■ 野菜の味も栄養も減っている
● 野菜今昔物語・現代における栄養不足野菜の氾濫
(エメラルド・カンパニー)より
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「野菜の味が昔と違う」「水っぽくて野菜固有の匂いや味がなくなった」・・・これは年配の方たちほど感じているはずですが、実はそこには現代野菜の大きな問題点が隠されています。 言い換えれば、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素が極端に少ない栄養不足野菜が氾濫しているのです。 食品の栄養価の目安は、科学技術庁が公開している日本食品標準成分表を改訂版ごとに比較すると明らかになります。 例えば、1日の摂取量のビタミンCをほうれん草だけで摂ろうとすると、50年前は2株で足りたものが、現在は9株も必要であるということになりますが、これはすなわち現代のほうれん草に含まれるビタミンCが50年前の20〜25%しかなくなってしまったということを表しています。 また、トマトの栄養を1950年時と比べると、ビタミンCは50年前の1/2、鉄分に至っては実に1/25しか含まれていないことになります。 知らず知らずに変化している野菜はほうれん草やトマトだけではありません。 外見は同じでも、今の野菜と昔の野菜は別物になってしまったのです。 どうして現代野菜はビタミンやミネラル不足の"栄養不足野菜"になってしまったのでしょう? 原因のひとつには、野菜が育つ畑の土壌の変化があります。 昔の自然堆肥を使った農法では、微量ミネラルが土に還元され、そこで育つ作物は栄養がバランス良く豊富に含まれていましたが、それが化学肥料や農薬に変わったことにより、微量ミネラルが作物に取り込まれなくなってしまったのです。 また、野菜の品種改良などによる副作用も問題です。 大量生産や生産効率等の観点からのみ進められた品種改良は、野菜の含有栄養価自体はまったく無視されて行われてきたからです。 野菜の栄養素による健康効果は、きれいな空気と水に恵まれ、有機肥料(自然堆肥)で理想的な団粒構造が作られた生きた土壌で育てられた野菜だけの能力であり、「栄養不足野菜」に同様の効果を期待することはできません。 野菜たちが、本来それぞれ持っているはずの栄養を含むためには、自然の力で育てられなければならないからです。 上記のデータは、農薬や化学肥料がそうした野菜の能力を失わせるだけでなく、土壌そのものを殺してしまうということを、他ならぬ野菜たち自身が身を持って私たちに証明してくれているのではないでしょうか・・・? だからこそ、EMERALD Companyは野菜たちが育つ環境と栽培方法はもちろん、それぞれの野菜のもっとも適切な収穫時期、すなわち「旬」にも強いこだわりを持ち続けています。 本来その野菜が育たないはずの時期に人為的に作られた野菜も、けっして「生きた野菜」とは言えないと考えるからです。 ● 野菜の栄養が減少している 【福岡県前原市のうえだこどもクリニックの院長のブログより】 9月8日のワールドビジネスサテライトで最近は野菜の栄養値が少なくなっているというレポートがありました。 栽培技術の進化で旬の時期以外でも野菜を食べられるようになりましたが、その反面栄養素の少ない野菜が出回ることになりました。 たとえば冬のニンジンのカロチンは夏の約半分になり、夏のブロッコリのビタミンCは冬の約半分になり、夏のホウレンソウのビタミンCは冬の約5分の1になっているといわれています。 旬以外の野菜が栄養素の平均値を下げてしまいました。 たとえばホウレンソウは日差しの強い夏は成長のスピードが速く栄養素を蓄えることが少ないのですが、日差しの弱い寒い冬にはゆっくり育ち栄養素をたっぷり蓄えます。 私たちは気付かないうちに栄養素の低い野菜を食べてしまっています。 やはり旬の野菜を食べることが重要です。 旬の野菜は値段が安く栄養もたくさんとれます。 また消費者に好まれる甘い野菜や成長が早い野菜への品種改良が栄養素を減少させている例があります。 消費者に好まれる甘いトマトはビタミンCの含有量が約2分の1です。 そこで品種改良で栄養強化野菜という野菜ががつくられています。 従来のピーマンのビタミンCは100gあたり76mgですが品種改良されたセニョリータというピーマンはビタミンCの含有量が154mgあります。 ブロッコリの改良品種であるスティックセニョールはビタミンAの含有量が従来のブロッコリの100gあたり130μgに比べて225μgある。 