■山菜の話  その2
 
● 天然わさびの葉 せんな
 (葉わさび、ワサビナ)
 
 
わさびは、全国各地の清水が湧き流れる深山渓流に自生しています。
辛味・香りともに最高。
野生種は貴重品です。
また、古くから栽培も広く行われている多年草です。
学問的にはワサビアジャポニカ(Wasabia Japonica)と言い、アブラナ科の常緑多年生の宿根植物です。
わさびは、夏の強い日差しを嫌い、涼しい山間地で年間の平均水温が5〜18℃の清水の湧き出るところが栽培の適地とされています。
葉は丸みの強い心臓形で、緑に鋸歯(きょし)があり、表面は光沢があります。
30〜40pの花茎を伸ばし、白色の小花を房のようにたくさんつけます。
ビタミンCを豊富に含んでおり、わさびの辛味はビタミンCの酸化防止に役立ちます。
独特の風味とさわやかな辛味は、食欲増進になります。
また、わさびは、コレラ・チフス・赤痢などの病原菌を強烈に殺菌する力がある事も分かっています。
最近では、あのO-157に有効という説もあります。
 
●名前の由来−
「本草和名(ほんぞうわみょう)」(918)、「和名抄(わみょうしょう)」(932)には、葉が葵(あおい)に似ているので山葵の名があり、和名は和佐比としています。
ワサビの語源については、「大言海(だいげんかい)」(1935)によれば、「悪障疼(わるさはひびく)」を縮小してワサビと言うようになったとあり、きわめて辛いという意味だそうです。
 
 
■ 葉わさびの粕漬け
【作り方】
酒粕と酒・みりんをよく混ぜ合わせ、これによく水気を絞った葉わさびを加え漬け込みます(密閉すること)。
2〜3日で食べられます。
また少量づつ冷凍保存しておくと1年中食べられます。
 
■ 葉わさびの醤油漬け
【作り方】
下ごしらえした葉わさびの水気をよく絞り、醤油・酒・酢少々で調味して漬け込みます(密閉すること)。
翌日から食べられます。
■ 葉わさびの甘酢漬け
【作り方】
下ごしらえした葉わさびの水気をよく絞り、酢・砂糖で調味して密閉して漬け込みます。
翌日から食べられます。
 
■ わさび漬け
【作り方】
葉わさびに熱湯をかけ、素早く冷水にとり、刻んで醤油に浸しておきます。
やり方によっては、辛みも風味もない、お浸し同様になることもあるのでご注意!
 
■ 葉わさびのモロミ和え
【材料】
葉わさび、モロミ、塩、醤油
【作り方】
1.水洗いした葉わさびに熱湯をかけ、ビニールの袋に塩少々と一緒に入れます。
2.袋ごと水につけて冷やし、さらに冷蔵庫に入れておきます。
  (袋に水が入らないよう、輪ゴムできっちり縛ること)
3.モロミに醤油少々を加え、3p程度に切った葉わさびを食べる直前に2と和えま
 す。
■ 葉わさび・からしな漬け
【材料】
からし菜50g、葉わさび30g、塩(小さじ1/2)
【作り方】
1.からし菜と、わさびの葉・茎をよく洗い、5ミリのざく切りにしてボールに入れます。
2.水3カップを火にかけ沸騰させます。
3.1に塩をふり、沸騰した2のお湯をかけて、箸でかき混ぜ蓋をします。
4.3をボールのまま水に入れて冷まし、その後冷蔵庫で2〜3時間冷やします。
■ 葉わさびの薬味
【作り方】
1.花と根を取り、茎と葉の部分を細かく刻みます。
2.刻んだ葉わさびを、タッパなどの蓋のある器に入れます。
3.器に入れたら、そこに熱湯を注ぎます。
入れるお湯の量によって辛さが違ってきますので、辛いのが好きな方は、葉わさび
がひたひたになるくらいに入れてください。
辛いのが苦手な方は、少し多めに入れます。
お湯の量は後で調節できるので、最初は少なめにしておいた方が良いです。
後で足すときは、お湯ではなく水を足すようにしてください。
4.お湯を入れたら、すぐに蓋をして冷蔵庫などで冷やします。
冷えたら出来上がりです。
やはり、おひたしや刺身につけて食べるのが一番おいしいです。
冷えると、水が薄紫色になりますが、それは辛味成分が出てきただけなので心配ありません。
 
■ 葉わさびの保存法
● 【塩漬け−冷凍−】
3〜5%で塩漬けをして、-30℃で冷凍すると色・辛味も変化しません。
冷凍するときはビニール袋などに入れ、空気を抜いておきます。
(辛味成分の強い時期に冷凍しておけば良いです。)
● 【塩漬け−冷蔵−】
3〜5%で塩漬けしたものを、さらに10%で漬けて冷蔵します。
(最初から高濃度で漬けると辛味の出ない場合があります。)
■ 葉わさび 辛味の出し方
● 【熱処理法】
適当な長さに切った葉わさびを鍋に入れ、
90℃の熱湯をさっと入れて箸でかき混ぜ、湯をすぐに捨てます。
鍋の蓋をしたまま上下に振り、その後自然に冷まします。
● 【塩漬け法】
切った葉わさびに3〜5%の塩を振り少し揉んで、
3〜5%の食塩水をひたひたになる位注ぎ、密閉して4〜5時間漬けます。
ざるに上げて水気をよく切り、辛味が出るまでよく揉みます。
 
■ センナ漬(葉わさび)
【材料】
・センナ 一掴み程度、 ・塩 大さじ1、・砂糖 小さじ1
*準備するもの  保存容器(びん)、ざる
【作り方】
1、センナはきれいに洗い、根が付いている物は根元も良く洗い、
2〜3pほどの長さに切っておきます。
2、1を浅いざるに広げ、80℃のお湯をまんべんなくかけます。
3、2を一度冷水に入れて色止めし、すぐに引き上げて水気を切り、
塩を振ってもみます。
4、保存容器に3と砂糖を入れて上下に振り、刺激します。
5、冷蔵庫に入れて1時間もすると食べられます。
*食べ方としては、焚きたてのご飯にたっぷりセンナをのせてお醤油を垂らして。
*お酒の(日本酒)のアテに最高です。

石川県認定
有機農産物小分け業者石川県認定番号 No.1001