クリームのように柔らかい
トロッとした食感
蜜をからめたような甘み
まるでスイーツを食べるよう
鹿児島県種子島
山田利光さんの
安納芋
 
 
● 焼くと蜜がじわーっと溢れます。
その甘みは、まるでデザートのよう。
 
種子島で昔から大切に育まれてきたものの一つが、さつまいもの原種と呼ばれる安納芋です。
とろけるような甘さの秘密は、海水ミネラルをたっぷり含んだ季節風が島を吹き抜け、海水ミネラルを畑に自然散布するからだと言われています。
 
 
● 安納芋とは
 
安納芋とは、紫芋と共に種子島の芋を代表するさつまいもです。
高水分で、焼くとまるでクリームのようにネットリとした食感、生の状態で16度にもなる糖度で人気が非常に高まってきましたた。
時間をかけて上手に焼くと糖度が40度前後にもなります。
 
糖度の割にはカロリーは低く、焼いた後に冷やして食べても、アイスクリーム感覚で楽しめます。
 
栽培はやや難しく、単位面積あたりの収穫量もやや少ない品種です。
調理に際しては、ゆっくりと時間をかけて加熱すると、より美味しくなります。
また、掘りたての新鮮なものよりも、3週間から一ヶ月以上熟成させると、最も糖度が上がり美味しくなります。
 
この品種の特徴は、試験場などで粘質性と呼ばれるその食感に有り、クリームのようにトロッとした食感で、在来の焼き芋らしいホクホク感は全くありません。
 
「安納地区だけでしか生産されない」ものではありません。
西之表市石堂にある鹿児島県農業試験場熊毛支場において系統選抜という方法で改良されたものを改めて「安納」の名前を冠して平成10年に命名された。(元になった芋は古くからあった。)平成25年まで種子島地区にのみ限定許諾されています。
 
メディアなどでは時折「幻の〜」などと紹介されますが、種子島では年に数千トンも生産される人気品種です。
ただ、やはり工業用甘藷よりは、栽培や収穫後の扱いが難しく単位面積あたりの収量も少ないです。
 
現在、JA西之表など種子島の事業者から出荷しているようなバイオ苗(無菌苗)から栽培した紫芋(種子島ゴールド)や安納芋は収穫後直ぐでも、かなり甘い芋ですが、収穫後2〜3週間程度の追熟期間を設けると更に甘さが増します。
 
安納芋栽培に於いてバイオ苗を使用する理由は、種芋を選抜するだけではウィルス感染を防げないからです。
ウィルスに感染した芋は本来の形状などの性能を発揮出来なくなる可能性が非常に高くなります。
バイオ苗とは、さつまいも蔓の芽の先端(成長点)部分を無菌室で育てたものです。
 
保管は他のさつまいも同様やや難しい。
低温では傷んでしまうため、冷蔵庫の野菜室で保管する場合は設定温度を9℃以上にする必要があります。
切り口などからの水分の蒸散によっても傷むので、乾燥しすぎないように注意が必要です。
長く保管する場合は、焼いてから冷凍しておくのが確実です。
 
 
安納芋の山田利光さんです。
山田利光さんは、昭和26年9月27日うまれ。
生まれも育ちも種子島で、小さい頃から家業の農業を手伝っていたとのこと。
「安納芋を全国の人に食べてもらいたい!」という熱い男!
この道何十年のベテランファームマスターです。
 
「ここで育つさつまいもは、みんな美味しくなる!」と言われている鹿児島県種子島の中でも、“安納地区”という特定の場所で作られている希少なお芋です。
通常のさつまいもに比べて、βカロチン、食物繊維、ビタミンCなどが多く含まれて、身体にも非常におすすめのお芋です。
 
甘さは大変甘く、ネットリしているので焼き芋や蒸かし芋向けの芋です。
(別名ベチャ芋なんて呼ばれたりするほど焼き芋にするとトロトロになってあまーいお芋です。)
 
 
 
 
■ 種子島は
 
種子島は古くは多禰島(たねのしま)と称した。
大宝2年(702年)に令制国として隣の屋久島も含めて多禰国(たねのくに)が置かれ、島北部に能満郡、南部に熊毛郡が設けられた。
国司も任じられ多禰守として二島を支配した。
しかし多禰国は平安時代前期の天長元年 (824年)に廃止され、能満郡は熊毛郡に統合し大隅国に編入された。
 
