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食品添加物について述べてきましたが、こうした添加物が使われている食品は避けた方がいいのではないか、と思われるいくつかの添加物について、西岡一氏の「すぐわかる添加物ガイド」からピックアップしてみていきたい。 ![]() 甘味料は、甘味をつけるためのものでそ、の代表が砂糖です。食品添加物の「甘味料」は、その砂糖の代用品として開発されたもので、甘味はつけますが、あくまでも代替品であって、食べものではなく“添加物”です。これにも化学的に合成された「人口甘味料」と、天然原料から作られた「化学合成品以外の甘味料」とがあります。 また、砂糖より甘味が強いのにカロリーの低い「高甘味度甘味料」と、砂糖より多少甘味は低いが、砂糖にはない機能(虫歯予防など)を持っている「低甘味度甘味料」があります。 現在、食品添加物の「甘味料」には、人口甘味料が4品目、天然系が22品目あります。 合成甘味料は、砂糖と同じ甘味を作り出すのに、価格は数百分の1で済みます。そもそも、合成甘味料がいっせいに使われだしたのは、加工食品時代に入ってからで、漬物からお菓子まであらゆる食品に使われました。これほど食品の大量生産にとって、ウマミのある話はなかったわけです。 砂糖の摂りすぎも有害ですが、砂糖の場合は使用量を少なめに抑えればほとんどの問題は解決しますが、添加物の甘味料は、産業の利益拡大のためでしか過ぎません。 ![]()
![]() 現在、日本で許可されている合成着色料には、タール色素と呼ばれる12種と、天然由来の合成色素7種がありますが、この中にどれ一つとして不安のないものはないとされています。 ことにタール色素は、ほとんどに発ガン性の恐れがあり、12種中8種は、既に発ガン性が確認されていて、諸外国では使用が許可されないことが多い物質です。タール色素はかつて、24種も使われていたことがありますが、それが次々と発がん性などの理由で禁止されました。タール色素の12種は何種類か混ぜて使われるもので、赤、黄、青、緑の4色を配合してどんな色でも作り出せるわけです。たとえば紫色には最低3種、コーヒー色やチョコレート色には4〜5種類が使われます。 一方、天然由来の着色料といっても、化学的に安全性が証明されたものではありません。自然系の原料とはいえ、昆虫や細菌など非食品が素材になっているものが多いのです。また、天然由来といっても、抽出から精製まで、工場で化学的に生産されます。この天然物の着色料添加物は、87種98品目にものぼります。そしてこれらの90%は輸入品です。 着色料は、食品衛生法で「食品を美化し、魅力を増すもの」と定義されています。食べものに人工化学物質を加えて見かけをよくする、というゴマカシが堂々と公的に認められているわけです。 ![]()
![]() 「保存料」は食品中の微生物の発育や増殖を抑制して、「腐敗」を遅らせるための添加物ですから、強力に抑え込んでいても、いずれ時間が経てば食品は腐敗します。 これに対して、細菌を殺してしまうのが「殺菌剤」で、強い毒性があります。一般に食品は製造の初期段階で殺菌剤を使い、製造の後半で最終商品に残って有効に働くように、「保存料」を使います。これで本来の「防腐剤」効果が発揮されるわけです。 「保存料」は原理的には、冷凍・冷蔵、塩、酢・砂糖漬け、燻製、ビン詰といった保存方法と並ぶものなのですが、それを化学薬品の力で強引に、はるかに強力にやってしまうところが、本質的に違います。 「保存料」が微生物の増殖を抑制できるのは、自らが化学物質として持っている細胞毒性を、微生物に働かせているからです。ということは、私たち人間の体の細胞や体内の有用微生物群に対しても、当然毒性を持っているということです。 ![]() 現在、保存料には、合成品6種、合成品以外で8品目が指定されていますが、合成品以外の保存料の安全性については殆んど不明だということです。 合成保存料のほとんどの物質に遺伝毒性の疑いがあるだけでなく、ソルビン酸と安息香酸エステル類には、発色剤の亜硝酸ナトリウムと反応して、発ガン物質を生成することも知られています。 「保存料」の実態は、食品産業にとって、大量生産と流通過程の拡大が要求する必然的な「長期保存」を目的とする添加物です。 この添加物も、食品生産者と販売業者の利益を安定確保させるためだけのものであって、それ以外の何ものでもないといえます。したがって、食品産業の利益にとってのみ必要不可欠の物であって、消費者にとっては、何のメリットもないどころか、常に危険なリスクを負わされているだけなのです。 本来、適正な生産量と適正な流通、そうして徹底した衛生管理の中で清潔に食品が作られていたならば、殺菌剤にしろ保存料にしろ、使う必要のないものなのです。私たちには、自然の摂理に反して作られた、腐らない食品を拒否するくらいの感覚が必要なのです。 ![]()
