山ちゃんの食べもの考

 

 

その210
 



食は生命なり
「生命なきは食にあらず」とも云われますが、
人は多くの生命を頂く事で生かされている。
植物の生命も動物の生命も微生物の生命も、
土の生命も水の生命も空気の生命も、
すべての生命がつながって生かされている。
そんな「共生」の世界で生かされている。
「人は何を食べるのかによって決まる」とも云う。
肉体的な健康、長寿のみならず、
知性、思想、性格までをも決すると。
その食べ物の作り方、その食べ物の商いほう、
その食べ物の選び方、買い方、食べ方は、
その人の生き方、その考え方そのものであると。

                                   
(山ちゃん)
『食は生命なり』 【66】  『食は生命なり』と「新谷弘実」 その33
新谷弘実著
『病気にならない生き方』 2 実践編 より その14
 
第4章 この実践法が寿命を延ばす の3
 
 
●腹式深呼吸は道具を必要としない優れた健康法
 
私たちは寝ていても、仕事をしていても、テレビを見ているときも、食事をしているときも、常に呼吸をしています。
しかし、その呼吸を意識することはほとんどありません。
このように意識しなくても呼吸が行えるのは、呼吸が自律神経の支配下にあるからです。
心臓が意識しなくても動き続けられるのと同じです。
 
自律神経の支配下にあるものは、意識しなくても動く代わりに、心臓にしろ胃腸にしろ、自分たちの意志で動かしたり止めたりすることはできません。
しかし唯一呼吸だけは、意識的に深呼吸をしたり、少しの時間だけなら止めることもできます。
このように、自律神経の支配下にあるもので、私たちが意識的にコントロールできるのは呼吸しかありません。
 
こうした呼吸の特性を活用することによって、乱れがちな自律神経のバランスを整えるのが、「正しい呼吸法」を行う目的です。
前にもふれましたが、自律神経には興奮したときに活性化する「交感神経」と、リラックスしたときに活発になる「副交感神経」の二種類があります。
この二つの神経のバランスが取れている状態が健康な状態です。
 
しかし外的刺激やストレスの多い現代社会では、自律神経はどうしても交感神経優位になりがちです。
交感神経は興奮系の神経なので、活動的なるなどよい面もあるのですが、過度になってしまうとエンザイムの消費量が増えるうえ、胃腸の働きが鈍くなるので免疫力の低下を招いてしまいます。
 
こうした乱れがちの自立神経のバランスを整えてくれるのが「腹式深呼吸」です。
腹式深呼吸は、交感神経の興奮を抑え副交感神経を優位にする効果があります。
また腹式深呼吸は、体をリラックスさせる効果が高いので、ストレスの解消にも効果があります。
 
理想としては、1時間に4〜5回ぐらい、できるだけ空気のきれいな場所で、吸気は短めに呼気は少しずつゆっくりと行うようにしてください。
 
腹式呼吸は、おなかを大きく動かして行うので、ウエストがきつく感じる場合は、緩めてから行うといいでしょう。
 
腹式深呼吸に限らず、体を締め付ける着衣は、呼吸を阻害するので、普段からなるべく身につけないようにしましょう。
とくに女性の場合は、ブラジャーがきついと肺を圧迫してしまうため、20〜30%も呼吸が減るそうです。
 
呼吸が浅く、体内への酸素供給量が不足すると、体にさまざまなトラブルが起きます。
とくに慢性的な疲労感がある人は、酸素が不足している可能性があります。
 
腹式深呼吸は、副交感神経を刺激するので、その支配下にある免疫システムが活性化し、病気に対する抵抗力、免疫力を飛躍的に向上させます。
 
腹式深呼吸は、場所も道具も必要としないとても優れた健康法の一つなので、ぜひ日々の生活に取り入れていただきたいと思います。
 
 
●口呼吸は病気の引き金となるので要注意
 
腹式深呼吸をする上で一つだけ気をつけていただきたいのは、必ず「鼻」で呼吸をするということです。
 
じつは最近、口で呼吸する人がとても増えているのです。
ある調査によると、成人の半数、子供ではなんと8割が恒常的に口で呼吸しているという結果も出ているほどです。
 
皆さんは大丈夫でしょうか?
ためしに口を手でふさいでしばらく呼吸をつづけてみてください。
もしも息苦しさを感じるようなら、無意識のうちに口で呼吸をしている危険があります。
 
じつは「口呼吸」は、自然の摂理に反するとても体に悪い行為なのです。
東京大学医学部口腔外科教室の講師をつとめ、現在は西原研究所を開設する西原克成所長は、著書『免疫力を高める生活』(サンマーク出版)のなかで、口呼吸が免疫機能を破壊し、多くの病気の引き金になっていると警鐘を鳴らしています。
 
