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ことに女性には 高血圧予防に、動脈硬化予防に、 脳梗塞予防に、心筋梗塞予防に、 便秘改善に薬効ありという。 農薬を使わないで作った 石川県川北町の山先さんの 美味し〜い 美味〜しい いちじく ![]() ■ 心癒される 山先さんのいちじく園 山先二三枝さんが、いかに心込め、丹精してお世話していらっしゃるか、その園に一歩足を踏み入れるや、なんともすがすがしく優しい作物や土の気が伝わってきて、心がおだやかに癒されていくのが分かる。 「洗わないで食べる人の多いいちじくに、クスリなんか使いたくない!」という山先さんのイチジク栽培が始まったのが平成元年。 土木関係のお仕事をなさっていたご主人と園を開いて苗作りからはじめたという。そのご主人もお亡くなりになり、今ではひ孫もおられるご高齢ではあるがいったってお元気で、園の中に建てられてある作業小屋の中で、今日もせっせと選別作業をされていた。 山先さんにはじめてお目にかかったのは、もう10年以上も前になりますが、ある有機農業微生物資材等を販売し栽培指導もする方のご紹介による。 その方によると、「女性の方だが、とても志の高い人で、安心した食べてもらえる美味しいいちじくが作りたいとたいへんに素晴しい取り組みをしていらっしゃる方がある。しかし、共同出荷では一般のものと一緒にされ、せっかく苦労して作ったよいものがなんら評価されることがない。何とかよい方法はないものか。」というものでした。 この方の推薦ならまず間違いあるまい、「ともかくまずお目にかかってお話を伺ったり、園を拝見させていただきましょう。」 ■女性だからこその、その熱心さ、その真剣さである 女性とはいえ、良い食べ物作りにかける迫力ある情熱には圧倒されました。 いや、命の尊厳が実感できる女性だからこそが、命の元である食べものにそそぐ、その熱心さ、その真剣さである。 「クスリは使いたくない」という思いの実践は、ほんのわずかに除草剤や消毒剤・防虫剤を使うだけですむにもかかわらず、どんなに神経を使い、見守り続け、手間暇かけ、汗水たらして、世話し続けなければならないことか。それを苦労だと思ったら、もう決してできないことなのだ。 小さな一粒のいちじくの実に、山先さんの食べる方への思い、食べ物にかける魂、土や水、空気、自然や環境、そして家族をはじめすべての人々に対する深い愛が凝縮されていると思うと感動せずにはいられない。 まさに『食は生命なり』である。 ● 食べているのは、実ではなく花托 イチジク(無花果)は、クワ科イチジク属の落葉高木。また、その果実のこと。 原産地はアラビア南部。地中海沿岸地方。不老長寿の果物とも呼ばれる。 いちじくは漢字で「無花果」と書きますが、花がないわけではありません。いちじくは実の中に小さな花をつけるため、外からは確認できないのです。 果実を半分に切ると赤いつぶつぶがたくさんつまっていますよね。あれが花です。 いちじくは花の部分によって独特の食感を生み出していたのです。 ちなみに「いちじく」という名前の由来は、毎日1つずつ熟すことから「一熟」→「いちじく」になったという説や、ひと月で実が熟すため「一熟」→「いちじく」という説もあります。 また呼び名としては南蛮柿(なんばんがき)、唐柿(とうがき)ということもあります。 「無花果」の字は、花を咲かせずに実をつけるように見えることに由来する漢語で、これにイチジクという熟語訓を与えている。 果実は秋に熟すと濃い紫色になります。 食用とする部分は果肉ではなく花托(かたく)です。 ● いちじくの歴史 原産地に近いメソポタミアでは6千年以上前から栽培されていたことが知られています。地中海でも古くから知られ、古代ローマでは最もありふれたフルーツのひとつであり、甘味源としても重要であったそうです。
