■ 子どもたちをボロボロにする飲みもの
マナメッセより    その2
 
添加物いっぱいの清涼飲料は、肥満はもとより、知覚障害などの原因をつくります。
果汁100%のジュースでは発ガン性のある残留農薬が心配。
完全栄養食品と呼ばれる牛乳でも、カルシウムの取れないものや心臓病を誘発するものが、たくさん売られています。
私たちは、子どもにどんな飲みものをあげたらいいのでしょうか。
 
PART2
果汁100%のジュースでも
除草剤や殺虫剤など発ガン性のある残留農薬の心配が…
 
清涼飲料の危険性については、ある程度知られている部分もありますので、発熱時にスポーツドリンクを飲ませるお母さんでも、日常的には、暑いからといって甘い飲み物を子どもに取らせることは少ないと思います。
でも果汁100%のジュース (現在では、果汁100%のもの以外は、ジユースと表示できません) に関しては、割合安全だと考える人は多いでしょう。
確かに添加物は、あまり含まれていません。
というより、添加物を入れる必要のないのが、ジュースだからです。
 
◆ 果汁100%に香料を入れる不思議!?
それは、原料の質の悪さを隠すため
それでも大量に市販されているジュースのなかには、原材料表示に「香料」と記載されているのが目につきます。
それは、あまり香りのしなくなった果実を原料としているからだと思われます。
果実として出荷できないようなものをジュースに回すという話はよく耳にしますが、そこに香料を加えて味をごまかしているのかもしれません。
 
しかし、この香料は、使用量が少ないということや揮発性があるということで、あまり問題にされていません。
というより、問題にされていないということが問題だと思われます。
何しろ安全かどうか分かっていないわけですから。
 
それと、これも品質をごまかすためでしょうか、甘味調整として砂糖を使っているケースもあるといいます。
 
そして、大切なのは、果汁100%のジュースでも糖分をかなり含んでいますので、飲み過ぎに気をつけることです。
砂糖だけを気にして、他の果糖などの糖分のことも考えないと、糖分の取り過ぎになってしまいます。
 
◆ 一番怖いのは、大量に使われるいろいろな種類の残留農薬
輸入農作物のポストハーベスト(収穫後に防虫などの目的で農薬を散布すること)については、だいぶ問題になっているので、気をつけている方もいると思いますが、国内でも果実をつくるためには、たくさんの農薬が使われています(もちろん、収穫後にはほとんど使われませんが)。
 
例えば、リンゴなどは、「薬で穫る」ともいわれ、3月から9月までの半年間ほどの間に、最低でも12回程何らかの農薬を使うと言われています。
これらは、病害虫対策のためだけの農薬であり、他の除草剤や成長調整剤などは、含まれていないのです。
 
当然のことながら、他の果物も病害虫対策は生産者にとって重要ですから、同じような農薬が使われていると思われます。
そしてこのことは、消費者側に知らされてはいません。
だからこそ私たちは知ろうと努力したいものです。
ジュースは原料の果物の安全性が心配です。
 
◆ 輸入フルーツには、発ガン性のある防黴剤使用
オレンジやグレープフルーツには、カピを防ぐ目的で、OPP(オルソフェノール)やTBZ(チアベンダソール)が使われています。
ただし、バラ売りされているものは、表示の義務がないので、使われているか分かりません。
これらは、農薬としては使えませんが、食品添加物としては許可されているという、いわく付きの農薬。
 
東京都衛生研究所のラットに対するOPPナトリウムの実験では、勝胱ガンが発生。
OPPそのものにも発ガン性があると考えられています。
またTBZの実験では、マウスやウサギで催奇形性がみつかっています。
 
レモンを紅茶に30秒浸すだけで、レモンに残留したTBZの82%が溶けでるとの報告もあります。
 
TBZは、OPPの発ガン性を増強(ラットの実験)することも分かっています。
 
OPPやTBZの使われたフルーツは避けるべき。
どうしてもというときは、最低限皮をむいて。
 
◆ 発ガン物質をそのまま身体に入れる ポストハーベストのジュース
現在私たちは、果物や野菜についた農薬から身を守るためにいくつかの知恵を持っています。
それは、よく洗い流したり、皮を厚くむいたり、といったようなことです。
また柔らかいので離乳食にぴったりと言われるバナナも農薬が怖いので、赤ちゃんには絶対にあげない、と言うお母さんもいます。
ある意味では悲しい知恵かもしれませんが、それでも家庭でジューサーやミキサーなどを使ってジュースを作る場合、その知恵が活かされます。
 
もちろん、赤ちゃんの離乳食のひとつとして、果汁を使う場合も、様々な知恵を働かせています。
 
◆ 市販ジュースの大半は皮ごと搾っている
ところが、私たちのそうした知恵とは、全く関係なく、市販のジュースはつくられています。
つまり、原則的には皮ごと搾っているのです。
それは、皮をむくためのコスト削減が主な理由です。
ところが、みかんなどの柑橘類では、皮ごと搾るとどうしても苦味がでてしまいます。
そこで、味を整えるために砂糖や香料などが使われるということにもなるのです。
 