事実、鼻呼吸には口呼吸では得られないメリットがいくつもあります。
まず吸い込んだ空気をきれいにする「除塵作用」が挙げられます。
私たちが吸っている空気の中には小さな埃や微生物、そして微生物の死骸などいろいろなものが含まれています。
しかし鼻で呼吸をすると、鼻粘膜によって有害な病原菌の約50〜80%が除去されることがわかっています。
 
また鼻呼吸では、鼻腔内を通る間に空気は適度な加湿と温度調整がなされます。
これによって期間の乾燥を防ぎ、ウイルスの繁殖を予防することができます。
 
さらに、肺は乾燥しすぎていたり、温度が低すぎる空気だとうまく粘膜になじまず酸素の吸収率が悪くなるのですが、鼻呼吸であれば、加湿と同時に温度調節もされるので、外気が冷たい季節でも、酸素の吸収率が低下することはありません。
 
こうした鼻呼吸のメリットは、口呼吸ではすべて逆転します。
つまり、口呼吸を続けていると、体に有害なものがそのまま肺や気管に入り込むうえ、ウイルスの繁殖がおきやすく、必要な酸素を十分に吸収できないということです。
 
お酒を飲みすぎるといびきをかく人が多いのですが、あれはアルコールの大量摂取により鼻の粘膜がはれ、鼻での呼吸がしづらくなるので、無意識に口で呼吸するからです。
しかし口呼吸では十分な酸素を吸収できず、血中酸素濃度はどうしても低下してしまいます。
アルコールを飲んだ翌朝や、アレルギー性鼻炎の人に心筋梗塞が置きやすいのは、口呼吸によって、血中酸素濃度が低下することが大きな要因の一つなのです。
 
口呼吸の習慣がついてしまっている人は、鼻を使った腹式深呼吸を行うとともに、普段から口を閉じるように心がけましょう。
小さな子供であれば「おしゃぶり」を使わせたり、大人であればマウスピースのようなものを軽くかむようにすると口を閉じやすいので、結果的に鼻呼吸を習慣づけることができます。
 
機能から考えても、口はものを食べるための器官であって、呼吸をするためのものではありません。
鼻という呼吸のための器官が人間には備わっているのですから、普段から鼻で呼吸をするようにしましょう。
 
 
●運動は夜ではなく朝にするのがよい
 
激しい運動は、体内に大量のフリーラジカルを生み出し、その解毒のために膨大なエンザイムを消耗してしまうので、体には良くありません。
しかし、適度な運動を行うことは、健康な生活を送るためにはとても大切なことです。
 
なぜなら適度な運動は、「血液、リンパ」「胃腸」「尿」「呼吸」そして「気」という大切な5つの流れをよくしてくれるからです。
 
5つの流れがよくなると、「栄養分の供給」「老廃物や毒素の排出」「酸素の供給」がスムーズに行われ、全身の新陳代謝が活発になります。
新陳代謝が活発になると、エンザイムが働くのに必要不可欠な補酵素も供給されやすくなるので、エンザイムが活性化するというわけです。
 
さらに適度な運動は体温を上昇させるので、エンザイムを一層活性化させ、免疫力も増進させることができます。
つまり適度な運動は、二重にエンザイムを活性化させる効果をもつ優れた健康法だということです。
とくに、低体温でエンザイム活性が低下している人は、毎日適度な運動を行うと低体温の改善にもつながるのでぜひ行うようにしてください。
 
では、「適度な運動」とはどのような運動をすればいいのでしょう。
これは厳密には、個人個人の体力や生活スタイル、精神的なパワーによっても違うので、一概に言うことはできないのですが、目安としては呼吸が乱れず、楽しく続けられ、体が軽く汗をかく程度に温まるようなものがいいでしょう。
心拍数でいうと1分間に90〜100回ぐらいです。
 
私が患者さんにお勧めしている運動は、ストレッチや散歩、軽い屈伸運動などです。
健康な人で、日ごろジョギングなどをしている人には物足りなく感じるかもしれませんが、体内の5つの流れをよくすることが目的なので、そのぐらいの運動でも充分なのです。
 
ですから、たとえば主婦のような毎日お掃除や買い物、炊事などきちんと家事を行っている人であれば、特別な運動をする必要はありません。
床の雑巾がけなどは、きちんとやるととてもいい運動になります。
 
ただし、毎日家事をしているといっても、買い物に車を使っていたり、部屋数が少なく直ぐに家事が終わってしまうような場合は、やはり散歩などの軽い運動をすることが必要です。
 