野菜においしさと栄養とどちらを求めるか。 野菜はおいしければ栄養価は少なくてもよいか。 しかし、少ない栄養価はサプリメントで補えばよいというわけにはいきませんね。 ● 野菜の栄養低下〜のお話 (All Rights Reserved) より 一見豊かに見える現代の食品ですが実は栄養価の点で、昔の食品と比べて劣っているものが多くあります。 特に野菜にそれが言えます。 今と昔の野菜の栄養価の比較・・・堆肥を主な肥料として作られた、有機農法によるトマトやきゅうりを食べられた人も多いと思います。 それらの野菜は本当においしく、栄養にあふれているように感じられます。 一方スーパーなどで売られている普通の野菜はどうでしょうか。 見た目にはきれいでも、野菜らしい味もなく、ただ水分と繊維質からできていると感じられないでしょうか。 北海道立中央農業試験場が、ほうれん草のビタミンCの含有率を調査したデーターです。 ほうれん草100g中のビタミンCの量 1950年150mg 1963年100mg
1982年65mg 1994年8mg このデータによると現在35歳〜55歳くらいの方が子供の頃に食べていたほうれん草に比べ、現在のほうれん草にはたった10%ほどしかビタミンCが含まれていないことになります。 私たちが子供の頃は、ほうれん草が嫌いな子供がほとんどでした。 それが現代の子供はほうれん草嫌いな子は少ないそうです。 その理由は、ほうれん草に含まれる栄養価が激減したため、味自体が変わってきているのです。 これは、ほうれん草だけに限ったことではなくすべての野菜について当てはまります。 私たちの食生活の問題点は、野菜自体の栄養価が減ってきているのに、毎日食べる量が変わっていないということです。 単純に言って、昔と同じ栄養(ビタミン・ミネラル)を摂るには野菜を10倍食べればよいということになります。 問題は毎日、今の10倍野菜を食べられるでしょうか。 多くの人の答えは、「それは無理だ」だと思います。 なぜこんなことになってしまったのでしょうか。 それは、 1、農法の違い・・・ 有機農法は、土の中に住む菌類・細菌・微生物などの力を利用して野菜を栽培します。土の中の菌類などは、土中の様々なもの(動植物の死骸や糞など)を分解し、植物の成長にとって必要な肥料に変える役割をします。 ですから堆肥を使った有機農法では、土中の菌類などが堆肥を分解し、その結果できたミネラル類や微量成分が野菜に吸収されるため、おいしく栄養が豊富な野菜ができあがります。 しかし、有機農法は多くの手間,時間がかかります。また、できた野菜も虫が食っていたり、形が曲がっていたりと見かけは良くありません。 このように有機農法で作られる野菜は、私たちが日常的に食べている「できるだけ早く,安く,手間が少なく,見かけの良い野菜」とはまったく正反対のものです。
2、流通の違い ・・・ 野菜の栄養価が減っているもう一つの原因は、産地から消費者に野菜が届くまでの過程、流通にあります。 昔は野菜は畑から摂ってすぐに八百屋さんの店頭に並び、その日のうちに食卓に上がりました。 現在では、畑から収穫された野菜はトラックに積み込まれ、複雑な流通経路をたどって、まず倉庫に入れられます。時には価格安定のために、長時間倉庫で保管される場合もあります。そうしてやっと店頭に並んだところで、私たちが購入します。 そして購入後も冷蔵庫で数日間保管され、やっと食卓に上がります。 ビタミン・ミネラルには安定性の悪いものが多く、時間の経過や衝撃で急激に失われていきます。 かつて野菜が泥つきのまま売られていた頃には、泥に含まれるミネラル分が乾燥と栄養の劣化を防いでいたのですが、泥を洗い、きれいにして店頭に並べられる今日、野菜から水溶性ビタミン、ミネラルが失われてしまいます。 3、 調理によって失われる栄養・・・ 水溶性ビタミンである、ビタミンCやビタミンB群などは調理の過程でも失われていきます。 例えば、ほうれん草を水に5分間さらすことでビタミンCが20%失われます。 その後1分ゆでるとさらに26%失われます。 カロチンも加熱により10〜25%失われてしまいます。 このように私たちが食べている野菜は本来含まれていたものよりもずいぶんと低い栄養残存率となります。 ● 日本の野菜は味も栄養価も減っている?! (All About ProFile )より 現代の野菜は、昔と比べて栄養価が減っているというのはよく聞くお話です。 