山ちゃんの食べもの考

 

 

その183
 



食は生命なり
「生命なきは食にあらず」とも云われますが、
人は多くの生命を頂く事で生かされている。
植物の生命も動物の生命も微生物の生命も、
土の生命も水の生命も空気の生命も、
すべての生命がつながって生かされている。
そんな「共生」の世界で生かされている。
「人は何を食べるのかによって決まる」とも云う。
肉体的な健康、長寿のみならず、
知性、思想、性格までをも決すると。
その食べ物の作り方、その食べ物の商いほう、
その食べ物の選び方、買い方、食べ方は、
その人の生き方、その考え方そのものであると。

                                   
(山ちゃん)
『食は生命なり』 【39】
『食は生命なり』と「新谷弘実」 その6
新谷弘実著 『病気にならない生き方』 より
 
■ 第1章 常識を信じていると危ない! の5
◆ すべては「ミネラルエンザイム」で説明できる
● エンザイムの豊富な食事が、ボディ・エンザイムも豊富にする
「エンザイム」とひとことで語ってきましたが、人間が生命活動を行うために必要なエンザイムは5000種以上あります。
なぜこれほど多くの種類があるのかというと、エンザイムはそれぞれたった一つの働きしかないからです。
例えば同じ消化酵素でも唾液に含まれる「アミラーゼ」は、でんぷんにしか反応しません。
 
同様に、胃液に含まれる「ペプシン」はたんぱく質にしか反応しません。
そう考えていくと、一つの問題が浮かび上がってきます。
それはいくら食物や腸内細菌で酵素を補っても、きちんと必要な酵素を摂取することができるのだろうか、ということです。
 
実は、いくらエンザイムを豊富に持った食べ物を食べても、そのエンザイムがそのままの形で吸収され、人間の体内で働くわけではないのです。
中には大根や山芋に含まれるエンザイムのように、口や胃といった消化器官の中で働くものもありますが、それはほんの一部です。
ほとんどの植物の酵素は、消化の過程で分解され、ペプチドやアミノ酸として腸から吸収されてしまいます。
 
何だ、エンザイムとして吸収されないのなら意味がないじゃないか、と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
私が集めた臨床データは、エンザイムの豊富な食事をしている人は、ボディ・エンザイム(体内酵素)も豊富に有しているということをはっきりと示しています。
 
● 生命体の活動にはすべてエンザイムが関与している
では、体内でどのようなことが起きているのでしょうか。
実はここからは私の考えた仮説です。
 
私が臨床データから考えたのは、エンザイムの豊富な食事をすることによって、体内に「エンザイムの原型」ができているのではないかということです。
これを本書では「ミラクル・エンザイム」と名づけます。
 
私が、さまざまなエンザイムの原型があるのではないかと考えたきっかけは、特定の場所で特定のエンザイムが大量に消費されると、体の他の部分で必要なエンザイムが欠乏するという事実に突き当たったからです。
 
わかりやすい例を挙げれば、大量のアルコールを飲み、肝臓でアルコール分解(解毒)エンザイムが大量に使われると、胃腸で消化吸収に必要なエンザイムが足りなくなるということです。
 
そのことからエンザイムというのは、何千種類ものものが、それぞれ決まった数だけ作られるのではなく、原型となるエンザイムが先に作られ、それが必要に応じて作り替えられ、必要な場所で使われているのではないか、と考えたのです。
 
生命体の活動にはすべてエンザイムが関与しています。
いま、あなたが頭を使って考えているのも、指を動かしているのも、呼吸をしたり心臓が動いているのも、すべてエンザイムが働いているおかげです。
そうしたさまざまなエンザイムがすべて完成品として作られているとしたら、あまりにも効率が悪すぎます。
人間の体というのは、もっと合理的に、無駄なく作られています。
 
ですから私の説が正しければ、どこか一箇所で大量のエンザイムを消費するということは、体の恒常性を維持し、細胞の修理・修復や神経系、ホルモン系、免疫系を正常に保つエンザイムがその分不足することになります。
 
● 食物で「ミラクル・エンザイム」を蓄える
私がミラクル・エンザイムの存在を信じるもう一つの理由に、アルコールやタバコ、薬などを常用していると、それに対する「耐性」ができることがあげられます。
 
例えば、アルコールを飲むと、胃と腸から吸収されたアルコールが肝臓に集められ、アルコール分解エンザイムによって分解されます。
そのとき肝臓では何種類ものエンザイムが使用されます。
こうしたアルコールの分解速度には、かなりの個人差があります。
アルコールの分解スピードが速い人は、肝臓に多くのアルコール分解エンザイムを持っているということです。
こういう人を『お酒が強い』といいます。
これに対し、「お酒の弱い人」というのは、アルコール分解酵素の少ない人を言います。
 
ところが、もともとお酒が弱い人でも、少しずつ訓練していくとかなりの量のお酒を飲めるようになっていきます。
これは、肝臓でアルコール分解エンザイムがひんぱんに使われたことを受けて、肝臓で多くのアルコール分解エンザイムが使えるように、体が変化したということです。
 
このようにエンザイムは、必要に応じて量が変化するのです。
こうしたことが可能なのは、どのようなエンザイムにもなることができる「ミラクル・エンザイム」が体内ですでに用意されているからではないでしょうか。
 
もしそうであれば、エンザイムを多く含む食物をとることで、体内に「ミラクル・エンザイム」が蓄えられ、それが必要に応じて使われるという仕組みが人間には備わっていることになります。
 
