■山菜の話  その3
 
 
春の香りとほろ苦味を楽しむ
山菜の王者・天ぷらの王様
タラの芽
 
● 山菜の王者「タラの芽」の採収期は、
桜前線とともにやってきます。
(ただし、栽培物は、冬から出回っています)
 
山菜の王様として、君臨、春のなくてはならない山菜「タラの芽」。
日本原産の代表的な山菜一つで、朝鮮人参、蝦夷ウコギなどと同じ仲間です。
タラの芽は、このウコギ科の「タラの木」の枝先につく若芽です。
タラの木は、山地に生える落葉低木で、枝数は少なく、茎葉に鋭いトゲがあります。
また、タラの木はマッチの軸などに使われるやわらかい木で、 北海道から九州、全国いたるところ、陽当たりの良い山野に自生しています。
 
春になると茎の先端にふっくらとした芽が出ます。
このタラの木の芽を採って食べます。
近年では、タラの芽の栽培も盛んになってきていますので、冬の間から栽培品が、出回っていますが、天然のものは、とても美味しいものなのです。
旬は短く各地によって違いますが、4月から6月の上旬、桜の満開のころに採収期となります。
芽が 5cmぐらいの時が香りがあっておいしいです。
 
 
● タラの芽の栄養価
タラノ芽には、とくにβ-カロチン、ビタミンC・E・Kが豊富で、ビタミンB1・B2もわずかに含んでいます。
カリウムを多く含み、むくみの改善や高血圧予防に効果があります。
また、エラトサイド(タラの芽に含まれる苦味成分)という有効成分を含んでおり、糖の吸収を抑えて血糖値を下げる作用があり、糖尿病の予防に有効に働きます。
カルシウムも多い。
ビタミンはEは、活性酸素から体を守り、老化を防ぐ作用があります。
骨の健康維持に必要なビタミンKも多く含まれます。
ビタミンB群を多く含むので、精神的疲労を安定させる効果があります。
 
● タラの芽の食べ方
タラの芽はやっぱり「天ぷら」が最高ですね。あまり揚げすぎないように。
そのほか油炒め、サラダ料理、おひたし、煮つけなどに。
ゴマ和えや田楽などにも。
和紙やアルミホイルでの包み、火にあぶって味噌をつけて食べる。
 
 
【調理のポイント】
天ぷらにするときは、生のまま使用します。
芽の付け根にある茶色いハカマは取って調理します。
お浸しや和え物、サラダなどのするときは、塩を入れたお湯でゆで、サッとゆで、すぐに水にさらしてざるにあげます。
素早くやらないと香りやほろにがい味わいがなくなってしまうので、水につける時間は短めに。
和えものにする場合、ゴマやクルミなどで和えるとにがみがやわらぎ、食べやすくなります。
 
■ たらの芽の天ぷら
【材料】 【4人分】
・タラの芽 100g  ・てんぷら粉、天然塩、レモン、
【作り方】
1.タラの芽の「ハカマ」をとって、水洗いを、水を切っておきます。
2.タラの芽には、アクがほとんどなく、あく抜きする必要はありません。
3.氷水と、てんぷら粉をまぜます。
4.水を切った、タラの芽に、ころもをつけます。
5.170℃〜180℃の温度で、きつね色ぐらいにあげます。
6.揚げたタラの芽を、天然塩をつけて食べてください。
「レモン」を、しぼりかけて食べるのも、美味しいです。
 
■ たらの芽のお浸し
タラの芽のお浸しは、大きめのタラの芽や、葉が開いて伸びきったタラの芽に向いています。
山菜独特の味が楽しめる「タラの芽」特有の美味しい一品です。
これが意外と美味しく、通は、「てんぷら」ではなく、「お浸し」で、タラの芽を堪能いたします。
【材料】 【4人分】
・タラの芽 200g  ・醤油、塩、おろし生姜、マヨネーズなど
【作り方】
1.タラの芽の「ハカマ」をとって水洗いをし、水を切っておきます。
2、多めのお湯に水を切ったタラの芽をいれ、2〜3分間ゆでます。
茹ですぎに、注意します
3.茹で上がったら、氷水にさっとくぐさし、ざるに上げて水を切ります。
4.器にもって、お好みの調味料で食べてください
■ たらの芽の 味噌炒め
【材料】
・たらの芽 100g〜150g  ・味噌 大さじ一杯
・糖、お酒、一味とうがらし、サラダ油 適宜
【作り方】
1、たらの芽のハカマ(木の付いているところ)部分を、切り除きます。
2、たらの芽を洗って、水切りします。
3、フライパンに、サラダ油大さじ一杯をいれて、加熱します。
熱くなったら、たらの芽を入れて炒めます
4、砂糖少々、お酒少々を入れ、一緒に炒めます。
それから味噌大さじ一杯をあわせて、炒めます。
5、最後に一味とうがらしをいれて、炒めて出来上がりです。
* たらのめとなすとか豆腐や他のものと組み合わせてもいいでしょう。
あまり炒めすぎないことがポイントです。

石川県認定
有機農産物小分け業者石川県認定番号 No.1001