血圧上昇抑制効果
塩漬けしても花を咲かせる
と言われる強い生命力
石川県七尾市
能登の伝統野菜
中島菜
 
 
中島菜は、能登半島の中央部、七尾市旧中島町で古くから食べ継がれてきた能登の伝統野菜です。
アブラナ科の漬け菜で、独特の香りや辛味があり、主に漬物に利用されてきました。
塩漬けしても花を咲かせると言われるくらいに生命力の旺盛な野菜です。
主な収穫時期は、11月〜3月の厳しい冬の時期です。
「なかじま菜」で地域団体商標登録されています。
 
 
中島菜の特徴
 中島菜はツケナ類の一種で葉に刻みがあるのが特徴です。独特のほろ苦さと辛みがあります。
来歴は不明ですが、旧中島町で明治時代から小規模ながら栽培されており、春先の野菜としておひたしや漬け物として各家庭の食卓で珍重されてきました。
 
●農薬を使う必要がない強い野菜
春先に収穫する中島菜の植え付けの時期は10月中旬から下旬で、そのまま雪の下で越冬することで、養分を蓄えます。春先まだみぞれも降る季節に、新芽が萌えるように一気に成長します。害虫の少ない寒い季節、しかも雪に覆われることで力を蓄える中島菜は、「農薬を使う必要がない」といわれる生命力の強い野菜なのです。
 
●中島菜の栄養と機能性
中島菜は、冬場の数少ない緑黄色野菜として古くから食され、能登の人々の健康を支えてきた野菜です。
各種ミネラル・ビタミン類をバランスよく含んだ野菜で、特にビタミンCやカロチンはほうれん草や小松菜より多く カルシウムも豊富です。
中島菜には、アンジオテンシン(ACE)という酵素の働きを妨げて、血圧上昇を抑える「水溶性ペプチド」が多く含まれていることが石川県立大学、石川県農業総合研究センターの研究で発見されました。
豊富に含まれるビタミンCとカルシウムが、血管を健全に保ち降圧作用と相乗的に機能しているといいます。
 
●中島菜の食べ方
代表的な食べ方は、漬け物やおひたし、お吸い物の具、鍋、炒め物、天ぷらなどです。独特の風味と辛味が食欲をさそいます。
特に漬物は大人気で1月頃からおとりよせの注文が殺到するそうです。
 
◆ 中島菜と菜の花のからし漬け
【材料】(4人分)
・中島菜 300g ・菜の花 200g ・からしでつける茄子・キュウリの素 2袋
【作り方】
1、中島菜、菜の花の下ごしらえをする。
根元の固い所を切り落とし、食べやすい大きさに切り熱湯に1分ほど通し、
冷水で冷まし水気を切ります。
2、ポリ袋に(1)の材料と『からしで漬けるなす・きゅうり』2袋を入れ、
混ぜて空気を抜き冷蔵庫で一晩おけば出来上がりです。
 
◆ 中島菜のポタージュスープ
【材料】(5人分)
・中島菜(葉のみ) 400g ・ご飯 お茶碗軽く1杯 ・ジャガイモ 中2個
・玉ねぎ 中2個 ・コンソメスープ 1,000cc ・牛乳 600cc
・バター・サラダ油・塩・白こしょう・生クリーム 少々
【作り方】
1、鍋にジャガイモと玉ねぎをバター、サラダ油で炒める。
2、(1)にコンソメスープを入れやわらかく煮る。
3、塩ゆでした中島菜はみじん切りにし、さらにミキサーにかけペースト状にする。
4、(2)の中に熱いご飯と牛乳200cc程入れ、ミキサーにかける。
5、(3)と(4)を鍋に入れ、残りの牛乳でのばし、塩・白こしょうで味をととのえる。
6、皿にもって、生クリームで飾りつける。
 
◆ 中島菜の明太子和え
【材料】(4人分)
・中島菜 1束(200g) ・からし明太子 1腹 ・しょうゆ 少々
【作り方】
1、中島菜は熱湯でさっとゆで、冷水に取って冷やす。
水けを絞り、2〜3cm長さに切り、しょうゆを少々振りかけて、もう一度絞る。
2、からし明太子は薄皮に切れ目を入れ、包丁の背で卵をしごき出して
ボウルに入れる。
中島菜を加えてほぐすようにして混ぜ合わせ、器に盛る。
 
◆ 中島菜とひき肉の炒め物
【材料】(4人分)
中島菜 500g ・豚ひき肉 200g ・ニンニク 1かけ
(A)・・・コンソメスープの素 2分の1個  ・しょうゆ大さじ 1 ・塩小さじ 3分の1
 ・コショウ 少々 ・水 3分の2カップ ・片栗粉・油
【作り方】
1、ニンニクは薄切りにする。
中島菜は熱湯でさっとゆでた後、根を切り、長さを食べやすい大きさに切る。
Aは混ぜ合わせる。
2、フライパンに油大さじ1と2分の1杯を熱し、
ニンニクを入れ中火できつね色になるまで炒めて取り出す。
3、続けてひき肉を入れ、ほぐしながら炒める。
火が通ってポロポロになったら、Aを注ぎ入れ、煮立ったらアクを取る。
中島菜を加え、強火でしんなりするまで炒める。
4、片栗粉大さじ1杯を水大さじ1と2分の1杯で溶いて加え、
薄くとろみをつけて火を止める。器に盛り、
(2)のニンニクをのせる。

石川県認定
有機農産物小分け業者石川県認定番号 No.1001