かぶら蒸し大好き
浅漬けも美味しい
根も葉も栄養満点
胃腸にやさしい
かぶ(蕪)
 
● かぶの歴史
かぶの原産地は、アフガニスタンあたりか、地中海沿岸の南ヨーロッパ地域と言われています。ヨーロッパで紀元前から栽培され、今では世界中の温帯地方で広く栽培されています。
 日本には、弥生時代に大陸から伝わったといわれ、大根より先に伝えられ、大根(スズシロ)とともに「スズナ」と呼ばれ春の七草のひとつです。確かなのは「日本書紀」に持統天皇の7年(西暦693年)に五穀(主食)を補う作物として栽培を奨励するおふれを出したと記されているのが最初です。
日本では、このように古くから土着して多くの地方品種が成立し、日本全国それぞれの土地・気候にあった品種が生まれ、現在では80品種以上が栽培されています。世界的にみても品種発達の重要な中心地となっています。
品種はおおまかに東西で分かれており、東日本には耐寒性のあるヨーロッパ型の小型のものが多く、西日本ではアジア型の中型から大型のものが多く栽培されています。
 
● かぶの種類
カブは、中国から伝わったアジア型とヨーロッパ型に大別されます。
ヨーロッパ型は、小型のものが多く、耐寒性があるので、東日本で広く栽培され、また品種改良も多くされています。
アジア型が、中型から大型のものが多く、西日本で多く栽培されています。
色では、白かぶ・赤かぶに分類されます。
◆小かぶ
各地で改良型の小かぶが生産されています。
東京葛飾区金町の特産品である「金町小かぶ」は有名です。
白くきめ細かい。葉も柔らかく、サラダ、和え物、浅漬けに。
◆万木(ゆるぎ)かぶ
アジア型のかぶで、滋賀県・西万木で古くから栽培されている赤かぶです。
ほとんどが漬物に加工されます。木にかけて干す風景は、近江路の晩秋の風物詩ともなっています。中部、関西ではポピュラーな漬物です。
◆寄居(よりい)かぶ
アジア型の中型かぶで、生産地としては最北端の新潟県で生産されています。
表皮はやや黄味を帯びていて、肉質が柔らかく、風味がよい。
煮物や汁物にむき、葉は、漬物に利用されます。
◆天王寺(てんのうじ)かぶ
大阪天王寺付近で栽培されていて、中型かぶの代表品種です。
肉質が柔らかく、煮物にむきます。葉、茎も柔らかいのが特徴です。
関西以西では、改良種が栽培されていて、博多据(すわり)かぶ(福岡県)、屋島かぶ(香川県)などがあります。
◆津田(つだ)かぶ
アジア型のかぶで、島根県を中心に山陰地方で多く栽培されています。
牛の角のように曲がるので「牛角」とも呼ばれます。地上にでる上半分は、赤紫になり、地中の下半分は白くなります。
◆聖護院(しょうごいん)かぶ
関西を中心に栽培されている大型のかぶで、大きなものは4kgほどにもなります。
肉質は柔らかく、上品な甘みがあります。
専用のカンナで削って作る「千枚漬け」は有名です。
京料理のかぶら蒸しもこの聖護院かぶで作られます。
◆赤かぶ
各地域特産の赤かぶで漬物が作られ名産品も多く、北海道、山形、岐阜県飛騨地方、愛媛県松山地方の赤かぶ漬けが有名です。
サスペンス「赤かぶ検事」の舞台は、岐阜県飛騨地方。この地方の赤かぶは、皮が赤く、中身は白で、皮ごと漬けます。甘酢で漬けることにより、かぶ表面の天然色素であるアントシアン系色素が、漬け液全体に広がり、白い部分も、赤く染まっていきます。
種類により、かぶの中身・茎・ともに赤いものもあります。
◆日野菜
滋賀県から三重県にかけて栽培されています。
細長く大根に似た形が特徴で、地上に出る部分は赤紫となり、地中部分は、純白。
ほとんどが葉をつけたまま漬物に加工され、ぬか漬け、塩漬け、酢漬けなどがあります。
滋賀県蒲生(がもう)郡日野の「桜漬け」が有名です。
◆すぐき菜
京都上賀茂を中心に栽培。「酢茎菜」と書きます。
漬物にするとき、茎葉ごと塩漬けにして発酵させると、独特の酸味がでるので、この名がついたそうです。 晩秋に収穫され漬け込みます。
上賀茂では、大きな漬物桶が並び、この地方の風物詩となっています。
 
