■ 野菜・果物と健康 (143)
 
免疫力が高い体をつくる
「自然療法」
シンプル生活
東条百合子 著  三笠書房   その2
 
 
■ちょっとした運動で「ため込まない」体質に
 
昔の人たちに比べて、今に人たちは動く量が減りました。
しかし、食べるばかりでその食べたものを消化しなければ、自然な生活とはいえません。
地球にただ突っ立っているだけのそんな生活では、自然の流れとも逆行してしまいます。
せっかくもらえる自然のパワーを、みすみす逃してしまうことになるのです。
 
ラクをすることばかり考えるのではなく、日々の生活のなかで、極力体を動かしてみましょう。
たとえば、私は朝起きたらすぐに、布団の中で手足を動かしています。
東西南北の方向に10回ずつ曲げ伸ばしし、つづけて足の指をグーチョキパー。
これでスパッと目が覚め、体も心もさわやかになって、一日を快適に始めることができます。
 
また、現代は歩くということが極端に減っていつように思いますが、これによって下半身を鍛える機会も減っています。
足裏には内蔵につながるツボがたくさんあるので、歩く習慣ができれば全身が活気づき、やる気もグングン湧いてきます。
冷えやむくみが解消され、夜もぐっすり眠れるようになります。
 
運動は、体と心をおいしくととのえる"体の料理"です。
「やっていて気持がいい、楽しい」と思うものをいくつか組み合わせ、毎日少しずつ続けていくことが大切です。
 
ひとくちメモ
 ●【心身壮快ヨガのすすめ】
 
結核で療養生活をしていたときに、このヨガを教えていただき、少しずつ実行しました。
低血圧の療法にもなるのこの鍛錬はヨガのシンボルで、これを行なうと心身が爽快になり没我の境地に達するといいます。
 
まず、正座かあぐらをかいて蓮の姿勢をとります。
腹式呼吸の方法で息をととのえます。
両腕を背中に回して左手の指で右の手首を握り、ゆっくり前にかがみ、頭が床に着くまで曲げながら息を吐きます。
この姿勢を息をしないでおられるだけ続け、その後ゆっくり息を吸いながら、しだいに体を起こし、ゆっくり息を吐き出して終わります。
 
胃や腸の働きが慢性的に鈍っていたり、神経そのものが退化してしまうと、腹腔内の器官の位置がずれてしまうのですが、それを正しい位置に戻してくれるのです。
 
再生の効力は、外部および内部からの筋肉マッサージと腹腔内の圧によって、もたらされます。
これは強い腹筋をつくり、腰を強くします。
精神的効果も非常に大きく、驕慢な人はそれが消え、謙虚な人格の持ち主となります。
 
 
 
■疲れや老廃物は、
その日のうちに腰浴・足浴でデドックス
 
入浴は、最高の元気回復法です。
クタクタに疲れてすぐに寝たい、めんどうくさいと思うようなときでも、お風呂にゆっくり入ると、たまった疲労が流れ、ぐっすり眠れて翌朝の目覚めもよくなります。
特におすすめしたいのが、腰まわりや足を温める腰湯、足浴です。
 
●腰湯
足には全身につながる毛細血管が集まり、五臓六腑につながるツボがたくさんあります。腰は骨盤を中心に、胃腸や腎臓、子宮など、大切な臓器が集まっているところです。
この2ヶ所を集中的に温める腰湯をすると、滞っていた血液が、柵をはずした川の水のようにドッと全身に流れ出し、詰まっていた毒素も老廃物もスーッと流してくれます。
体調がよくなり、不眠も解消し、お通じもスッキリ、利尿効果もあります。
半身浴にくらべて、ポカポカ温かさが持続するのも腰湯のすばらしいところです。
 
やり方のポイントは、浴槽やたらいなどに、ふつうに入浴するときより熱めの湯を張ること。
10分ほどすると汗ばんできますが、冷え性の人などはなかなか汗が出てこないかもしれません。
湯が冷めないように途中で指し湯をし、20分、30分と気長に続けて、全身が温まるまで入ります。
最後は、足に水をかけて上がります。
湯の温度は、我慢できる程度(むりに我慢するのではなく)に熱くすること。
寒ければ、上半身にタオルをかけるのを忘れずに。
 
