■ 「すだち」とは?
サンマなどの焼き魚に欠かせない「すだち」。
徳島で生まれた「すだち」は、全国シェアはほぼ100%です。
名実ともに徳島県を代表する柑橘系果実が「すだち」です。
徳島県の花にも指定されています。
 
すだちは日本では古来から馴染みのあ柑橘類で、ユズの近縁種です。
すだちの名は酢橘(すたちばな)に由来します。
5〜6月頃に白い花を咲かせ、秋頃に果実が実ります。
青いうちに収穫し出荷しますが、熟すとミカンと同様に黄色くななります。
 
 
■ すだちの今昔話
「すだち」(酢橘)は阿波特産の酢柑です。
これが近縁果に「ゆこう」「ゆず」があります。
阿波の味覚は、ゆず、すだち、ゆこうで代表されます。
徳島を代表するこれら柑橘類は、いずれも酢みかんの仲間で、味、香りとも独特です。
 
阿波邪馬台国説は阿波の剣山が高天原であり、古事記に「田道間守」(タジマモリ)が健康の源である果実を常世の国に求めたのは即ち阿波の徳島に「すだち」の原種の橘を探し求めたのであると郷土史家は力説します。
 
すだち・ゆず等の酢柑は、梅と共にわが日本では万葉の大昔より、食用及び健康の元として珍重され、京都の柴震殿には、右近の橘・左近の桜(昔は梅であった)が今もその名残りをとどめています。
三月の雛飾りの五段目に三人の衛士に守られた橘と桜(梅)はその象徴であります。
すだちは遠く万葉の昔から他県では真似の出来ない、特産品として今日まで愛用されてきました。
 
■ すだちの栄養と利用法
スダチの実はレモンを上回る豊富なビタミンCを含み、果汁はもちろん果皮まで薬味などに使われ、絞って、輪切りで、果皮をすり下ろしてと、さまざまな形で料理を引き立てる名脇役です。
「スダチ」は、高級調味料として料理、お酒、飲料などに使われている万能果汁で、その実は独特のさわやかな酸味とすがすがしい香りで昔から愛されてきた人気の逸品です。
各種の和洋料理や飲み物に欠かせないものとなっています。
 
『しぼって使う』
すだちを横に二つ切りにして、いろいろな料理(刺身・焼き魚・豆腐料理など)にぎゅっと搾りかけます。
『すって使う』
よく水洗いしたすだちを皮のまますり、付け汁に加えたり、わさびに混入しても風味が出ておいしくいただけます。
 
「たらいうどん」や「半田そうめん」の薬味には
徳島特産「すだち」が最高!!
焼酎やお酒、飲料にも良く合う万能高級エッセンス!!
もちろん海藻類や焼魚・刺身に
かけて食するのは当たり前!!
 
焼きたてのお魚に搾れば、香りも風味も引き締しまり、お料理はグッとグレードアップ!
とくに秋のサンマや松茸にはすだちは欠かせません。
すだちをちょっと搾ることによって塩分の多い調味料を控えることができます。
搾ったすだちの果汁を10倍程度希釈し、ジュースとして飲めばおいしいソフトドリンクに!
お好みによってハチミツなどを加えると、よりおいしくいただけます。
お酒好きの方もおすすめです!
レモンやライムと同様に、焼酎などのお酒に搾って飲めば、すっきり、さっぱり、とっても美味しくお召し上がりいただけます。
レモンやライムとは一味違った味覚をお楽しみください。
 
レモンティーの感覚で、紅茶にスダチを搾ってスダチティーもおすすめです。
紅茶とのマッチングは上々で、レモンティにも劣らない美味しさでした。
すだち初心者の方や、核家族でなかなか消費できなくて買うのをためらっている方には特におすすめの利用法です!
是非お試し下さい。
カップ1杯にスダチ半分くらいの搾り果汁が目安です。
すだち酢の場合はお好みで数滴。
 
他に、サイダーやスプライトなどの炭酸水やポカリスエットなどの清涼飲料水などに搾って飲むのもお勧めです。
すだちのおかげで、ジュースの甘ったるい後味が残らず、爽やかな味わいを助けます。
 