● 赤かぶ、白かぶ、大中小 日本のかぶは多種多彩
* 赤かぶ、白かぶ、大きなかぶ。かぶは日本全国各地に、約80もの品種があり、そのなかには地域独特の在来品種も数多くあります。
* このような品種分布から、中尾佐助氏は、日本の東と西でかぶの明らかな違いを見つけ、境界線を”かぶらライン”とよびました。
* 関ヶ原を境に、東と西とでは系統の違うものがつくられていたのです。
* 原産地アフガニスタンあたりから、ヨーロッパを経て伝わった日本型の系統は西で主に栽培されています。
* 東には赤かぶ系統が多いのも特徴的です。
* さて、以上のような各地の品種の一つ、東京の金町古かぶを改良したものが、関東で現在小かぶといわれているものです。
* 一年中出荷されますが、3〜5月および10〜11月とくに多く出荷されます。
 
◆ 全国各地の地方色豊かな“かぶ”をご紹介
◆北海道 札幌紫かぶ
◆北海道 大野紅かぶ
◆青森   笊石かぶ
◆岩手   暮壺かぶ
◆山形   温海かぶ
◆新潟   寄居かぶ
◆石川   金沢青かぶ
◆福島   舘岩かぶ
◆関東・東北  東京長かぶ
◆関東・東北  金町小かぶ
◆長野   開田かぶ
◆岐阜   飛騨紅かぶ
◆京都   聖護院かぶ
◆京都   酸茎菜
◆滋賀   近江かぶ
◆滋賀   日野菜かぶ
◆滋賀   万木かぶ
◆大阪   天王寺かぶ
◆鳥取   米子かぶ
◆島根   津田かぶ
◆愛媛   伊予緋かぶ
◆福岡   博多据りかぶ
◆長崎   長崎赤かぶ
 
● かぶの栄養
かぶは、根はもちろん、葉にも豊富な栄養が含まれています。
【根】
かぶの栄養成分は大根によく似ており、根の部分には、ビタミンC、デンプンの消化を助けるジアスターゼ、たんぱく質の消化を助けるアミラーゼ、食物繊維などが豊富です。
昔から消化を助ける働きのある食べ物としてよく利用され、食べ過ぎや胃もたれ、食欲不振にも効果があります。
【葉】
根の部分よりも、葉の部分のほうが、はるかに栄養をたくさん含んでいます。
カロチン、ビタミンC、カルシウム、鉄、カリウムなどが多く含まれています。
漬物や炒めもの、汁物の具にしたりと使い方はいろいろあります。
β-タカロチンは抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られていますが、その他にも体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。
豊富なビタミンCは、風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果があります。
 
● かぶの選び方
かぶは、根の部分の表面につやがあり、ひび割れや傷がなく、形のよいものを選びましょう。
葉が付いている場合は、葉が青々としていているものがおすすめです。また、茎にしっかりと堅さがあるものは新鮮な証拠です。
 
● かぶの保存方法
かぶは、葉付きの場合、葉を付けたままにしておくと根の水分を葉が吸い上げて、かぶのうまみがなくなったり、すができることがあります。
買ったらすぐに葉を切り落として、別々に保存するようにしましょう。
根はラップをして冷蔵庫へ。葉は堅めにゆでてから、冷蔵か冷凍しておくと調理に便利です
 
● 名物にうまいものあり  かぶの漬物
◆赤かぶ漬け・・・飛騨高山地方の紅かぶを漬けたほどよい酸味の漬物。
◆すぐきな漬け・・・京都上賀茂の特産品。暖かい室で乳酸発酵させたもの。
◆千枚漬け・・・京都特産の聖護院かぶをごく薄切りにして、昆布と漬けます。
◆日野菜漬け・・・滋賀県日野特産のかぶ。塩で下漬けし、さらにぬか漬けに。
◆蕪ずし・・・石川県特産の金沢青かぶに米飯、寒ぶりに糀を加えて発酵させます。
 
● 野沢菜もかぶの仲間です
長野県の野沢温泉を中心に信越地方で栽培されている野沢菜。実はかぶの一種です。 200年ほど前、野沢村の健命寺の住職が天王寺かぶの種を持ち帰って、畑にまいたのがはじまり。
寒さが厳しかったためか、葉だけが異様に伸びて今のような野沢菜ができたとも、信州と関西のかぶの自然交雑とも、いわれています。
 
● かぶら蒸し
【材料】
・かぶ 1〜1個半 ・鶏肉・エビ 各40g
・(下味用:薄口しょうゆ・酒 各小さじ1と1/2) ・しいたけ 2枚 ・ゆり根 1/2個
・ぎんなん 6個 ・卵 1個 ・土しょうが 10g ・塩 小さじ1/4
・砂糖 小さじ1と1/2 ・みりん 小さじ2
<くずあん>二番だし 1カップ ・しょうゆ 大さじ1と1/2
みりん・片栗粉・水 各大さじ1
【作り方】
1、かぶは葉の根元の部分を少し残して葉を切り、皮をむいて4つ割にし、巻きすの上にすりおろし、水気を切る。
2、鶏肉は一口大に切り、エビは背ワタと殻をとり、ともに器に入れて下味用の薄口しょうゆと酒をふりかけ、混ぜ合わせる。
3、しいたけは洗って石づきをとり、食べやすい大きさに切り、ゆり根は1枚ずつはがして固めにゆでる。ぎんなんは鬼皮を割り、塩ゆでしながらこすって薄皮をむき、冷水にとって冷まし、残った薄皮をむいて水気を切り、二つに割る。
4、卵をほぐし、(1)(2)(3)の材料を入れ、塩、砂糖、みりんを加えてまぜる。
5、器に(4)を1人分ずつ入れ、蒸し器に入れて強火で12、3分ほど蒸す。
6、くずあんをつくる。鍋にだし、しょうゆ、みりんを加えて煮立て、火を弱めて同量の水で溶いた片栗粉を入れてとろみをつける。
7、(5)に熱いくずあんをかけ、おろした土しょうがを天盛りにしてできあがり。
 