「ミラクル・エンザイム」の存在は現時点ではまだ仮設ですが、私が述べ30万人の胃腸を観察しながら集めた臨床データは、この説を見事に裏付けるものとなっています。
 
 
◆ 抗ガン剤でガンが治らないのはなぜ?
● 抗ガン剤は猛毒である
薬はどんなものであれ、体に害を及ぼす「毒」だという話をしましたが、その最大の理由は、ミラクル・エンザイムを大量に消耗させるからです。
 
さまざまな薬がある中で、ミラクルエンザイムにとって最悪なのが「抗がん剤」です。
 
現在の医学では、ガンの手術をした後は、ガンの転移が全く見られない場合でも、予防の意味を込めてしばらくは抗ガン剤を使うというのがセオリーになっています。
 
でも私は、抗ガン剤は猛毒以外の何ものでもないと思っているので、よほどのことがない限り、使用しません。
 
例えば、大腸の外側のリンパ腺にガンが見つかったような場合でも、私は抗ガン剤は使いません。
 
私の治療法は、まずガンに侵された部分を切除し、目に見えるガンが一応取り除けたら、あとはその患者さんがガンになった原因と思われるものを排除していきます。
 
まずタバコやアルコールの習慣を絶つことはもちろん、肉類、牛乳、乳製品も4〜5年は完全にやめてもらいます。
そして動物食を少量に抑えた新谷食事療法を実践していただくとともに、毎日の生活に幸福感をもっていただけるよう精神面でのフォローもしていきます。
こうしてガンが再発しないように体の免疫を高めていくのが、私の治療法です。
 
● 「毒をもって毒を制す」発想の抗ガン剤
免疫力、生命力、そして細胞を修復・再生させる働きを担っているのは、さまざまなエンザイムです。
そして、免疫防御サイクルがうまく回るかどうかは、どんなエンザイムにもなれるミラクル・エンザイムが体内にどれだけあるかにかかってきます。
 
抗ガン剤がなぜ「猛毒」なのかというと、体内に入ったときに大量の「フリーラジカル活性酸素」を出すからです。
 
抗ガン剤は毒性の強い活性酸素を大量に作り出すことで、全身のガン細胞を殺しているのです。
しかし活性酸素は、ガン細胞だけを殺すわけではありません。
そのため正常な細胞も、抗ガン剤によってたくさん死ぬことになります。
「毒をもって毒を制す」という言葉がありますが、抗がん剤を使用する医師の発想はまさにそれといえるでしょう。
抗ガン剤は同時に発ガン剤にもなりうるのです。
 
しかしどんなときでも、人間の体というのは恒常性を保とうと働きます。
そのため毒性の強いフリーラジカルが体内で大量に発生すると、体中のミネラルエンザイムがそれを解毒するためのエンザイムに姿を変えます。
体は全力を尽くしてもっとも被害の大きい活性酸素の中和に取り組むのです。
 
現実には抗ガン剤でガンを克服した人もいます。
しかしそうした人の多くは、年齢的に若く、多くのミネラル・エンザイムを保持していたと考えられる人です。
 
ミネラル・エンザイムは年を重ねれば重ねるほど量が減っていきます。
もちろん個人差はありますが、年齢が若い方が抗ガン剤治療が成功する確率が高いのは、抗ガン剤によってミラクル・エンザイムを消耗しても、まだダメージから回復するのに必要なミネラルエンザイムを持っているからだと考えられるのです。
 
抗ガン剤の副作用としては、食欲不振や吐き気、脱毛などが有名ですが、それらの症状はすべて、大量のミネラル・エンザイムが解毒に使われた結果、各所でエンザイムが不足して起きる症状だと考えられます。
それほど抗ガン剤の解毒に消費されるミネラル・エンザイムの量は莫大なのです。
 
● 薬で病気を根本的に治すことはできません。
消化エンザイムが不足すると食欲はなくなります。
同時に代謝エンザイムも不足するので、細胞の新陳代謝が滞り、胃や腸の粘膜がぼろぼろになり吐き気を誘発します。
皮膚がぼろぼろになり、爪が割れ、髪の毛が抜けるのも代謝エンザイムが欠乏したことが原因です。
レベルの差はありまっすが、薬が体内に入ると、これと同じことが起きるのです。
 
薬で病気を根本的に治すことはできません。
薬は激しい痛みや出血など、どうしてもすぐに食い止めなければならない症状を抑えるためのものと考えたほうが良いでしょう。
 
私も胃潰瘍を起こして出血と痛みを訴えている患者さんにはH2ブロッカーのような抗酸剤を使用します。でも、その期間はどんなに長くても2〜3週間です。
そして、薬で痛みを止めている間に、潰瘍の原因を取り除くのです。
胃潰瘍の原因は、食事の量、質、時間やストレスなどさまざまですが、そうした原因が取り除かれない限り、いくら薬を飲んだところで効果はありません。
一時的に薬で潰瘍が治療したように見えたとしても、必ずまた再発してしまいます。
 
● 病気を根本的に治すことができるのは、日々の積み重ねだけ
病気を根本的に治すことができるのは、日々の積み重ねだけです。
ですから、原因を取り除き胃潰瘍が治ったら、その後は二度と胃潰瘍を起こさないよう、規則的な食生活と生活習慣を実践していくことが大切です。
 
ミラクル・エンザイムは、何もしなくても無尽蔵に作られるというものではありません。
 
正しい食事とエンザイムを無駄遣いしない生活習慣を身に着けたときに、生命そのものが作り出す貴重なエネルギーのもとなのです。
 
その貴重なミネラル・エンザイムの消耗をいかに抑えるかが、病気を治し、健康で長生きする秘訣です。
 

 

ごらんいただいたことを大変ありがたく感謝します。

 

生命の農と食を考える
L A F 健農健食研究所 ラフ
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池田 優

 

 

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