 
「露地すだち」と「ハウスすだち」について
露地もののスダチはハウスに比べると比較的皮が厚く硬いものが多いですが、皮の香り・風味(酸味)が強烈にあります。
 
酸味が最も強いとされる露地の収穫初期(8月下旬〜9月上旬)のスダチを露地の長期保存用に使います。
適切な保存方法だと強いものは半年以上〜翌年の3月頃まで持つそうです。
露地ものの収穫の最後(9月上旬〜下旬頃)では、だんだんと完熟に向っていますので、糖度が高く(酸が弱めに)なっていきます。
柔らかく果汁もたっぷりありますが、皮が黄色くなるのが早いようです。
 
皮の変色は品質にはさほど影響はありませんが、長期保存には適しません。
価格も一番安価で手に入ります。
ハウスすだちは、3月下旬〜8月頃にかけて出回ります。
露地に比べると皮が薄めで、酸味の強烈な露地に比べるとまろやかで果汁が多いのが特徴です。
ハウスは、露地に比べると何ヶ月も日持ちしません
 
露地もの「すだち」の特徴
太陽をたっぷり浴びた露地物は香りや風味が最も強く、この露地物が出回る8月中旬〜10月中旬の時期がすだちの旬といえます。
以降、翌年3月ごろまで随時出荷されます。
太陽を沢山浴びた露地物は、香りや風味が最も強いとされますので、その果皮をおろし、そうめん、うどんやざるそばなどの薬味として果汁と同じくらい重宝し、大活躍します。
しかし、露地物のすだちは、香りや風味はたっぷりありますが、ハウスものに比べ、やや果皮が硬いこともあり、果汁が出にくいものもあります。
「すだち」は樹になっているのを出荷するのでなく、露地最盛期の8月後半から9月前半に収穫された中から秀品を予措(乾かして)冷蔵貯蔵され順に出荷されます。
 
 
■ 「すだち」の美味しい使い方
「すだち」は、徳島県特産の香酸柑橘類の果物です。
「香酸柑橘」とは、酸味の強いみかんのことで、日本には40種類以上あると言われており、すだちの他には、ゆずやかぼす、ゆこう、だいだいなどが代表的です。
なかでも「すだち」には、独特の優雅ですがすがしい香りがあり、焼き魚・お刺身等の魚料理はもちろん、うどん・そうめん・ひやむぎ等の麺類、冷や奴・湯豆腐、酢の物、サラダ、お漬物などなど、あらゆる料理のに活躍してくれます。
 
まずは、輪切りにしてギュっと搾りましょう。
ソフトな酸味と爽快な香りが特徴のすだち。
まずは、お刺身や焼き魚、冷や奴などに、豪快にきゅっと搾ってください。
ひと味違うおいしさが楽しめます。
紅茶に入れると爽やかな香りをお楽しみいただけます。
また、日本酒や焼酎、カクテルにも相性ピッタリ。
お子様にはすだち酢を水でうすめ蜂蜜を加えた「蜂蜜すだちジュース」で、栄養たっぷりの手作りジュースが大変喜こばれています。
 
※すだちの切り方・・・
切り方を間違えると、果汁が上手く搾れません。
必ず横方向の輪切りにカットしてください。
 
● 「すだち」を 絞ってかける 1
半割りに切ったスダチを搾る。
すだちの搾汁からでる爽やかで優雅な香りで、上品な味付けに!
・焼き魚に  ・焼ナスに  ・野菜サラダに  ・海草サラダに
・漬物に  ・大根おろしに  ・チリメンに  ・削り節に
・お刺身に  ・ハモの湯引きに  ・白身魚に
・寿司に(ちらし寿司、握り寿司、巻物、姿寿司)
・フライに  ・から揚げに  ・天ぷらに
・冷や奴に  ・湯豆腐に
 
● 「すだち」を 絞ってかける 2
・冷やしうどんに  ・そうめんに  ・ぶっかけうどんに
・ざるそばに  ・海鮮スパゲティに
 
● 「すだち」を 絞って割る 混ぜる
ビールや焼酎に搾って飲む、悪酔いや二日酔いが軽減されます。
またアルコールの苦手な方でも口当たりが良くなり飲みやすくなります。
・カクテルに  ・酎中ハイに  ・ビールに
・シャーベットに  ・ヨーグルトに
 