●足浴
寒気がして衣服を脱ぐ元気もない、また時間がないときは、足浴だけでも温まる効果があります。
 
洗面器やバケツなどを2つ用意し、1つには熱い湯を、もう1つには冷たい水を張ります。
まず、厚い湯に足をつけ、よく温まったら、冷たい水に30秒から1分ほどつけます。
次はまた熱い湯につけますが、このとき、さし湯をして湯の温度を上げます。
これを数回くり返し、最後は水で終了。
 
湯の温度は、最初は41度あたりからはじめ、最後は40度ほどが目安ですが、自分で体験し、体に聞いてみてください。
 
ひとくちメモ
疲れたとき、体がだるいときには、足浴前後に梅干し番茶を飲んでみましょう。
血行をさかんにして老廃物を出す効果が高まり、翌朝にはスッキリします。
梅干し番茶は、梅干し1個の果肉をたたいてつぶし、熱い番茶(必ず無農薬栽培のもの)をさして、種だけ残して飲みます。
かんたんでおいしいので、ぜひ実践してみてください。
 
 
 
■美容高価バツグン!
野草の恵みを生活に取り込もう
 
入浴に野草の恵みをプラスすると、さらにあたため効果が高まり、肌も健康的に美しくなります。
 
我が家では、ドクダミ、ヨモギ、ビワの葉など、葉っぱがいちばんよく茂る季節に草や葉を摘みとり、干して乾燥させておきます。
それを木綿の小袋に詰めて浴槽に2つ、3つ浮かべ、年中、薬草風呂を楽しんでいます。
香りもよいし肌がすべすべになり、気持ちよく疲れがとれ、寒い季節にも湯冷めせず、何より、体のごちそうになります。
 
野草の含まれる精油や酵素などの有効成分が、細胞に活力をつけ、老廃物を排出し、心身代謝を助けて美肌効果を高めてくれます。
かゆみや湿疹を抑える働きもあるので、アトピー性皮膚炎の人にももってこいです
 
また、ぜんそくや花粉症の原因となると誤解されている野草に、セイタカアワダチ草があります。
9月上旬から中旬にかけて黄色い花をつける野草ですが、この嫌われモノの草に、ステロイドの薬害を中和してくれるすばらしい働きがあるのです。
膠原病やアトピーの後遺症に悩んでいる人が、たくさん助けられています。
 
刈り取るのに最適な時期は、花が咲く前、酵素がたっぷり含まれた蕾のときです。
これで薬湯をたてて入ると、かゆみがおさまり、サメ肌が治り、皮膚もしっかりしてきます。
3日くらいは発酵が続くので、湯を変えずに続けて入浴できます。
ただし、欲張ってたくさん入れると作用が強くなりすぎます。
皮膚のようすをみながら適量を心がけてみてください。
それだけ薬効のある方法なのです。
 
なお、野草の入浴剤は、お湯を沸かすとき一緒に入れるのが一番ですが、給湯式の浴槽の場合は、煮だしておいたエキスを湯に加えてもOKです。
 
野草ではありませんが、大根葉を干したものも、冷え性や生理不順によく効きます。
腰湯をするときに利用してみましょう。
 
野草の親切と思いやりは、さまざまに応用がききます。
セイダカアワダチ草を煎じた汁で髪を洗うと、つやが出てしっとりとします。
ヨモギの乾燥枕は、安眠を誘います。
お腹に当てているとあたたまる。
草を焼酎につければ、薬効エキスがしみ出た化粧水もつくれます。
自然がくれる無限の愛を、ありがたくいただきましょう。
 
ひとくちメモ
セイダカアワダチ草に似た植物に、オオアワダチ草やブタ草があります。
どちらも夏に花をつける植物で、セイダカアワダチ草とは異なります。
オオアワダチ草に薬効はあまりありませんし、ブタ草はアレルギーの原因になる毒草ですので気をつけてください
野草は、
全身が喜ぶ
“体のごちそう”です
 