「小麦よりも古く、人類最古の栽培食物ではないか」といわれています。 これは2006年6月にハーバード大などの研究チームが米科学誌「サイエンス」に発表した論文によるものです。 それによると、ヨルダン渓谷にある約1万1400年前の遺跡から野生種ではないイチジクの実が発掘され、これらの繁殖には人間の手が必要であることから、当時の人々が食用に栽培を始めたのではないかと考えられています。 日本には江戸時代初期、ペルシャから中国を経て、長崎に伝来しました。 当初は薬樹としてもたらされたそうですが、やがて果実を生食して甘味を楽しむようになり、挿し木で容易にふやせることも手伝って、手間のかからない果樹として家庭の庭などにもひろく植えられるに至っています。 ● 食べものとしてのイチジクの利用 果実は生食するほかに乾燥イチジクとしても多く流通しています。 生果・乾燥品ともに、パン、ケーキ、ビスケットなどに練りこんだり、ジャムにしたり、スープやソースの材料として、またワインや酢の醸造用など、さまざまな用途をもつ。 ほかにペースト、濃縮果汁、パウダー、冷凍品などの中間製品も流通しています。 果実には果糖、ブドウ糖、蛋白質、ビタミン類、カリウム、カルシウム、ペクチンなどが含まれています。 クエン酸が少量含まれるが、糖分の方が多いので、甘い味がする。 食物繊維は、不溶性と水溶性の両方が豊富に含まれています。 ● その他の利用 熟した果実、葉を乾燥したものは、それぞれ無花果(ムカカ)、無花果葉(ムカカヨウ)といい生薬として用いられています。 果実を干したものは緩下剤に使われました。 また果肉や葉から出る乳液にはゴムに近い樹脂分が含まれますが、民間薬として、痔や疣(いぼ)に塗布したり、駆虫薬として内服しました。 またイチジクの樹液にはフィシンという酵素が含まれており、日本の既存添加物名簿に収載され、食品添加物の原料として使用が認められています。 ● イチジクの栽培 特産地 国際連合食料農業機関が示した2007年の統計によれば、イチジク生産量のトップ3はエジプト、トルコ、イラン。ほか地中海沿岸から南アジアにかけての比較的乾燥した気候の国々が名を連ねる中、6位に米国が、9位にブラジルが見えています。 上位の国々は乾燥イチジクの輸出量も多く、とくにトルコ産、イラン産のものは有名です。 日本は上記統計ではエジプトの約16分の1=16,500トン(推定)を生産し、14位にランクインしています。 ● いちじく文化とエピソード エデンの園で禁断の果実を食べたアダムとエバは、自分たちが裸であることに気づいて、いちじくの葉で作った腰ミノを身につけたと、旧約聖書の創世記には記されています。 ルカによる福音書には実のならないイチジクの木のたとえ話が記されている。 実がならないイチジクの木を切り倒すのではなく、実が実るようにキリストは世話をし、肥料を与え、育てたという。聖書ではイスラエル、また再臨・終末のたとえと関連してしばしば登場する。 古代ローマの政治家・ダイカトーは、第一次・第二次ポエニ戦争を戦った敵であるカルタゴを滅ぼす必要性を説くため、演説の中でカルタゴ産のイチジクの実を用いたと伝えられる。 イチジクの流通は乾燥品が中心であった当時において、カルタゴから運ばれたイチジクが生食できるほど新鮮であることを示し、カルタゴの脅威が身近にある事をアピールしたのだという。 ● 美味しいいちじくの見分け方 ふっくらと大きくて果皮に張りと弾力があり、香りのよいものを選びましょう。 へたの切り口に白い液がついているものは新鮮な証拠。 お尻の部分が裂けそうになり、ヘタのところまで赤褐色に染まると食べ頃です。 果皮に傷があるものやしなびているもの、お尻の部分が割れすぎているものは避けたほうがよいでしょう。 なお、未熟ないちじくは胃を痛めることがあるので要注意。 ● いちじくの保存方法 乾燥を防ぐためにビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。 日持ちしないので、早めに食べきりましょう。 食べきれない場合は、シロップで煮てコンポートにしたり、ジャムにするという手もあります。
