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石川県白山市
株式会社 六星
安全で美味しい 六星のものづくり
米づくり・野菜づくり
お餅づくり・漬物づくり
● 魅力のある農業人 宮城円(まどか)さん
石川県白山市橋爪町に米や野菜などの生産から加工・流通・販売まで一貫して行う、非常に真面目で個性的で魅力的な会社「六星」がある。
今年も加賀伝統野菜の減助大根がとてもおいしく出来上がり、収穫が始まった。お口の中でとろけるようにやわらかく甘い肉質に感動したと同僚から聞いた。
今回、「六星」の直売店店長・宮城円さんに直接お目にかかってお話を伺った。
この人、宮城円さんもなかなかの変り種である。
京都府出身で新潟大学農学部に入学。別に新潟や農業に興味があったわけでもない。なんとなく入学していたという。
大学のスキー部の部活で長野に行った際に、農家の方からアルバイトに来ないかと誘われ、ペンションに住み込みながら3年間バイトを続けた。そんな中で、大地に足を下ろして大自然と向き合い、生命に直結する食べ物を生産するという生命産業・農業に従事する仕事の魅力に新たな興味が沸き立ってきたのです。
大学4年になった時、先生から、新しいスタイルの農業生産法人や生産団体を紹介されたのです。山形県、群馬県、長野県など、全国各地、十数か所を訪ね歩きました。そんな中で、宮城さんはいよいよ“農業と食べものづくりへの魅力”にとりつかれていったのでした。そして現在の「六星」との出会いがありました。
現社長・軽部英俊氏との面談が東京でありました。宮城さんの話を聞いた軽部氏からは『よく分かった、しかし、一度一般社会を見てからにしたらどうか』とアドバイスをうけ、一般企業に就職した。
しかし、農業への興味は高まるばかりである。再度「六星」を訪問し、当時の社長・北村歩氏(現会長)との面談に臨んだ。
「世の中はどんどん変化している。農業を、六星を、新しい方向にしたい。」「全く何も知らないのですが・・・」「知らなくてもいい、新しい感覚で力を貸して欲しい」といわれた。
こうして現在の石川県白山市()六星に就職が決まり、新規就農することとなった。もともと米作り中心の六星であるが、野菜づくり担当として、他の新人の人たちとともに試行錯誤しながらの野菜づくりが始まった。
怖いもの知らずでいろいろとやってみました。大阪のスーパーさんと無農薬栽培の契約を結ぶなどて全滅、大失敗も重ねました。
こうした経験から、「どうしたら安全で安心な美味しい野菜が健全に育てられるか」を考え、土づくり計画、肥料設計、農薬の使い方などを根本的に見直し、基本からやり直しをはじめました。
その結果、農協などから出されている一般の慣行農法による栽培指針に比べて、その半分も肥料がいらないことが分かりました。肥料過剰、窒素過剰をはじめ、土の余分なものを加え、かえって土の健全性を失い、土本来の力を疲弊させているのではないか。土に余分なもの、無駄なものを取り除き排除していくことで、作物の生命力も旺盛となり、病虫害にも強くなり、お客様から”美味しい“といわれるようになってきた。
あれからもう12年になります。
「六星」は加賀平野の真ん中にあります。畑は田んぼ土です。野菜づくりも稲作との輪作の中で行われます。したがって、作物の品種は、田んぼ土にあったものを作ります。
@環境にあったものをつくる
田んぼとの輪作の中で野栽培計画に基づく。
A季節に合ったものをつくる
土地の気候風土、美味しい時期に、美味しいものをつくる。
B 自然に逆らったものを作らない
自然環境にそぐわない無理な栽培をしない。
● 株式会社 六星 は
株式会社六星は、昭和52年、石川県白山市(旧松任市)内の5戸のレタス栽培農家が集結し、法人組織としてスタートしました。その後平成元年に有限会社となり、それを機会に石川県内・県外から若手社員が加わってきました。その若手社員たちは仮に非農家出身であってもサラリーマン農業ではなくプロの農業士を目指し打ち込んでいます。