 
 
■掃除と整理整とんは、
“心のゴミ”の大掃除
 
体本体のケアはもちろん、体の外側、身の回りの環境をすがすがしくととのえることも、「自然療法シンプル生活」の大切なポイントです。
まずは、毎日お世話になっている家の手入れ、掃除をしましょう。
 
掃除の段取りは、「上から下へ」が基本。
最初にはたきをかけ、棚の上や障子のさんにたまったほこりを下に下ろします。
ほこりが舞うのが落ちついてから、ほうきの先を畳の目に沿わせて静かに掃きます。
玄関などは、お茶がらをまいてから掃くとほこりやちりを吸い取り、お茶のよい香りも残って一石二鳥です。
こうすることで、たたみもいためず、よけいなほこりもたてずにゴミをきれいに掃き出せます。
床が板張りなら、ゴミを掃いたあと、かたく絞ったぞうきんでふき掃除をします。
静かに手足を動かすだけですから、掃除機のかしましい音もなく、赤ちゃんの眠りを覚ますこともありません。
化学ぞうきんを使わない水ぞうきんでの掃除は、血行をよくして体を健康にし、頭の回転を早めて判断力、決断力も養う天からのいただきものです。
 
住環境がきれいになり、清潔に過ごせ、気持ちもさっぱりします。
さらに、部屋を片付け、押入れなども整理せいとんすることで、家の隅々にまで風が通り、家が長もちします。
心も晴れやかになり、ゴチャゴチャこんがらかっていた頭が一掃されて、家事や勉強もはかどります。
 
福井県にある曹洞宗の総本山、永平寺では、台所とお風呂、トイレの掃除をいちばん重要視します。
台所は「食べ物のいのちをいただく場」。
お風呂は、あかを洗い流して古い細胞のお葬式をする「神聖な浄化の場」。
トイレは、腸を掃除しながら「いのちの最後を送り出す感謝の場」。
この大事な場を念入りに掃除し、汚れをふき取ることで、お坊さん達は自分の心の汚れもふき取り、見えないいのちを見るための「心磨き」の修行をしていました。
永平寺では2泊3日で、希望者とともにお世話になりましたが、学ぶことばかり、心鎮まる経験をさせていただきました。
 
住まわせていただく感謝の思いとともに、目に見えるゴミはもちろん、目に見えない心のゴミも掃き出すのが、掃除というものです。
また、スリッパをそろえて脱ぐのも、食事の後のイスをもとに戻すのも、洗面所の水はねをきれいにふいておくのも、みんな、次の人が気持ち使えるように、という思いやりの表現なのです。
台所の油汚れを落とし、鍋をきれいに洗い、お風呂もトイレも隅々まで磨きあげていくと、自分の魂がピカピカしてくるのがきっとわかります。
 
ひとくちメモ
家事は、毎日少しずつ積み上げていくものです。
同じことをくり返しているうちに知識がこなれて知恵が生まれ、できないこともできるようになり、いちばんよい方法がわかってきます。
忍耐力や洞察力、判断力がつき、ものの加減やバランスのとり方も自然と身についてきます。
私は、人生の局面でいちばん大切なのは、鋭い感覚――見通しと自覚、実行力だと思っています。
毎日の家事で「ああしよう。こうしよう」と積み上げていくと次に何をしたらいいのかを考えたときに、パッパッと瞬時にできるようになります。
生きた勘や判断力があれば、「こういう時は、こう!」という、すばやい選択・実行につながり、何があっても乗り越えていけるようになるのです。
自分の魂が
ピカピカしてくる
「掃除」の不思議な効用
 
 
 
■トイレには「浄化の神さま」がいます!
 