私の場合は、日中は忙しいので、朝目が冷めたときに軽い運動をするように心がけています。
それは、まずベッドで目覚めたら、「手足を軽く振る運動」と「腹式深呼吸」、そしてベッドの上で仰向けのまま「手足を左右交互に上下させる運動」「全身のストレッチ」、ベッドから起きて「空手の突きを左右100回」、最後に「ラジオ体操」というメニューです。
 
私のメニューは少しハードだと思うので、無理をして同じメニューをこなす必要はありません。
運動は自己流でも、私のメニューのなかからいくつか行ってもいいので、自分にとって負担にならない範囲で行うようにしてください。
運動を終えたときに疲労感を感じるようでは「やりすぎ」です。
疲労感ではなく、気持ちのよさを感じられる程度の運動にとどめましょう。
 
このほか私は、休日はゴルフに行ったり、仕事のある日はできるだけ歩くようにしています。
歩くことは、だれでも手軽に行えるもっともよい全身運動です。
2〜3キロでいいので、毎日の散歩を心がけるようにしてください。
 
夕方、会社帰りにジムに行くという人も多いのですが、それによって夕食が遅くなるというのでは睡眠の質が低下するので、かえって疲労をため込んでしまう危険があります。
その場合は夕食が遅くならないように、早めに食事を済ませ、食後1時間以上たってから運動するようにしましょう。
 
でも運動は交感神経の刺激につながるので、副交感神経が優位になる時間帯である夜の運動は、あまりお勧めできません。
夜の運動は、一日の疲れをとるマッサージやストレッチ程度にとどめ、できるだけ朝の運動を心がけるようにしましょう。
 
 
●オフィスでできるかんたんなストレッチ
 
長時間同じ体勢でいると、体の5つの流れはどうしても停滞しやすくなります。
デスクワークや立ち仕事など長時間同じ体勢で仕事をしなければならない人は、1時間ごとを目安に、体を動かしたり水分を補給したりと、体内の水の流れをよくすることが必要です。
ここでは、オフィスでもできる簡単にできる運動をいくつかご紹介しましょう。
 
《腰のストレッチ・・・・・・腰の曲げ伸ばし》
立ち仕事でもデスクワークでも、同じ体勢を続けたときにもっとも負担がかかるのは「腰」です。
足を肩幅に開いて立ち、上体を前後交互に倒したり、左右交互にねじるなどして、腰のこりをほぐしましょう。
腰に痛みを感じるときは、痛む場所に手を当て温めておいてからマッサージすると、血行がよくなるので痛みがやわらぎます。
 
《足のストレッチ・・・・・・スクワット》
長時間同じ体勢をとっていると、足が疲れたりむくんだりしますが、それはリンパ腺の流れが滞り、老廃物を含んだ水分が足にたまってしまうからです。
足の疲れやむくみを予防するのに最適なのは、ひざの屈伸運動「スクワット」です。
1時間ごとに5〜6回、弾みをつけたりせず、腹式深呼吸とともにゆったりとしたペースで行ってください。
また、足がむくみやすい人は、デスクワークの間でも、足元に20〜30センチほどの台を置き、片足ずつ交互に乗せたり、足首をぐるぐる回すなど、こまめに足を動かすようにすると、足の筋肉の疲労やむくみを軽減させることができます。
 
《首と肩のストレッチ・・・・・・首回し、肩回し》
デスクワークは首と肩にも大きな負担がかかります。
首は、筋を伸ばすような気持ちで、前後左右に伸ばしたり、ぐるぐると回すことでコリをほぐすことができます。
肩もぐるぐる回したり、ぐっと力を入れて持ち上げ、すとんと落とすなど、かんたんな動きでもこまめに動かすことが大切です。
私はオフィスにダンベルを用意して、暇を見つけてはダンベルを使った腕の上げ下ろし運動をしています。
会社つとめの人はさすがにダンベルを持ち歩くことわけにはいかないと思いますが、水の入ったペットボドルなどをダンベルの代わりに使えば、負荷をかけた運動も手軽に行えます。
 
長時間のデスクワークが、運動量が少ないにもかかわらず大きな疲労感を感じるのは、体内の流れが滞り老廃物や疲労物質である乳酸が血液中に長くとどまってしまうからです。
適度な運動は筋肉のこりをほぐし、新陳代謝をよくするので、運動量は増えても、かえって疲労感は軽減されます。
 
こうした運動は、1回ずつの時間は短くてもいいので、とにかく「毎日続ける」ことが大切です。
運動自体も、ご紹介したものでなくとも、自己流にアレンジしたもの、自分で「気持ちいい」と感じられるものなら何でもOKです、
ほかにも、社内の移動はエレベーターはやめ階段を使うなど、ちょっとしたことで運動量を増やすことができるので、いろいろ工夫してみてください。
 
 
●「昼食後の昼寝』が体によいのはなぜか?
 