昭和57年から餅加工も始め、平成9年からは一旦やめていた野菜づくりを朝どり野菜として再開し、現在は米作りをベースに野菜づくり、餅加工、漬物加工などを行っているます。
「六星」の名の由来は、当初、現会長・北村歩氏ら6名からスタートしたから、“6つの輝く星になろう!”と「中奥六星生産組合」名づけられたことに由来します。
現在の事業内容は、@農業生産部門(水稲、野菜、小豆)、A農産加工部門(餅、かきもち、漬物、和菓子、その他、B販売・流通部門(店舗、小売、卸)です。
● 六星 ものづくりの原点 「安全で美味しい食」の提供
おいしい水・豊富な水に恵まれた環境のなかで米づくり・野菜づくりを行い、米は主に、こしひかりともち米です。
もち米は全量自社での餅加工用として、野菜は生鮮販売のほかに漬物加工も行っています。
米づくり、野菜づくりのなかで、栽培の基本を、その植物のチカラを、最大限に引き出す環境を作り健全なモノをつくることにおいています。
また加工品はその農産物の素材を活かすことを第一に考え、もちろんそれぞれの分野の専門メーカーに勝るとも劣らない商品づくりを目指しています。
今後も、より「安心でおいしい食」と、それにまつわる情報の提供を行ない、お客様の豊かで潤いのある生活に貢献していきます。 美味しさで おすすめします
ぜひ お試し下さい
白山市 六星の
源助大根
キャベツ
ブロッコリー
● 六星の野菜づくり
今では米づくりが主な生産物となる六星ですが、実はわたしたちの農業は、露地栽培でのレタスづくりからスタートしました。そして有機質肥料での野菜づくりに取り組みだしたのが今から20年ほど前。
それまでの農薬や化学肥料に頼り過ぎた栽培方法では、野菜の品質にかかわるばかりか、環境にも影響をおよぼしかねない、いつかこの土地で農業ができなくなるかもしれないと、思ったのです。
そんな経緯もあって、六星は米づくりに負けないくらい、野菜づくりにも特別な思いをもっています。
加賀地方では、昔から栽培され、季節感に富んだ特産の加賀野菜が数多く引き継がれています。しかし、生産者が増産性や耐病性を追い求め、一方、消費者も見た目のきれいさや調理の簡便さを第一に考える時代風潮とともに、それらの野菜は市民から忘れられ、生産農家も減少の一途をたどってきました。六星では、それらの貴重な種を絶やさないように、伝統の加賀野菜・地場野菜を栽培しながら大切に受け継いでいます。
● 土が違うから味が濃い
有機質肥料は、化学肥料と比べて即効性はあまり高くありません。
土の中の微生物によってゆっくり分解されて、根から吸収されます。
六星では、20年ほど前から有機質肥料をつかった土づくりをしてきました。
このため、畑の土は微生物がいっぱいいる良い土になっています。
この土こそが、栄養豊かで、おいしい野菜づくりの命なのです。
● 六星の野菜づくりのこだわり
◆土づくりがいのちです
できる限り農薬や化学肥料の使用を抑えた野菜をつくる。
そのために六星がやっていることのまず1つ目は、土づくり。
もみ殻や牛糞などの有機質肥料で野菜を栽培することです。
有機質肥料で育った野菜は、ゆっくりじっくり、丈夫に育てることができます。
◆適期に野菜を植えるわけ
その野菜を適期に植えることは、植物自身の生命力を引き出し、より健康な農作物を育てるための手段となります。
もちろん、芽が出てからも間引きや肥料撒きなどちゃんと育つまで手は抜けません。
農作物を育てるのは、自然と向き合い、毎日の積み重ねが肝心。日々の天候や気温など細やかな心配りが大切なのです。
■ 源助だいこんの由来
源助だいこんは、金沢市打木町の篤農家・故松本佐一郎氏によって育成されたものです。
松本氏は、昭和7年に愛知県の井上源助氏が宮重系統の中から早生種で生育の旺盛な切太系の固定したもの(宮重総大だいこん)を導入し、在来の練馬系打木だいこんとの自然交雑によってできたものを毎年選抜し、昭和17年に今日の源助だいこんに育て上げたものです。
名前の由来は、現助総大大根を作り上げた井上源助さんの名から名付けられたそうです。
昭和26年からスイカ・カボチャの後作として導入されました。昭和33年にかん水施設(スプリンクラー施設)の導入によって、本格的に栽培されるようになりました。昭和35年には源助だいこんの共販取扱高は、3,000トン(県内)に達しています。