いちじくの皮は、バナナのように軸の部分からむくと食べやすいでしょう。 ジャム用など果実がかための場合は包丁でむいたり、熱湯にさっとくぐらせてから冷水につけるとむきやすくなります。 不老長寿の果物といわれるほど、栄養価や薬効が高い果物です。 いちじくは比較的多くカリウムを含んでいます。カリウムは血圧を下げる効果があるので、高血圧や動脈硬化などの防止に役立つでしょう。ペクチンをはじめとした食物繊維も多く含まれているので便秘改善にも期待できます。よく熟した実を1日に2〜3個食べれば、効果が得られます。 また、いちじくにはフィシンというタンパク質分解酵素が含まれています。 食後のデザートとして食べれば消化を促進してくれるでしょう。 切断部から出てくる白い液体にもタンパク質分解酵素は含まれていて、イボ取りなどの民間療法に使われています。 ただし、未熟な実を食べると効果が無いだけでなく、胃があれることになりますから要注意です。 いちじくの実は、酵素が含まれていて、消化作用を促進させるので、お酒を飲んだあとに食べると二日酔いになりにくいといいます。 炎症を抑えるはたらきもあって、喉の痛みを抑えたり、黄疸の治療にも有効です。 ● イチジクの種類 桝井ドーフィン 国内で販売されるいちじくの約8割が「桝井(ますい)ドーフィン(ドウフィン)」です。 1909年(明治42年)に広島の桝井氏がアメリカから日本に持ち帰ったもので、栽培のしやすさと日持ちのよさから全国に広まりました。 熟すと果皮は赤褐色になり、白い果肉の中心が淡い赤になります。 ほどよい甘みとさっぱりとした風味があり、生食のほかジャムなどにもおすすめ。 果重は80〜200gと幅広く、8月〜10月頃に収穫されます。 蓬莱柿(ほうらいし) 370年ほど前に中国から伝わったといわれる品種で、日本に定着して長いため「在来種」や「日本いちじく」とも呼ばれます。 主に関西以西で栽培されていて、適度な甘みとほのかな酸味があり上品な味わいです。 ただ、お尻の部分が割れやすく日持ちが悪いため関東方面ではあまり出回りません。 果実は丸みがあり、平均サイズは60〜100g程度と小ぶり。出回るのは8月下旬頃からになります。 とよみつひめ 福岡県で生まれた新しい品種で、糖度が16〜17度になる甘みの強いいちじくです。出願者が所有する育成系統を交配したもので2006年(平成18年)に品種登録されました。 果皮は赤紫色で果肉は緻密でジューシー。旬は8月中旬頃からです。 ビオレ・ソリエス 果肉がやわらかく糖度が20度以上にもなるフランス原産のいちじくです。 果皮の色は深い紫色をしていて、果実のサイズは50〜100g程度とやや小さめ。 果頂部が裂けにくいのが特徴です。 佐渡や一部の地域でハウス栽培されていますが、流通量は多くありません。 スミルナ 主にトルコで生産され、ドライフルーツとして利用されています。 果皮が白く、乾燥させると甘みが凝縮されます。 カリフォルニアで生産されるスミルナ種の白イチジクは「カリミルナ」と呼ばれ、こちらも乾燥いちじくとして親しまれています。 またイタリア原産の「カドタ」という品種も白いちじくで、主に乾燥や缶詰用として利用されています。 ■ 生ハムいちじく 【材料】2〜3人分 いちじく 2個、 生ハム 8枚、 クリームチーズ 100g オリーブオイル 適宜、 粗塩 適宜、 あらびき黒こしょう 適宜 【作り方】 1、イチジクは皮を剥いて4つに切る。 2、生ハムを1のイチジクに巻く。 3、器に2を並べ、クリームチーズを間に落とす。 4、オリーブオイル、塩、黒胡椒を好みの量ふりかけて出来上がり。 * オイル・塩・コショウの代わりに、ハチミツをかけても美味しいです。 ■ いちじくのワイン煮 【材料】 イチジク…7個、 赤ワイン…3カップ、 レモン汁…1個分(お好みでレモンの皮も)砂糖…125g (砂糖の替わりにハーブのステビアを使用すると効果拡大) 【作り方】 1、鍋に材料を全て入れて中火で煮る。イチジクはよく洗って皮のままで) 2、煮立ったら火を弱めて15分煮る。 * 冷蔵庫で一晩寝かせるとより美味しくいただけます。 ■ いちじくジャム いちじくジャムはヨーロッパでは最高級のジャムといわれています。 【材料】 いちじく・・・1kg、 砂糖・・・200g〜300g、 レモン・・・1/2個 【作り方】 1、皮をむき、木朽子でつぷしながら、水が出るまで煮ます。 2、砂糖を加え、あめ色になるまでとろりと煮ます。 3、仕上げはレモン汁を加え、皮をおろして加えます。 【ヨーグルトとイチジクジャムの相性抜群】
