山ちゃんの食べもの考

 

 

その242
 



食は生命なり
「生命なきは食にあらず」とも云われますが、
人は多くの生命を頂く事で生かされている。
植物の生命も動物の生命も微生物の生命も、
土の生命も水の生命も空気の生命も、
すべての生命がつながって生かされている。
そんな「共生」の世界で生かされている。
「人は何を食べるのかによって決まる」とも云う。
肉体的な健康、長寿のみならず、
知性、思想、性格までをも決すると。
その食べ物の作り方、その食べ物の商いほう、
その食べ物の選び方、買い方、食べ方は、
その人の生き方、その考え方そのものであると。

                                   
(山ちゃん)
『食は生命なり』 【99】
 
日野原重明  劉影 著   青春出版刊
『病気なら15の食習慣』
楽しく生きる長寿の秘訣
  より その3
 
 
習慣3 脳を鍛える“かむ”習慣
 
食べるという行為は、
生まれてから死ぬまで続く、生きるには欠かせないことです。
そこで、どうせ食べるなら、効率よく食べたいもの。
食べ方のよっては、
脳をすっきりさせたり、集中力を高めたりという効果があります。
食べ方ひとつで、人生が変わるかもしれません。
特に、子供を持つお母さんにお知らせしたい食習慣です。
 
 
● 粗食こそが長寿の秘訣
 
私がこんなに元気でいられるのは、何を食べたからというのではなく、むしろ食べなかったからではないか、そう思うことがあります。
 
20代で日中戦争、30代では太平洋戦争を経験。
今からは想像できないでしょうが、この時代は食料がなく粗食を通す以外に方法はありませんでした。
けれど、その後、飽食の時代になっても、過食に走ることなく、粗食の習慣を守り続けたのがよかったようです。
 
私は今、75歳以上の人を「シニア会員」、60歳からを「ジュニア会員」、そして20歳以上を「サポート会員」とする「新老人の会」を組織して、戦争体験を語り継いでいますが、シニア会員の方々が私と同じように元気なのも、やはり若いときの粗食のおかげではなかったかと思っています。
 
街にはコンビニエンスストアーやファーストフード店が立ち並び、家庭で調理しなくても、どこででも食べるものが手に入る時代に、夜食なんていってもぴんとこないかもしれません。
しかし、そこは、お母さんが意識を持って、子供たちの将来のために、せめて過食にならないように導いていってほしいと思います。
 
ネズミを使った実験では、こんな結果が得られています。
ネズミを二つのグループに分けて、一方には十分に餌を与えず、もう一方にはいつでも好きなだけ餌が食べられるようにしておく。
すると、いつもお腹をすかせているグループのほうが、ずっと長く生きることがわかったのです。
 
また物のない時代に育った人間は、感謝の気持ちを知っています。
どんなに粗末な食事であっても、それを与えてくれたこと、与えられた幸せに感謝しながらいただいたものです。
 
ところが、現代では、そういった感性も鈍っているのではないかと思うのです。
食卓に並ぶものを当たり前のように口に運ぶ毎日。
そこには感動もなければ、喜びもありません。
 
かつて砂糖が貴重であった時代、私が訪問先で出された角砂糖を、家族の喜ぶ顔を思い描きながら家に持ち帰った喜び、大切なものを分け与えるという思いやりがなくなってきています。
そして、それが人と人との絆を希薄にしているように思えてならないのです。
何でも手に入るような環境は、かえって子供を不幸にするとも言われています。
 
今、食育ということが盛んにいわれていますが、”食”を通して、健康面だけでなく、精神面の健康を考える時期に来ていると思います。
 
 
 
● “かむ”習慣がもたらす多くの効用
 
私たちが実践してきたことで、今の子供たちに欠けていること、それは、よくかむという習慣です。
 
昔の人は、食べものをほおばる子どもたちに対し、「よくかんで食べなさい」と、必ずたしなめたものですが、今のお母さんからは、そんな声をあまり聞かなくなりました。
中には、子供が嫌うからと、軟らかいものばかりを食卓に並べるお母さんもいるようです。
 
けれど、“かむ”ということには、予想以上の効用がありますから、今一度、見直してほしいと思います。
よくかむと、消化吸収が高まるだけでなく、脳が活性化するのです。
あごの筋肉を動かすと脳の血行がよくなって、頭の働きがよくなるという仕組みです。
 
脳を活性化させることは、育ち盛りの子供だけでなく、大人にも大切なことです。
中高年の間では、脳トレーニングが流行っています。特別な道具を購入し、時間をかけてトレーニングに励む人が多いようですが、実はそんな費用も時間も必要ありません。
食べものをよくかむだけで、脳は生き生きと動き始めるのです。
 
