食物」がよく、「湿」の人には、しそ、しょうが、ねぎ、ごぼう、みかん、ぶどう、ふな、うに、とうもろこしなど、体内水分の排泄を促進する「燥性食物」が効きます。
 
このように、人にはそれぞれ違う体の性質、つまり「体質」があります。
「体質」は本来、平衡がとれたニュートラルなものなのですが、場のゆがみ、つまりからだの秩序のゆがみが症状となって体外に出てきたものが、虚弱体質、アレルギー体質、熱症、寒症、実症、虚症、燥症、湿症など、私たちが考えている「体質」です。
 
 
 
● 飲食には体質を正常に変える役目がある
 
「体質は生まれつきのもので、一生変わらない」と思っている人が多いようですが、体の秩序のゆがみが表れているのが体質ですから、日ごと変化していくものなのです。
つまり体質は自分で変えられるのですね。
 
そして、そのように日々変化していく「体質」に大きな影響を与えているものの一つが、食べものなのです。
 
逆にいえば、「体質」は食品のもつ”個性”をうまく利用することによって、改善していくことができるわけです。
 
これが中国医学で言う“食養生”の発想です。
 
食養生は、「体質」を見つけ、それに合わせた食事をすることで、「場」のゆがみ(体質)を正常な状態にもっていくことを目的としています。
 
身近な例でも、若いときに大変体が弱かった人が食養生をしたために104歳まで見事に生きた人もいれば、反対に丈夫で風ひとつ引かなかった人が若死にすることもあるというわけです。
 
江戸時代の儒者であり、博物学者であり、ご自身長命であった貝原益軒(1630〜1714)は、その著『養生訓』に記しています。
 
「寿命は養生をよくすれば長く、養生しなければ短い。
長命か短命かは、心がけ次第である。
丈夫で長命に生まれた人も、養生しなければ早死にするし、虚弱に生まれた人も、保養をよくすれば長生きすることができる」と。
 
さらに食と生命の関係を、
「元気は生命のもと、飲食は生命の養生である。
飲食の養分は人生で大切なものである」
と簡潔に記しています。
 
食養生をしっかり心がけることによって、元気で長生きすることは人間の自己責任と心得たいものです。
 
 
 
● 日本食は健康食の5つ星
 
日本人の寿命は、金メダルです。
世界保健機構(WHO)の2007年度の報告によると、日本の女性の平均寿命は86歳で世界単独1位。
男性も1位ですが79歳でサンマリノ、アイスランドと並んでいます。
 
海に囲まれ、温帯に位置する日本は、四季の変化に伴う野菜や果物など豊かな旬の食べもの、新鮮な魚や海藻など栄養豊富な食べものに恵まれ、その上、衛生が行き渡り、世界に冠たる医療機関の整備、冷暖房も完備して、暑さ寒さから解放されたことなど、生活上での環境がよくなったおかげでこの結果を生んでいると思います。
 
日本が長寿国のお陰で、今、世界から日本の食事が注目されるようになりました。
アメリカでは、すし屋さんがどんどん増えているようです。
 
すし屋といえば、もう10年以上前になりますが、アンドルー・ワイル博士(アリゾナ大学医学校)がこんな話をしてくれました。
彼が住んでいたのはアリゾナですが、あの辺りはまだカウボーイがいて牧畜をやっているのです。
 
そのカウボーイが夜、馬で街にやってきて、昔の西部劇だと柵に馬をつないで、肩で扉を押して酒場に入っていくのですが、今はすし屋に入っていくというのです。
すしはうまいだけではなく健康食だというのがいまやカウボーイ達にも有名になっているからだといっていました。
そのくらい日本食が健康食として広まっているということです。
 
すしだけではありません。
和食や日本のおそうざいの本なども出ていますし、マーケットにはお豆腐や味噌など和食の食材も出回っています。
 
アメリカ人の健康志向はたいへんなもので、彼らはよいものにはすぐに飛びつき、悪いものは徹底してやめるのです。
タバコもパッとやめ、禁煙が徹底して行われています。
日本人は、わかっていてもなかなかやめられませんが。
 
それにジョギング。
これはもう大統領もビジネスマンも大流行の健康法ですね。
ホテルに泊まっている沢山の外国人が、朝ジョギングをしているのを見かけます。
ホテルに泊まっている日本人が、朝ジョギングウィしているのをあまり見たことはありません。
 
アメリカはわずかですが、年々がんになる人が減ってきているのです。
日本は依然として減っていません。
それは健康工場のライフスタイルについての関心、あるいは実践が日本人よりも徹底しているからだろうと思うのです。
 
がんの罹患率を減らすのは、生活習慣の改善しかないのです。
 
 
 
● 美味しく食べると免疫力が上がる
 
おいしいものを食べると歓びが起きるので、自然治癒力が高まるのです。
これ以上よい食材はありませんよと食材だけ並べても、ちっともおいしくない。
食材に配慮することは当然ですが、それだけではなく、喜びは伴わなければ生命力は高まりません。
体に良くありませんよというものであっても、それが大いなる歓びをもたらしてくれるのなら、食べてもよいと思います。
 
私は患者さんによくいうのですが、普段、玄米菜食していても、たまにはおいしいものを食べて、大いに飛び上がるくらい歓んでくださいというのです。
みんなニコニコして実行しています。
 
食べものは、人生の喜びの大きいものの一つですから、そう我慢することはないということです。
私は、年をとればとるほど出鱈目をやってもよいと思うのです。
 
今70歳で自由に食べていたら、80歳になったらもっと自由にしてもよいと思うのです。
 
春秋社から出版されている翻訳本で、アメリカの2人の老化の専門家の書いた『長生きする人はどこが違うのか』という本があります。
その結論ですが、長生きするためのよい方法は何もないというのです。
 
しかし、
「私はこうする」
という2人の提案があります。それは、
「だんだんゆるめていく」
というのです。
 
規則を緩め、戒めをゆるめるということですね。
たとえば70歳になったら1週間に1回悪食をする。
75歳になったらそれを2回にする。
80歳になったら3回にするといういうように、だんだん悪食の回数を増やしていくというのです。
 
悪食というのは好きなもの、おいしいものということで、それは今まで節制してきた自分に対するご褒美ということと、先が短くなっていくのだから、と記してありました。
 
おいしく食べれば免疫力は上がり、歓びがあれば、さらに免疫力は上がります。
まずいまずいと食べていてはいけないのです。
ありがとう、おいしいといって食べれば、免疫力は上がります。
 
 
 
● 唾液をよく出すことが不老長寿のもと
 
よく噛むくことが脳の働きを活発にすると共に、酵素などを含んでいるため消化を促進するするといいわれ、昔から、唾液を出すことが不老長寿のもとと考えられています。
 
かむ回数も36回とか100回とか多いほどよいといいますが、それは、意識してよく噛んで食べろという極訓的な言葉と解釈したらよいと思います。
 
私の行っている時空の呼吸法では、唾液を出すために、歯をカチカチさせたり、舌を回したりします。
舌で歯の前を回し、唾液腺を刺激します。
この唾液を臍下丹田に届くように飲み込み、虚空との交流をイメージするのです。
 
 
 

石川県認定
有機農産物小分け業者石川県認定番号 No.1001