ボディエンザイムは、睡眠・休息時に増産されます。
疲れているときにゆっくり寝ると体力が回復するのは、その間、エンザイムの消費が抑えられるとともに、ミラクル・エンザイムの生成が進むからだと私は考えています。
 
睡眠続くと体力が落ちていくのは、ミラクル・エンザイムの生産と消費のバランスが崩れるからです。
ですから、健全な生活を維持するためには、睡眠と休息をしっかりとることがとても大切なのです。
 
とはいえ、働き盛りで仕事が忙しい人は、なかなか睡眠時間がとれないというのが現実でしょう。
私も若いときは他のドクターから「君はいつ寝ているんだ」と聞かれるほどハードな生活を送っていました。
 
そうした忙しい時期を健康に乗り切るために活用していただきたいのが、1、2分〜20分程度のこまめな睡眠をとることです。
最初はアラームなどをかけないと起きられないこともありますが、体が慣れてくると、2分でも10分でも、ぐっすり寝てぱっと目覚めることができるようになってきます。
 
これができるようになると、移動の電車の中やタクシーの中、ちょっとした仕事の合間などに体力を回復させることができるようになるので、睡眠不足による健康被害をかなり軽減させることができます。
 
私は昼食後、必ず20〜30分ほど体を横たえて昼寝をすることを習慣としていますが、ほんの20分でも昼寝をすると、午後も午前と同じ集中力で仕事に望むことができるので、ぜひ皆さんも昼寝の習慣を身につけていただきたいと思います。
 
人間の体は、食事をすると、副交感神経の支配下にある消化器を活性化させるため、副交感神経優位になります。食後に眠気を感じるのはこのためです。
 
そういう「体が休みたがっているタイミング」を上手に使うことが、短時間の休息で体力を回復させるコツです。
 
ですから、疲れたとき、眠気を感じたときは決して無理をせず、5分でも10分でも、体を休めるようにしましょう。
このとき体を横たえることができれば、それだけエンザイムの消費を抑えることができるので回復度合いも大きくなりますが、環境的に難しい場合は、目をつぶり、いすに体を預けるだけでも大丈夫です。
 
私が昼食後の昼寝をお勧めしているのは、体力の回復につながるとともに、活動に使われていたエンザイムの消耗が抑えられ、その分のエンザイムが消化・吸収に使われるので、消化・九州がスムーズに行われるようになるからです。
 
 
●体中の細胞一つひとつが喜ぶように生きる
 
健康はハッピネス(幸福感)なしにはありえません。
心が病んでいたり疲弊しているのに、体だけは健康という人は存在しません。
ネガティブな感情は免疫力を低下させてしまうからです。
 
精神的パワーは、よいものであっても悪いものであっても、とても強いものです。
食事や運動の面でいくら健康に気を使っていても、心に不満を抱えていたりネガティブな思いに支配されている人は病気になってしまいますし、逆に身体的にかなりハードな生活を送っている人でも、心がハッピネスに満ち、常にポジティブな思いをもっている人は、病気になることはほとんどありません。
幸せな恋をしている人に病気をしている人があまりいないのはこのためです。
 
こうした精神と体の関係は、一昔前は科学的な根拠のない単なる精神論だといわれていましたが、最近の研究によって、ポジティブな思考と精神的な充実感そしてハッピネスや笑いが、体の免疫力を高め病気の予防や治療に役立つことが明らかになりつつあります。
 
幸福感とポジティブな思いが免疫力を高めるということは、別の言い方をすれば、「幸福感とポジティブな想いがエンザイムを活性化させる」ということです。
 
ここで本書を読んでくださった皆さんに知っていただきたいのは、健康で長生きするためには、「こうしなければ病気になる」とか、「これをしたら体に悪い」と考ええるのではなく、「こうしたら体にいい」「こうすれば体がきれいになる」というように、すべてポジティブにとらえ、楽しみながら「7つの健康法」を実践することがとても大切だということです。
 
プロローグでもふれましたが、私はお肉が大好きです。
でも年に3回ぐらい下食べません。しかしそれは、体に悪いからではなく、たまに食べるほうがその美味しさを何倍も楽しむことができるからです。
 