● 「すだち」を 擦ってかける
スダチの皮をおろし金で擦ってまぶす。
すだちの緑色が食品に爽やかなコントラストと風味を演出します。
・そうめんに  ・うどんに  ・そばに  ・冷や奴に  ・おじやに
 
● 「すだち」を 浮かべる
輪切りにしたスダチを浮かべる。
すだちの香気が味のインパクトに!
また、すだちの酸味により減塩で健康的な味付けに!
・お吸い物に  ・味噌汁に  ・日本酒に  ・冷や奴に
 
● 「すだち」を まるかじり
よく洗った果実のヘタを取り除き、果実を丸かじり!
輪切りにしたスダチを蜂蜜につけ込みハニーすだちに。
 
● 「すだち」で 美容・リフレッシュ
すだちの果実を浴槽に浮かべてすだち風呂に!
すだちの香気が一日の疲れをリフレッシュ!
すだちの成分ビタミンAが皮膚病を防ぎ、肌の若さを保ちます。
ビタミンCとの働きでより一層の美肌効果が!
 
 
■ 「すだち」の豆知識
 
すだちがいつ頃から栽培されてきたかは明らかにはなっていませんが、350年前には既に栽培されていたようです。
 
昔は徳島県下のどの家の庭先にもすだちの木が植えられていたと言われるほど、阿波徳島の食卓には欠かせない存在となっています。
 
■ すだちの香り
すだちの最大の特徴は、その爽やかな香りにあると言えるでしょう。
すだちの香気成分はテルペン系炭化水素が主で、その多くは果皮に含まれています。
 
すだちに含まれている香気成分はレモンやユズをはるかに上回っており、中でも、すだちの果皮には他の柑橘類には含まれていない「スダチチン、デメトキシスダチチン」という2種類の成分が発見されており、これがすだち独特の香りの大きな要因となっています。
 
また、すだちの果皮・果肉には「リモネン」という成分が多く含まれています。
このリモネンはスィート・オレンジオイル(アロマオイル)の主成分でもあり、不安、疲れや緊張を解きほぐし、気分を明るくしてくれたり、消化を促進したり、空気清浄作用があると言われています。
 
■すだちの栄養価と効用
すだちにはビタミンC、クエン酸が豊富に含まれています。
クエン酸には、利尿作用、浄血作用、疲労解消、抗酸化作用などがあり、筋肉や血液中のの疲労物質を取り除いたり、エネルギーを作り出してくれたりします。
 
また、コレステロールが吸着するのを防ぎ、これは動脈硬化予防に繋がります。
その他、ミネラルを包み込んで身体に吸収しやすい形に変えてくれたり、血管や細胞の酸化(※)を防止する抗酸化作用もあり、いま大変注目されている栄養素です。
※ 酸化することできる活性酸素は身体のいたるところで発生し、身体に悪影響をもたらす万病の元といわれています。
 
ビタミンCは、クエン酸と同じく抗酸化作用に優れており、発癌物質の生成抑制や、血管の破損の防止、ストレスの緩和、免疫力の向上作用、シミ・ソバカスの予防などさまざまな効果があります。
また、ビタミンCは水溶性ですので、たくさん摂取してもすぐに体外へ排出されてしまいます。
 
その為、食事の度に摂取することが望ましいとされています。
食事の度に「すだちをぎゅっと!」・・・これは身体にも優しいのです。
さらに、すだちの皮にはビタミンAも豊富に含まれています。
ビタミンAには、目のトラブルを回避したり、粘膜を強くし感染症(風邪など)に対する抵抗力をつけたり、髪や皮膚、歯周の健康にも効果があります。
 
■期待できる効果
・利尿作用  ・抗酸化作用  ・老化防止  ・抗壊免疫作用  ・疲労回復
・ストレスの緩和  ・感染症予防  ・浄血作用  ・解毒作用
・血中コレステロールの低下  ・発癌物質の生成抑制  ・免疫力向上
・肌荒れ改善
 
 


石川県認定
有機農産物小分け業者石川県認定番号 No.1001