![]() 用途名が「増粘剤」、「安定剤」、「ゲル化剤」、「糊料」といろいろある中から、製造者がもっとも適切と思う使用目的を選んで表示します。一般には、糊料あるいは増粘安定剤などと書かれます。 これらの用途は、従来は「糊料」と一括して呼ばれていたもので、多くはアイスクリームやソース類にある、トロッとしたノリのような感じを出すために使われています。これらの添加物の基本的な効果は、@粘稠性を出して食品の組織を形成。A油脂の乳化の安定と均一性。Bゼリーのような食品のゲル状組織形成。C食品のボディ感形成。D粘着性、被膜性、起泡性、保湿性などです。 これらの用途には、化学合成品が8品目。合成品以外のものが48品目指定されています。合成品以外の物が多く使われる傾向にありますが、バイオ技術を利用したものなど、いずれも直接食用とならないものが原料です。しかも原料も製品も、すべて輸入品です。 ![]()
![]() 加工食品の油脂成分や、添加された色素は、時間の経過とともに酸素や光によって、変質したり変色したりします。これらの現象を酸敗といいますが、酸敗は食品の風味を損ねるだけでなく、有害な物質も生成させます。現代の食品産業と流通にとって、保存性は必須となっていますから、色素が添加されたり、油脂成分を含む加工食品には、酸化を防止するための酸化防止剤が使われています。 酸化防止剤には、合成品が18品目指定されており、合成品以外では36種43品目が指定されています。 酸化防止剤は単独で使うよりも2種以上を混合して使う方と効果があることから、1食品中に多種の酸化防止剤が使われることがある。発がん性や遺伝毒性が確認されている合成品もあり、これらが併用されることは相乗作用を含めた未知の危険性があります。 真空包装や低温保存などで酸化防止剤を使わない工夫もされていますが、長期保存を前提とした大量生産と流通経路のシステムを変更しないかぎり、酸化防止剤の使用はなくなりません。 ![]()
![]() 全ての添加物の中から“ワースト10”を選ぶとしたら、発色剤の「亜硝酸ナトリウム」は、その上位にくるだろうといわれています。亜硝酸ナトリウムは、それ自体の生理毒性もさることながら、最大の理由は、他の物質と反応して「発ガン物質ニトロソ化合物」をつくることです。このニトロソ化業物は発ガン物質の中でももっとも危険視されているものです。 発色剤が着色料と異なる点はそれ事態に色がないことです。発色剤の原理は、無色でありながら、食品中の成分と反応して、安定した色素を生じさせたり、色を固定したりする所にあります。 現在指定されている添加物3品目「亜硝酸ナトリウム、硝酸カリウム」「硝酸ナトリウム」は全て食肉用です。食肉類の色素は、肉や血に含まれるミオグロビン、ヘモグロビンなどの赤色色素ですが、これらは空気に触れたり加熱されたりすると、酸化してメトミオグロビン、メトヘモグロビンといった、褐色の色素に変化してしまいます。 ところが、発色剤の亜硝酸ナトリウムを添加すると、元のミオグロビンやヘモグロビンは、酸化しにくいニトロソミオグロビン、ニトロソヘモグロビンに変化します。これで、いつまでも鮮やかな肉色が保たれるという仕掛けです。 ![]() ● [亜硝酸ナトリウム][硝酸カリウム][硝酸ナトリウム]合成発色剤――食肉や水産品の赤い肉色を保つために使われ、主な使用食品は、食肉ハム・ソーセージ、ベーコン、コンビーフ、魚肉ハム、イクラ、スジコなどです。遺伝毒性、催奇形成、発ガン性、アレルギー性も確認されており、市販の食品中からも、亜硝酸ナトリウムが天然の二級アミンと反応してつくる、強い発ガン物質「ニトロソアミン」が検出されています。米国では、ベビー食品への使用を全面禁止しています。亜硝酸ナトリウムが発ガン物質をつくる機会は次のような場合です。
![]() 漂白剤は、薬品の還元作用を応用して食品中の有色成分を変化させ、白色または無色にする「還元漂白剤」です。この漂白剤には抗菌性や酸化防止効果もあるので、「保存料」および「酸化防止剤」としても指定されており、用途名は使用目的に応じて、製造者が選択することになっています。 還元漂白剤は、還元剤が食品中からなくなれば、また元の色に戻ってしまいます。食品が酸化によって徐々に復色するのを防ぐため、還元漂白剤は過剰に使われがちです。 ● [亜硫酸塩]合成漂白剤――「亜硫酸塩」には、保存料としての効果の外に、「酸化防止剤」としての効果、「漂白剤」としての効果があります。主な使用食品は、かんぴょう、干しブドウを除く乾燥果実、コンニャク粉、ゼラチン、果実酒、雑酒、チェリー砂糖漬け類、水あめ、天然果汁、甘納豆、煮豆、エビ剥き身、冷凍イカ剥き身、などの多種があります。ラットでは多発性神経炎、骨髄の萎縮、催奇形性、代謝障害などが見られ、遺伝毒性が認められたととの報告があります。 ![]()
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