鎌倉時代には見和氏、肥後氏が支配し、室町時代には種子島氏がこの地を治めた。
鉄砲伝来の地で、火縄銃の製作が始められた場所でもあったため、国産の火縄銃は種子島と呼ばれていた。
 
現在は種子島宇宙センターなど宇宙関連施設が多く建てられ、日本に於ける宇宙開発の一翼を担っている。
また、最近では多くのサーファーが移住し、マリンスポーツ等も盛んに行われている。
戦前より県内外からの移住者が多く、その出身元も多様。
島の内陸部にある十六番や二十番という地名は、開拓番号がそのまま集落名になったものである。
 
 
■ 安納芋について
 
● 安納芋 【紅】
・ 皮は赤っぽく、中身はオレンジ色です。
・ 食感はネチネチ感があり、「密芋」として有名になりました。
・ 通常安納芋と言えば紅芋の事を指している場合が多いです。
 
● 安納芋【こがね】
・ 種子島JAでは「もみじ」と呼んでます。
・ 皮は白っぽく、中身は黄色っぽいです。
・ 紅芋を栽培してるとまれに白っぽいお芋が混ざって出来ます。
・ これを品種改良して、「こがね(もみじ)」ができました。
・ 糖度は変わらず、食感はホクホクしてます。
・ ただ、栽培量が少ないです。
 
● 種子島ゴールド【紫芋】
皮が白く、中は食欲をそそられる鮮やかな紫色です。
紫芋の中でも、非常に甘い種子島ゴールド号で、ほくほくした食感はお菓子作り等にも最適です。
 
安納芋は、紫芋と共に種子島を代表するお芋です。
とても手間隙掛かるお芋で、種子島のミネラル豊富な土壌と温暖な気候のおかげで糖度の高い「安納芋」として有名になりました。
 
安納芋は3週間から1ヶ月、一定の状態で熟成させると糖度が上がります。
高水分で、焼くとまるでクリームのようにネットリとした食感で、掘り出した直後の生の状態でも糖度は15度前後になります。
時間をかけてジックリ焼くと糖度が40度前後にもなります。
糖度の割にカロリーは低く、加熱後、冷蔵庫に保存し、アイスクリーム感覚でも楽しめます。
 
近年大ブームの安納芋は、お芋の中では一段甘いと言われていますが、カロリーは他のお芋よりも低いことが特徴です。
もちろん食物繊維もバッチリ含まれていますのでダイエット中の方にもおすすめです。
安納芋を食前十数分前に食べると、ポテトプロティンという成分により、満腹中枢が刺激され食事量を抑えることもできます。
 
安納芋は種子島にある「安納地区」だけでしか生産されるものではありません。
西之表市石堂にある鹿児島県農業試験場熊毛支場において系統選抜という方法で改良されたものを改めて「安納」の名前を冠して平成10年に命名されました。
(原種は古くから島中に存在)平成25年まで種子島地区にのみ限定許諾されています。
 
安納芋はミネラルやビタミン類も豊富なので偏りがちな栄養素も補えます。
芋とは思えないほど柔らかいトロッとした食感に加え、まるで砂糖菓子のような甘味があるので、一度食べると他のサツマイモでは満足できなくなってしまうかも知れません。
 
低温や湿気に弱く、保存する時は15度前後の風通しのよい場所に保管して下さい。
生芋を冷蔵庫に入れての保存はお止め下さい。
直射日光の下では直ぐに芽が出てしまいます。
芽の部分は指でこすると簡単に取れます。
 
 
 
● カライモ(サツマイモ)伝説
種子島を、日本を救った唐芋(カライモ)
 
島民の食糧難を救った一かごの苗 琉球より種子島へ
1732年に起こった西国の大飢饉。
十万人以上が餓死し、山陰・山陽地方では、一頭の犬さえ見ることは出来なかったとされています。
しかし、鹿児島の島津藩ではサツマイモのおかげで餓えをしのいでいました。
江戸幕府は、その情報を聞きつけ、サツマイモを全国に広めるよう大岡越前守の部下である青木昆陽に命じました。
 
その後、昆陽が江戸においてサツマイモの栽培に成功したのが1735年、種子島で初めて栽培に成功してから37年後のことである。
 
その昔は元禄時代、沖縄がまだ琉球王国だった頃、ここ種子島では琉球に夢のような作物があると噂されていました。
なんでも日照りに強く収穫が多い、しかも味も旨いと言う噂の作物を島民は羨んだ。
 