いちじくのジャムをヨーグルトにかけて食べると整腸作用の効果が倍増します。 シロップ煮、ブランデー煮、いちじく酒などができます。 調理のポイント イチジクの甘さを利用して砂糖は控えめに 糖度が高く、ペクチンを含んでいますから、ジャムを作るときは砂糖は控えめにしましょう。レモン汁を加えると、果肉の色がさえて、見た目も鮮やかなジャムが出来ます。いちじく酒を作るときも、砂糖は控えめにして、果実の3倍程度のホワイトリカーに漬けます。 ■ いちじくシャーベット 1、いちじく(4〜5個)の皮をむいて ビニール袋に入れ手で揉む。 ■ 焼きイチジク 1、イチジクの皮をむき、小さなものは半分、大きなものは4分の1に切って耐熱皿に入れます。そこにオリーブオイル少々を加えて全体を混ぜてイチジクにオイルをよく絡めます。 2、そこに白ワイン少々を注ぎ入れ、ふたたび混ぜてワインをイチジクに絡めます。切り口を上にして並べて上からオリーブオイルをかけ、さらにパルメジャーノ・チーズをふります。
3、トースターでイチジクの上面がふつふつと沸き、ほどよく焦げるまで、数分焼いてできあがりです。もし上火だけ使えるトースターなら上火だけで焼いたほうが良いでしょう。
もし甘さが足りなければ蜂蜜をかけて食べます。 ● おまけに タイの昔話 「いちじくとサルのきも」 むかしむかし、大きな川の中に、ワニの夫婦が住んでいました。 ある日の事、ワニの奥さんは病気で体を悪くして、食べ物がのどを通りません。 ワニの旦那が、心配して尋ねました。 「何か、食べたい物はないかね? 何でも探して来てやるよ」 するとワニの奥さんは、こう言いました。 「それなら一つだけ、食べたい物があります。それは、サルの生きぎもです。うわさによればサルの生きぎもは、どんな病気でも治す力があるとか。それを食べれば、きっと病気が良くなと思いますわ」 「わかった。何とかしよう」 さて、ワニが住んでいる川の向こう岸は、サル山でした。 たくさんのサルが木登りをしたり、枝にぶら下がったりして遊んでいました。 ワニの旦那は向こう岸へ泳いで行って、ひなたぼっこをしている様なふりをしました。 そして、サルに話しかけました。 「サルさん。川のあっち側に行ってごらん。木の実がたくさんあるよ」 「ふーん。でも木の実なら、こっち側にもあるよ」 「でも川のあっち側には、バナナやマンゴーもたくさんあるよ」 「バナナやマンゴーか。それはこっち側にはないな。だけど、あっち側へはどうやって渡るんだい?」 「それなら、ぼくの背中に乗りなよ。すぐ渡してあげるから」 ワニはこう言って、背中をサルの方に向けました。 「それはありがたい。では遠慮なしに」 こうしてサルが背中に飛び乗ると、ワニは川を泳いで水の一番深いところへ連れて行きました。 そして背中のサルに、申し訳なさそうに言いました。 「ごめんサルさん。悪いけどきみには死んでもらうよ。実は家内が病気なんだ。サルの生きぎもを食べたら、治るというものだから」 これを聞いてサルはビックリしましたが、ある作戦を思いつくと落ち着いた口調で言いました。 「何だ、それならそうと早く言ってくれればいいのに。実は今、きもを持って来ていないんだ。何しろあれは重いからね。普段は木の枝に引っかけておくか、ほら穴にしまっておくんだよ」 それからサルは、ちょっと考えるふりをして言いました。 「生きぎもが欲しいのなら、もう一度岸に戻ってくれないか? ついで余っている生きぎもを、二つか三つ取って来てあげるよ」 ワニはこれを聞いて、サルを元の岸辺に送り届けてやりました。 ワニの背中から降りたサルは、やがてイチジクの実を二つ持って来て言いました。 「ワニさん。これがサルの生きぎもだよ。早く持って帰って、奥さんに食べさせてやりなさいよ」 「これがうわさのサルの生きぎもか。ありがとう」 ワニの旦那は喜んで、そのイチジクを持って家へ帰りました。 「お前、ほら、サルの生きぎもだよ」 「まあ、始めて見るけれど、これがうわさのサルの生きぎもなのね。本当に、とってもおいしそうだわ」 奥さんはさっそく、イチジクをペロリと食べました。 すると病気は、うその様に治ってしまったという事です。 おしまい |
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