トイレとは汚いというイメージがあるせいか、不平たらたらでトイレ掃除している人も多いのではないでしょうか。
トイレは「御不浄」と書くけれど、淨(きよ)らかざるところではなく、ほんとうは淨きところがトイレなのです。
 
私が子どものころは、「山のもの、海のものが、私たちにいのちをいのちを分けてくれるお役目を果たして、最後に出てくるのがトイレでしょう? だからありがたい場所です」と言われて育ちました。
そして、「トイレにはお淨めの神様がいるから、ありがとうといって出てこないと、お尻とおしっこの穴から悪魔(邪気)が入るのよ」といましめられたものです。
 
大きな便りと小さな便りが、私たちのいらないもの、汚れたものを引き受けてくれ、体を淨らかに保ってくれる。
だから「ウンコにもありがとう」だしそれを出させて淨めてくれる「トイレにもありがとう」です。
 
食べ物のいのちをいただくという感謝があれば、トイレにも感謝して掃除ができるようになります。
よく、「トイレをきれいにすると幸せになる」といわれるのは、トイレに満ちあふれる自然の親切に気づき、喜んで掃除をすることで、心が淨らかになるからなのです。
 
ひとくちメモ
トイレにはまた、体の健康状態を教えてくれるところでもあります。
食べたものが自分に合っていたかどうか、たいてい次の日には結果となってあらわれますので、大小の便りや回数や色や状態などをチェックすれば、おのずと健康管理ができます。
 
 
 
■「“自然の力”が応援してくれる人」の
身だしなみは?
 
いまの女性は、木綿の肌着はあまりつけません。
パンティもブラジャーもスリップも化学繊維(化繊)ばかりです。
でも、化繊は汗を吸い取らないので毛穴がふさがり、保温、吸湿ともマイナスです。
汗には体温と調節したり、体の老廃物を出すという働きがあり、汗をかくことで、体は健康な状態に保たれているのです(1日1リットルの汗が出るので布団が湿ります)。
 
化繊では、新陳代謝がうまくいかないうえ、人工的な電磁波を出すので神経もいらつき、カルシウムの吸収も妨げられてしまいます。
また、化繊をじかに身につけると、体が冷えて重たくなり、頭の回転が鈍り、気持ちも不安定になっていくのです。
 
そこへもってきて、きついブラジャーで胸を、ガードルでお腹や腰を締めつけると、ますます血行が悪くなる。
これで調子を崩している人がたくさんいます。
特に、冷えと疲れが子宮に来て、婦人科系の疾患や不妊症がものすごく増えています。
洋服すべてを自然素材にこだわる必要はないと思いますが、下着だけは木綿に戻し、体を締めつけすぎないものを選びましょう。
 
女性の体は、ただ出さえ冷えやすい構造になっています。
大切な臓器がすべて入っている腰とお腹まわりは、絶対に冷してはいけません。
皮膚呼吸と保温を快適に調整してくれる、木綿やシルクの下着がいちばんです。
肌に触れるところだけは、自然の親切をいただいてください。
体が温まり、皮膚呼吸もスムーズになれば、生理不順や腰痛や吹き出物なども解消されてきます。
 
そして、肌着をきちんとつけることで、胸やお腹やお尻が見えそうな服装もなくなります。
体の生理を考えて衣服をまとうと、自然と奥ゆかしい、品の良いおしゃれになっていきます。
美しく品よく生きることは、女性にとって最高の幸せではないでしょうか。
 
ひとくちメモ
おしゃれは豊かな心の表現。
工夫してどんどん楽しめばよいと思いますが、身につけるものには本来、体の生理を助けるという大きな役割があります。
これを忘れては本末転倒です。
 
 
 
■「暮らしの中で自分も地球も健康になる」
かんたんな方法
 
私たちの体は、自然に触れることで、自然のパワーを受けとっています。
住まいも、木や土壁や障子、畳を多用した日本の伝統家屋のほうが、体を元気づけてくれます。
畳は酸素を出し、木や和紙や土壁は湿気を吸ったり吐いたりして、湿度調整をしてくれるのです。
 