よくかんで食べると、満腹中枢を刺激しますから、過食気味のひとやウエイトコントロールの必要な人にもよいということになります。
 
また、脳の活性化には、さばやあじなどの青魚に含まれる油通いとされています。
私は魚が大好きで、特に刺身が大好きなので、生魚の脂は十分に摂取しています。
 
そして、もう一つ、幸いしたのが、30年以上飲み続けているオリーブオイルでした。
私が、毎朝、茶さじ1杯の植物油を飲むようになったきっかけは、高めのコレステロール値を下げるためでしたが、それが脳の潤滑油になっていたということを後で知りました。
 
 
 
劉影の養生ガイド
脳が目覚める朝食メニュー
 
● おすすめはくるみと黒砂糖
 
脳のためにどんな食べものがいいかと聞かれたら、私は”良質な植物油”と”甘いもの”と答えます。
 
日野原先生が、毎朝、植物油を飲んでいることは知っていましたが、それは、東洋医学の養生法にも通じるものがあります。
昔からごま油が身体によいとされ、体調が悪いときや便秘の際、少量のごま油をなめる習慣があります。
 
植物油に関しては、日野原先生のようにジュースに入れたり、ドレッシング代わりにサラダにかけたりする摂取方法がありますが、もっと簡単な方法としては、良質な油を含む植物の実をそのまま食べることです。
 
一番よいとされているのはくるみで、中国では昔から健脳食として親しまれています。
肌もきれいになり、ボケ防止にも効果があるといわれているくるみ。
そういえば、その形は、脳の形に似て見えませんか?
刻んででヨーグルトに入れたり、そのままお酒のおつまみとして食べたりするのもいいでしょう。
 
そして、もう一つ脳によいとされているのが甘いもの、砂糖を使ったものです。
東洋医学では黒砂糖を使ったものが一般的ですが、チョコレートも少量ならいいと思います。
甘いものというと「虫歯になる」とか「太りやすい」と敬遠されがちですが、それは量を摂りすぎるからで、適量であれば、脳の疲れをとり、集中力を高める効果を発揮します。
 
朝起きて、すぐに仕事や勉強にとりかかる際、黒砂糖をなめたり、甘味のある飲みものを飲んだりすることは理にかなっているのです。
 
そして、午後のティータイム。
疲労した脳を休め、エネルギー補給を補うという点で3時のティータイムも同様です。
残業でペースダウンしてきたと感じてきたときに、甘いものを少し摂取するのもよい方法です。
 
私は、普段それほど甘ものを食べないのですが、打ち合わせや取材の前に、チョコレートを食べることがあります。
そうすることで集中力が増し、よりよいアイデアが浮かぶことも多いのです。
 
 
● 頭が冴えるメニューとは
 
集中力を高めたいというひとには、私の朝食を参考にしていただけたらと思います。
 
朝起きたら脳がすぐに働く状況にしたいので、すばやくエネルギーとなるものを摂取するようにしています。
 
具体的には、くるみやバナナ、乾燥した黒まめを入れたヨーグルトと菓子パン。
このほかに、豆乳や野菜ジュースなどを飲み、これで朝から集中力アップ間違いなしです。
頭が冴えるだけでなく、肌の調子もよく、またある程度のカロリーもありますから、そういうものを使えば、朝食の用意もあっという間に整います。
また、野菜ジュースなども、特に手づくりにこだわる必要はなく、市販の果樹100%のものを買い置きしておくだけ。
身支度を整える間に、さっと取れるメニューであることも魅力です。
 
けれども、朝は絶対和食でなければ力が出ないという人もいるでしょう。
ご飯と味噌汁、焼き魚に納豆などが並ぶ食卓は、比較的バランスの取れたメニューですが、脳のことを考えるなら、豆乳や牛乳に少量のはちみつを入れて、カルシウムと糖質をプラスしてください。
さらに野菜や果物のジュースを加えると理想的です。
 
また、トーストに牛乳、卵に野菜サラダといった洋食は、一見バランスが取れているようですが、、朝から食べられる野菜の量には限界があります。
洋食の場合も、野菜や果物のジュースを取り入れて、ビタミンを補給するようにしましょう。
 
中には、朝からそんなに食べられない、あるいは朝食を受け付けないという人もいるはずです。
そういう場合は、市販の野菜や果物のジュースにはちみつを入れて飲むだけでもいいと思います。
時間に余裕のないときは、駅中にあるジューススタンドなどを利用するのも一つの方法です。
 
また、はちみつ入りの温かい牛乳や、ココアなどにも脳を目覚めさせる効果があります。
よく、朝食はコーヒーのみというひとがいますが、イクラ食欲がないからといって、ブラックコーヒーのみを飲むという習慣は、すぐにやめてください。
脳に効果がないだけでなく、胃腸を痛めて、ますます食欲がなくなるという悪循環に陥ってしまうかもしれません。
 
 
 
 
 

 

ごらんいただいたことを大変ありがたく感謝します。

 

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池田 優

 

 

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