そして、これも意外に知られていないことのようなのですが、ジュースをつくる工程には必ず殺菌が含まれています。
この殺菌にあたっては、消毒薬等は使えませんから加熱処理をすることになります。
これもコストの問題で、高温で短時間のことが多いと言われています。
でも、ビタミン類が、熟に弱いということは、よく知られています。
湯ざましはあげでも、果汁ざましを赤ちゃんにあげるお母さんはいないでしょう。
 
つまり、私たちは、ジュースにはビタミンが多く入っていると思っていますが、市販のジュースでは、ビタミンがほとんど壊されてしまって、ただの甘い果汁だけということの方が圧倒的なのです。
それに残留農薬が含まれていては、ジュースも清涼飲料と大差ない飲み物になってしまいます。
 
◆ 農薬で育てられた果物に農薬をかけて搾っているジュース
私たちがジュースに対して抱いている健康的なイメージは、スポーツドリンク同様もろくも崩れ去ってしまいましたが、それでも、原料さえ確かなら、こんなにおいしくて子どもを喜ばせる飲み物はありません。
 
ところが残念なことに、市販されているほとんどのジュースの原料は輸入品なのです(もちろんみかんなどは、すべて国産ですが)。
 
最近でこそ果汁での輸入も増えてきましたが、やはり果物として輸入され、生で食べられなくなったものが、ジュースとして再生されることが多いようです。
つまり、農薬によって育てられ農薬をかけられて輸入されたものを搾って飲んでいるのです。
その農薬も日本で登録されていないようなものは、チェック対象にさえならないのです。
また、残留基準も国によって違っています。
ですから、様々な危険な物質が入り込んでしまうのです。
 
これらの物質を、私たちはごくあたりまえに飲んでしまっています。
でもこれらの物質は、私たちの身体に対し、急激な作用を与えるわけではありません。
ジュースを飲んだら、翌日にはガンになってしまうというようなことは、まず考えられません。
腹痛を起こしたり、気分が悪くなるようなこともありません。
だからこそ怖いのです。
例えばOPPなどは大腸菌の実験では、DNAを傷つけるということも知られています。
もし人間でもそういうことが起これば、次世代の、そして、さらにもつと先の本来の子どもたちを傷つけてしまうことになります。
やはり、これらのジュースは、子どもたちに飲ませたくないものです。
 
◆ 飲み物はいきなり身体へ入る それだけに慎重に選びたい
西岡教授が「発ガン物質を無毒化する働きがだ液にある=vことを説明してくれています。
よく噛むことによって、発ガン物質は、だ液と混ざり無毒化されるというものです。
ところが、飲み物は全く噛まずに胃へと運ばれます。
私たち自身が持っている能力を利用できないままに、飲み物に含まれる危険な物質は身体中に運ばれてしまうのです。
 
それだけに、飲み物選びこそ慎重にしたいものなのです。
そして、これらの飲み物を子どもたちに与えたくないと思ったら、まず冷蔵庫からこれらを遠ざけることが大切とよく言われます。
 
でも現在のわが国では、自販機やコンビニが、家庭の冷蔵庫のようになっています。
ということは、子どもたちからこれらの飲み物を取りあげることは不可能ですし、危険だから遠ざけておくというのも、あまり良い影響を与えるとは思えません。
子どもが自ら、これらの飲み物を手にしないように育てたいもの。
 
子どもが話して理解できる年齢ならば、きちんと話し、またもっと幼い場合は、安全なジュースをお母さんが用意したいものです。
本物の味を小さいうちから教えておけば、危険な飲み物は、まずく感じて飲まなくなります。
 
ただし、安全だからといって、ジュースだけから水分やビタミン、あるいは食物繊維を摂取しようとするのは、本末転倒です。
あくまでも、ジュースは食生活のアクセントとして。
 
◆ 安全な果物は自然の恵み
愛知県知多郡の山本力さんは、5年前から自然農法により、無農薬でみかんやキウイなどの果物をつくっています。
微生物を使い、完熟堆肥をつくり、それによって土地を豊かにし、おいしくて安全な果物を出荷しています。
 
一般的に果物を無農薬でつくることは難しいと言われていますが、
「必要以上にたくさんの実をつけたり、受精がうまくいかなかったりすると、病気になりがちですが、栽培自体は、それほど難しくはありません。
 
それ以前の土づくりが難しいのです。
土地土地による違いを理解しないと土づくりはできませんからね。
例えば、ここの土地は酸性の強い土壌なので、みかんなどは糖分に加えて酸味のある本物のみかんができるんです。
それを無視した土づくりをすれば、当然みかんも出来が悪くなったりします。
これらの自然の恩恵を生産者がどう理解しているか、ということが本当は一番大切なんですね」
と語ってくれました。
とにかく本物の果物をつくり続けることで消費者の理解を得るだろうとも。
 
成長調整剤:・・・木の背丈を低くして収穫を楽にする薬品。
ダミノジッドには発ガン性が指摘されている。
除草剤:・・・枯葉剤に用いられたダイオキシンを含む2-4-Dが検出されたことも
殺虫剤:・・・国によって規制が異なるため、DDTのような発ガン物質は残留していることもある
防黴財:・・・動物実験では催奇形性のあるTBZ、発ガン性のあるOPPなどが使われている
燻蒸剤:・・・わが国では収穫後の使用が登録されている臭化メチルも発ガン性の疑いが持た
れている。

石川県認定
有機農産物小分け業者石川県認定番号 No.1001