鉄筋コンクリートの家屋が多くなったいま、とくに都会暮らしでは、体にやさしい住環境を手に入れるのは難しくなる一方です。
どうしたら少しでも自然を取り入れられるのか、工夫して考えてみましょう。
どこに住んでいても、どんな人にでもすぐできるのが、風通しをよくすることです。
できるだけ窓を開け、部屋の空気を入れ替えること。
湿っぽさがなくなり、自然のいい気も入ってきます。
じめじめして悪い空気がよどんだところに暮らしていると、中にいる人間までがおかしくなってきます。
 
自然は常に回っていますから、私たちの体も心もよどませないようにすることが大切なのです。
部屋やベランダの片隅にプランターや鉢をおき、緑を育てるのもいいでしょう。
野菜を植えれば収穫も楽しみですし、プランターなら庭のない家庭でも置けます。
生きた緑や花は目にもやさしく、いのちの成長を見る喜びもくれます。
 
ふとんや枕などの寝具も、天然素材がおすすめです。
綿の布団は汗を吸い取り、そば殻やあずきなどを詰めた枕は頭を適度に冷して血行を助けてくれます。
ベッドもふかふかだと背中が曲がるので、畳ベッド(ベッドの表面に、マットレスの代わりに畳が組み込んである)のほうがヘルシーです。
 
台所にある道具箱や雑貨などは、ポリバケツやポリ容器を、木や瀬戸物に替えると雰囲気もよくなります。
洗剤は合成洗剤ではなく、粉せっけんに。
スポンジはやめて木綿や布や昔のタワシで洗う。
こんな工夫をするだけで、自然素材の温かさを日々感じ、その結果、土の還らないゴミが減り、公害が減り、自分も地球も健康になります。
 
ひとくちメモ
畳に座る生活が健康にいいことをご存知でしょうか。
正座したとき、かがとが当たるお尻のところに、大切なツボがあるのです。
そのツボが刺激されて脳神経とつながり、胃袋や横隔膜がきりっと上がります。
腰が座り、感覚も育ちます。
日本の住文化を見直すと、深い発見がたくさんあります。
“幸せの神さま”が住みつきたくなる
環境づくりの秘訣
 
 
 
■コラム
タンポポが教えてくれた「自然の親切」
 
20代半ば肺結核を玄米や野菜の食事で治していたときのことです。
「いのちのある食べ物が大事」と、頭では理解していたつもりでしたが、「いのちをいただく」ということの意味を、心ではわかっていませんでした。
 
ある人から、「野草の根が細胞を活気づけてくれる」と教えられ、タンポポの根に助けられていました。
そこで、その日もタンポポを取りにいきました。
地面深くまでしっかり根を張っているタンポポを取っていると、子どものころ、草むしりを言いつけられたときのことを思い出しました。
 
野草もタンポポも、根が深いので、抜くのが大変。
上だけ刈って逃げると、「根からとりなさい」と母に連れ戻されるのです。
でも、とってもとってもすぐに生えてくるので、夏中草むしりばっかり。
なんでかんなもの生えるのよと憎らしくて、けちらし、踏みつぶしながら歩いていました。
 
そのタンポポに、今助けられている。
「もし私がタンポポだったら、どう思うかな」と、ふと、タンポポの立場になって考えてみたのです。
自分の病気治ししか見えていない根性の悪かった私のことですから、確実にこういったなあと思いました。
「あんたね、意地悪したでしょう。あの時、文句言ったでしょう。踏みつけていじめたでしょう。だから、あんたには、やらないから。絶対にやらないからね」
 
でも、タンポポは親切で、あるがままに生えて、なんの代価も要求せず、ひとことも文句をいわずにその力を私にくれている。
これが自然の親切、思いやりなんだと思ったら、胸がいっぱいになり、タンポポにしがみついてワーワー泣いてしまったのです。
 
踏まれても引っこ抜かれても生えてくるタンポポの強い生命力が私の中に入ってきて、私を元気にしようとしていてくれている。
タンポポの無償の愛に、心から感謝の思いが湧いてきました。
 
それを期に、私はグングン快方に向かいました。
自分中心でなく向こう側から見る思いやりに気づけたことで、自然の無限の力がスーッと入ってきて助けられたのです。
心のもち方が変わると、同じことをしても結果が違うことを、私は確信したのです。