源助だいこんは、ずんぐりとした円筒形で、肉質が柔らかく肌がきれいなことから、天下一品と関西市場で評価され、石川県の特産物として不動の地位 を築かました。
しかし、長年栽培されてきましたが、長形のF1品種の出現や出荷時期などの問題もあって、25年ほど前には約250ha(県内)あった栽培面積が、今ではおおよそ3haに減少して、貴重な存在になっています。
■ 源助だいこんの美味しい食べ方
源助だいこんの出荷時期は10月下旬から12月上旬です。
源助だいこんは加賀の伝統野菜の一つですが、栽培上難しい点もあり、減少傾向にありましたが、有志の農家によって、大切に生産されてきました。
源助だいこんの特徴は、味はきめが細かく、甘みが強く、肉質がやわらかい。それでいて煮崩れしないのが長所です。
根部の形状は根の直径が8cm、根の長さが22〜25cmの短円筒形で尻のつまりがよく、やや小振りながらくっきりとして白く、太くて短いという形状も特徴のひとつです。
この源助だいこんは、煮崩れしにくく、肉質が柔らかく、香りよく、ほのかな甘みがあって、おでんにするには日本一だといわれるくらいです。
きめの細かい肉質は柔らかく甘みがあるので、ダイコンおろし、ダイコンサラダ、ふろふき大根、浅漬け、大根寿司などにもとても美味しくいただける大根です。
葉は炒めもの、味噌汁の具などにごりようください。
味に関しては良いことずくめの源助だいこんですが、日持ちが悪く、表面に傷がつくと2〜3日で茶色く変色してしまうという難点があります。
湿らせた新聞紙に包んで冷蔵庫で保存しますが、ただし、もともと日持ちが悪いので、なるべく早くつかいきってください。
● ぶり大根
【材料】(4人分)
・源助だいこん・・・1本 ・ぶりのあら・・・500g ・生姜・・・1片
・酒・・・100cc ・醤油大さじ・・・5 ・砂糖大さじ・・・4
【作り方】
1、ぶりのあらは大きめの一口大にぶつ切りにし、熱湯をまわしかけ、冷水で洗う。
2、大根は3cm厚さの輪切りにし、3?4分間下茹でしておく。
3、鍋に水100cc、酒、醤油、砂糖を入れ煮立てる。
4、ぶりと生姜の薄切りを入れ、15分間煮る。
4、大根と水100ccを加えて落とし蓋をし、弱火で20?30分間程度煮る。
● 源助だいこんのサラダ
【材料】(4人分)
・源助だいこん・・・小1本 ・にんじん・・・1/4本 ・きゅうり・・・1本
・醤油大さじ・・・3 ・酢大さじ・・・3 ・玉ねぎのしぼり汁小・・・1/2個分
・いりごま(白)・・・大さじ2
【作り方】
1、大根は皮をむき、ごく薄い輪切りにしてからせん切りにする。
2、にんじん、きゅうりも同様にせん切りする。
3、「1」「2」を水につけパリッとさせる。
4、醤油、酢、玉ねぎのしぼり汁、いりごまを混ぜ合わせる。
5、野菜の水けをきり、食べる直前に「4」をかける。
● ふろふきだいこん
【材料】(4人分)
・源助だいこん・・・1本 ・米のとぎ汁? ・昆布・・・15cm ・柚子・・・1/2個
・赤みそ大さじ・・・3 ・白みそ大さじ・・・2 ・砂糖大さじ・・・5
・みりん大さじ・・・1/2 ・酒大さじ・・・1 ・柚子の皮?
【作り方】
1、大根は2?3cm厚さの輪切りにして、皮をむき、面取りをする。
2、鍋に大根をならべ、たっぷりの米のとぎ汁を入れてかために茹でた後、水洗いする。
3、鍋に切れ目を入れた昆布をしき、大根をならべ、かぶるくらいの水を張って火にかける。
4、騰したら弱火にし、柔らかくなるまで煮る。
5、柚子は皮をすりおろし、残りは汁をしぼっておく。
6、鍋に赤みそ、白みそ、砂糖、みりん、酒、水大さじ2を入れ弱火にかける。
しゃもじでかき混ぜながら煮つめる。
7、火を止め、「5」を加えて、余熱で練り上げる。
8、「4」の大根が透き通って柔らかくなったら、器に盛り、「7」をかける。
9、柚子の皮のせん切りを天盛りにする。
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