● かぶのサラダ
【材料】(2人分)
・かぶ 2個  ・むきえび 50g
(A)レモン(輪切り)1枚 ローリエ1枚
(B)ドレッシング
・粒マスタード 大さじ1/2  ・砂糖 少々  ・ワインビネガー 大さじ1
・しょうゆ 小さじ2  ・オリーブオイル 大さじ1/2
【作り方】
1、かぶは縦半分に切ってから5mm厚さにする。葉は1cm長さに切る。
2、塩少々(分量外)を加えてもみ、しばらく置いて水気が出たらもんで、手早く洗いしぼる。
3、えびは背わたを取り、(A)を加えて煮立てた湯でさっとゆでてざるにあげる。
4、(B)のドレッシングを混ぜ合わせ、(3)が熱いうちにつける。
5、(2)も加えて混ぜる。
フォームの終わり
 
● かぶの浅漬け
調理時間は短いですが、味がしみるまで冷蔵庫で2・3時間かかります。
【材料】(2人分)
 ・小かぶ 3個  ・青地5枚  ・昆布だしの素 小さじ1〜2 ・塩 ひとつまみ
【作り方】
1、 かぶの皮を剥き、いちょう切りにする。
2、 青じそを縦半分にしてから千切りにする。
3、 ポリ袋にかぶ・青じそ・昆布だしの素・塩を入れて揉む。
4、 冷蔵庫へ入れて2〜3時間(調理時間外)で出来上がり。
 
● かぶのとろみ煮
【材料】(4人分)
かぶら(小〜中)  3〜4個
・出し汁 600cc ・みりん 小さじ2 ・砂糖 小さじ2 ・薄口しょうゆ 小さじ2
塩 少々 ・水溶き片栗粉 適量
【作り方】
1、かぶらは皮をむき、食べやすい大きさに乱切りにする。葉の部分は3cmぐらいに切る。
2、鍋にだし汁と調味料(片栗粉以外)を煮立て、かぶらを入れて柔らかくなるまで煮込む。
3、柔らかくなったら葉の部分を入れてサッと煮、水溶き片栗粉でとろみをつける。
 
● かぶの挽き肉あんかけ
【材料】(3人分)
かぶ 3つ ・挽き肉 120g ・しょうが 1片 ・枝豆 適量
醤油 適量 ・鶏ガラスープのもと 適量 ・塩胡椒 適量
・油 少量 ・片栗粉 少量 ・酒 少量
【作り方】
1、しょうがはみじん切りに、かぶは4等分に切っておきます。
2、鍋に油をひき、しょうがを炒め、香りが出たら挽き肉を加えます。鶏ガラスープのもと、醤油、塩胡椒、酒、水1カップを入れます。
3、煮立ったらかぶをいれ、かぶが透き通ったら片栗粉でとろみをつけます。色づけに枝豆を散らして出来上がり。
 
● ふろふきかぶ
【材料】(4人分)
・かぶ 4個
・水 カップ3・1/4 ・ほんだし 小さじ1・1/4 ・かぶの葉・1束 100g
A ・信州みそ 大さじ4 ・砂糖 大さじ4 ・みりん 大さじ1
B ・しょうゆ 小さじ1/2 ・塩 少々
ゆずの皮・せん切り 適量
【作り方】
1、かぶは皮をむき、鍋に入れ、水3カップ、「ほんだし」小さじ1を入れて煮立て、   落としぶたをして、弱火で15〜20分、やわらかくなるまで煮る。
2、かぶの葉は熱湯でやわらかくなるまで3〜4分ゆでて、ざるに上げて水気をきり、   4cm長さに切る。
3、練りみそを作る。鍋にAを入れて混ぜ、水カップ1/4を少しずつ加えてのばし、   「ほんだし」小さじ1/4を加える。中火にかけ、混ぜながらトロリとするまで煮詰める。
4、(1)のかぶを煮汁から取りだし、中心をスプーンで少しくり抜き、十字に浅く切り込みを入れる。煮汁はBで味を調える。
5、器に(4)のかぶを盛り、(3)の練りみそ、ゆずの皮をのせる。(2)のかぶの葉を添え、(4)の煮汁をはる。
 


石川県認定
有機農産物小分け業者石川県認定番号 No.1001