栄養価が減っていれば、自分では栄養も十分とれていると思っていても、案外不足していたということになるのかも…? 今回は、そんな野菜事情と、どんな野菜を選べばよいのかについてご紹介します。 ★ 20年前のホウレンソウと比べるとビタミンは半分 2001年3月22日付けの朝日新聞で、「ホウレンソウに含まれるビタミンCが、20年前の半分に」という記事がありました。 食材のカロリーやビタミン含有量を計算するために使われる「五訂 日本食品標準成分表」(旧科学技術庁資源調査会編)の野菜の栄養成分を、女子栄養大学の吉田企世子教授が四訂版(1982年)と比較したところ、ビタミンCは5品目で増加したものの、ホウレンソウやコマツナ、ブロッコリーなど15品目で減少していたのです。 100g中のビタミンC
吉田教授は「三訂版から四訂版への減少は、栄養価の高い東洋種から、西洋種と交配させたものへ品種が変わったため、五訂版の減少は旬ではない夏にもホウレンソウが出回るようになったのが主因」とみています。 ★ ホウレンソウはなぜ季節で栄養価が違うのか? 現在の『五訂 日本食品標準成分表』では、「ホウレンソウ」のビタミンCは、冬採りは60mg・夏採りは20mgと、分けて書かれてあり、季節によって栄養価が違うことを示しています。 旬の野菜の栄養価については、女子栄養大学の辻村卓教授も研究しています。 辻村教授らによる「出回り期が長い食用植物のビタミンおよびミネラル含有量の通年成分変化では、ビタミンの中でもカロテンとビタミンCに関しては、特に季節変動が大きく見られ、ビタミンCの場合、ホウレンソウは最大月の2月(73mg)は最小月の7月(9mg)の約8倍になり、トマトは、最大月の7月(18mg)は最小月の1月(9mg)の2倍という差が出ています。 ★ 旬のものを食べるのは健康によい 一番大切なことは、食材の「旬」の時期に食べることです。 食べ物の旬とは、最も多く収穫でき、味がよく栄養価が高い時期をさします。 ただし、旬よりも先駆けの「はしり」や、旬が過ぎてからの「名残り」という表現もありますが、これらは昔は手に入りにくかったため、贅沢な食材という位置づけにあったようです。 日本列島は、南北にのびて季節の変化が南から北へ移動していくため、食材の旬も少しずつ異なりますが、現在のように流通システムが発達することで、食材はどこでも作られている地方から運ぶことができ、また栽培技術や品種改良も加わり、1年中トマトが揃うというような状況になっています。 * 露地物のトマトはおいしく、また栄養価も高く、環境への負荷も少ないのです。 社団法人全国野菜需給調整機構では、「旬の食材」とは、「消費者が住んでいるそれぞれの地域の自然の中で、適期に適地で無理なく、食べごろに生産されたものであり、新鮮で、栄養分があって、安全で、美味しいもの」と示しています。 旬の食材は、なぜカラダによいと言えるのでしょうか。 四季のある日本では、折々に旬の食べ物があり、私たちのカラダが健やかに営む手助けをしてくれています。 ★ 輸入ものより国産のものが栄養価は高い 現在日本では、海外からも輸入食品が多く入ってきます。 国産の野菜の方が価格としては高いのですが、栄養価の面でも高いと言えます。 静岡県のサイトによりますと、ホウレンソウのビタミンCを例にとると、収穫した日から3日後には約70%に、7日後には55%まで減少してしまいます。 国内産では1日〜3日ほどで店頭に並ぶのに比べて、輸入野菜は税関の検査などに時間を要し、1週間ほどはかかり、栄養価が減ってしまいます。 もちろん現在は冷蔵・冷凍技術、温度管理も進んではいるのですが、できるだけ私たちが暮らす地域に近いところの野菜を食べる事は、栄養価の損失も少ないのです。 また「京野菜」などの地場で作られている伝統野菜は、市場に多く流通している野菜に比べて栄養価やその他の成分も多い事が分かっています。 * 伝統野菜は、地域の風土に適したものが育ち、またその地域に暮らす人にふさわしい栄養を与えてくれます。 輸入食品が増えたおかげで、安価な食材が豊富に揃うのですが、国によっては農薬の基準が異なる場合もあり、なかなか目が行き届かず安全性を確認しにくいなど、リスクも高くなります。 スーパーでも生産者の顔や名前を出し、農薬や除草剤はどのように使ったのか、などの生産履歴を明らかにしている商品が増えています。 こうした情報をきちんと確かめて、自分なりに納得できるものを選びたいものです。 ★ 環境に負荷をかけないものを選ぶ意識も 最近では、季節外れの野菜の栄養価を高める栽培法も研究が進んでいて、農家さんの努力で味もよいものもたくさんあるのですが、ただ栄養素や成分が満たされていればよいというわけではないと思います。 季節はずれの野菜を育てるためには、温度管理をするためにエネルギーが必要となります。 例えば、トマト1kgをつくるのに、露地栽培と、ハウス栽培では、生産エネルギーに換算すると10倍にもなるのです。 野菜本来の育つべき時期に育てれば、エネルギーや肥料・農薬などを必要以上に使わずにすみます。 また輸入食品は、輸送のためにエネルギーを使うことになり、地球温暖化の原因とされるCO2の排出量も増えます。 ★ 旬を待ちこがれるからおいしい 流通や生産者も、高齢化、後継者不足の問題を抱えながら効率を求めると、年間を通じて同じ品目を安定して供給できる方法を選択することになりがちなのでしょう。 また今の生産者の方たちは、自分で値段を決められないので、たいへんな労働の割には利益が少なく苦労されている話しも聞きます。 できるだけ付加価値の高い野菜を作りたいという思いも、私たち消費者は知っておきたいと思います。 こうした生産・流通の技術発展のおかげで、私たちは、安くいつでも食べ物が手に入るのですから。 私たち消費者は、いつでも何でも揃う事を求めすぎてきたのではないでしょうか。 食べ物がいつでも揃うことは有り難いことですが、旬を待ちこがれる楽しみは失われてしまいました。 「待つ」ことは、美味しくいただくための最高の調味料、そして高い栄養価を得るためにも、必要なことではないでしょうか。 絶対に旬からずれたものを食べてはいけないということではなく、たまには御馳走としていただくのもよいでしょう。 まずはできるだけ身近な地域の、旬の食材を選ぶという意識をもつこと。 一人ひとりの消費行動の積み重ねで、「旬」を改めて引き寄せることができるかもしれません。 ● 旬の食べ物は健康のもと ★ 季節で異なる野菜の栄養価 食べ物の栄養と健康にかかわる基礎的数値を、科学技術庁資源調査会がまとめた「日本食品標準成分表」というものがあります。 これは、主に栄養士さんや調理師さんが献立を考えたりする時の資料として使われています。 昨年改訂された「五訂日本食品標準成分表」では、それまでの四訂から随分内容や成分がかわっています。 中でも一番私の目をひいたのは、例えば「ほうれんそう」の項目で、ビタミンCの覧には*マークがついていて、冬採りは60mg・夏採りは20mgと、丁寧に分けて書かれてあります。 これで、季節によって、栄養価が違うことが具体的に分かります。 この数値の違いって何でしょう? 私の主観ですが、ほうれんそうは、旬が冬場なのに、自然の流れに逆らって、夏場作ると生命体としてのパワーが落ちてるということではないのでしょうか? ★ 季節にふさわしい食事 いろいろなメディアで、「緑黄色野菜が健康によい」とブロッコリーを紹介すると、スーパーではブロッコリーが飛ぶように売れるらしいです。 ということは、トマトの色素、リコピンがガン予防によいと聞くと、冬でも生のトマトを食べる人も多いのでしょうね。 もしも自分がガンになって、わらをもすがりたい時は、トマトを山盛りたべちゃったりするかもしれないませんが、やっぱり旬の食べ物をいただくということは、すごく大切なことだと思います。 というのは、四季のある日本で暮らす私たちにとって、四季折々の旬の食べ物は私たちのカラダと密接に関係しているのです。 例えば、「春には苦味を食べよ」という言葉があるように、春には山菜等の苦い食べ物を食べて春の陽気からくるのぼせを防ぐのです。 夏には暑気を払うためにきゅうりやうり、すいかなどの水分の多い野菜・果物が多く出回り、カラダの熱をとってくれます。 また秋には、冬の寒さに備えて脂肪の多い落花生・栗等の木の実や魚が盛りとなり、冬にはカラダをあたためる根野菜が多くなります。 このように、日本には四季があり、その季節季節にふさわしい食べ物が育ち、またそれらの食べ物が私たちのカラダを健康にしてくれます。 なんとうまくできていることか。 私たち人間も、自然の大きな流れのなかにいるのです。 それが、今の日本では旬を感じられる食べ物って、本当にごくわずかです。 いつでも欲しいものが手に入るのは一見豊かですが、本当に大切なものとひきかえにしている気がしてなりません。 |
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