なぜなら当時の種子島は、相次ぐ台風の被害と、その後の日照りによって農地が荒れ、島民は食うに困る暮らしをしていたからです。
当時の島主であった種子島久基は、災害が続く種子島の将来を憂い、噂の作物で島民を救えるのではないかと琉球の王様に苗を分けてもらうよう親書を送りました。
 
それから一年後、琉球から一かごの苗が届いた。
久基は、これで島民を救うことができると喜び、わずか一かごの苗を無駄にはしまいと、さっそく信頼を寄せる家臣の大瀬休左衛門に栽培を命じました。
 
休左衛門は、まだ見ぬ夢の作物に希望と重責を感じながら、ひとつずつ丁寧に苗を植えました。
すると数日で苗は大地に根をはり、ツルや葉はスクスクと育ち、実が成るのも間もなくと思われましたた。
 
休左衛門は久基に噂通りの夢のような作物だと説明し、実が成るのもそろそろではないかと伝えました。
しかし、その後もいっこうに花が咲かないし実もならない。
あせった休左衛門は、水が足りぬのではないかと多くの水を与えてみたが枯れるばかりで改善しない。
ツルをアサガオのように棒に巻き付けるがうまくいかない。
 
とうとう季節は秋になり全ての葉が枯れてしまった。
島主に詫びて切腹するしかないと覚悟した休左衛門は、枯れたツルを引き抜くことにした。
 
すると土の中からサツマイモが連なって出てくるではないか。
それこそが日本初の栽培に成功したと同時に日本の食料史に残る偉業を成し遂げた瞬間であったのです。
 
一時は死を覚悟した休左衛門だが、度肝を抜かれて笑いが止まらなかったことでしょう。
日本で初めてのサツマイモ栽培に成功していたのです。
 
サツマイモの苗を輸入した種子島久基と、切腹を覚悟した休左衛門の功績は、島民はもちろんのこと、後に全国の食糧難を救う事になるわけで、鉄砲伝来よりも、後に語り継がれるべき歴史上の出来事と言えるのではないでしょうか。
 
それから長い年月が経ち、種子島では様々な品種のサツマイモが栽培されるようになります。
その中に、種子島安納地区などの農家が自家用に育てていたサツマイモがありました。
 
蒸せばとろけるような舌触りと驚くほどの甘さに、一度でも食した人達は、たちまち虜になりました。
そして今では、全国から注目されている種子島の基幹作物に成長しました。
 
島民の食糧難を救った一かごの苗から300年以上の時が経ち、日本の食糧事情は豊になりました。
貧しい時代には主食としていたサツマイモも、今や嗜好品として消費されています。
しかし、世界では未だ多くの人々が餓えに苦しんでいます。
 
種子島久基が、種子島を救う夢の作物だと確信し、島民の餓えを救ったように、サツマイモが世界を救う夢の作物になるだろうか。
久基と休左衛門も、それを願っているに違いありません。
 
 
● 種子島の安納紅・安納こがね
 
鹿児島県の農業試験場熊毛支場作物研究室では、サツマイモを始め様々な作物の改良研究が続けられてきました。
その中に、安納地区の農家から貰ったサツマイモの改良研究がありました。
 
改良の手法は種苗選抜と呼ばれる方法です。
出来た芋の中から品質や形状、大きさの優れているものだけを選別して次の種芋とすることを何年も続けてきました。
そうして食味を落とさずに形状や収穫量などが改良されて出来たものが、「安納紅」、「安納こがね」と名付けられ、育種登録されました。
 
近年絶賛大ブームの安納芋は、糖度が約16度と芋の中ではダントツに甘いと言われているにも関わらず、カロリーは他の芋よりも低いことが特徴です。
もちろんお芋ということで、食物繊維もバッチリ含まれていますのでダイエット中の方にはとてもおすすめできます。
 
小さめの安納芋をお食事の十数分前に食べると、ポテトプロティンという成分により、満腹中枢が刺激され食事量を抑えることもできるので、甘く美味しい安納芋でお気楽なダイエットに励んでみては如何でしょうか?
 
また、安納芋はサツマイモの一種ですから、ミネラルやビタミン類も豊富なので現代人の偏りがちな栄養素も補えてしまえます。
芋とは思えないほど柔らかいトロッとした食感に加え、まるで砂糖菓子のような甘味があるので、一度食べると他のサツマイモでは満足できなくなってしまうかも知れません。
 
ただ、低温には弱く、5℃以下では急速に傷んでしまいます。
そんな時は焼いてから冷凍保存をすると長い間お楽しみいただけます。
 
 

石川県認定
有機農産物小分け業者石川県認定番号 No.1001