また、私が毎朝必ず運動をするようにしているのも、そうしないと病気になるからではありません。
適度の運動をして、体内の「5つの流れ」がよくなると、私を構成している一つ一つの命が喜んでいるのがわかるからです。
 
あなたの健康は、あなた一人のものではありません。あなたを構成している無数の命にとっての健康でもあるのです。
あなたのハッピネスは、あなた一人のものではありません。
あなたを構成している無数の命にとってのハッピネスでもあるのです
 
ですから、もっともっと自分にとってのハッピネスを大切にしていただきたいと思います。
あなたが楽しいと感じるとき、たとえば、あなたが大好きな音楽を聞いて心がハッピネスに満たされているときは、体中の細胞一つひとつも喜んでいるのです。
 
あなたが美しい絵を見て心を感動で震わせているときは、あなたの体内にいる常在菌たちも感動にその身を震わせているかもしれないのです。
 
ハッピネスに含まれるのは、単に楽しむことだけではありません。
たとえば、努力をして何かをなしえたとき、人は苦労をしなかったときよりも大きなハッピネスに包まれます。
そうしたハッピネスには、苦労や努力といった一般的に考えればマイナスの出来事も大切な要素として含まれています。
 
私は後進の医師に、どうしたら先生のように新たな技術が開発することができるのでしょうと聞かれたときは、「常に大きな目標をもって、その実現のために努力を楽しみなさい」と伝えています。
 
心というのは面白いもので、同じ出来事でもつらい、苦しいと思えばつらく苦しい出来事として受け入れられ、苦しい中にもある楽しい部分、恵まれている部分、新たなる発見などに心をフォーカスしていけば、幸せな出来事として受け入れられるのです。
 
ですから、「7つの健康法」も、楽しみながら実践していただきたいと思います。
健康法を実践するというのは、本来は心も体も健康という喜びに満たされる楽しいものであるはずです。
 
もし、健康法を続けることがつらいと感じたら、それはあなたが「病気に対する恐怖」か「健康に対する義務感」を感じて行っているからです。
そんなときは、立ち止まってからだの声に耳を傾けてください。
からだはどんなときでも健康によいものを喜ぶようになっています。
 
美味しいと感じるものを食べ、美味しいと感じる水を飲み、気持ちのいい排泄をし、心地よい運動をする。
鼻から空気を吸い、疲れたらゆっくり体を休め、心を常にハッピネスで満たす。
 
本書に盛り込んだ健康法はそのためのメソッドです。
体の喜びは、あなた自身の喜びに通じます。
そしてあなたの喜びは、エンザイムを生成し、活性化させるエネルギーとなるのです。
 
そんな喜びのエネルギーによって生まれた活性化したエンザイムは、あなたの眠っている遺伝子を目覚めさせ、そのハッピネスに満ちた人生がより長く続くよう導いてくれることでしょう。
 
 
●脳と体はいつもあなたの言葉を聞いている
 
ポジティブな思考が健康によいとわかっていても、なかなかそうは思えないときも人間にはあります。
嫌なことが合ったとき、腹が立ったとき、悔しい思いをしたとき・・・・・・。
だれだってそういう時はネガティブなことを考えてしまいます。
 
そうしたとき、ぜひ実行していただきたいのが、「ネガティブな思いが心の中に湧いてきたとしても決してそれを言葉にして口から出さない」ということです。
 
言葉は現実を作ります。
ネガティブな言葉はネガティブな現実を引き寄せ、ポジティブな言葉はポジティブな現実を引き寄せます。
 
ですから、心からの言葉ではなくてもいいので、つらいことがあっても、嫌なことがあったとしても、明るく前向きな言葉を口から出すことが大切です。
 
これは迷信や気休めではありません。
心の中で思うことと、口から言葉にして出すことにはとても大きなパワーの差があるのです。
 
脳は、単に思っているだけのものより、言葉として聞いたものに敏感に、そして強く反応します。
それは、私たちの体が「見る」「触る」「聞く」「味わう」「匂いを嗅ぐ」という五感から刺激にもっとも強く反応するようにできているからです。
 
発生した言葉は、たとえ独り言であっても、あなた自身が聞いています。
そしてあなたは、耳から聞いた自分の言葉の強い影響を受けるのです。
 
耳で聞いた言葉は脳で処理されますが、その際、ポジティブな言葉はポジティブな刺激を、ネガティブな言葉はネガティブな刺激を脳に与えます。
その刺激は脳から全身へと伝わり、全身に影響を与えます。
 
信じられないという人は一度試してみてください。
仕事など外出から家に帰ったときに「ああ疲れた」「今日は嫌な日だった」といったときの体の疲労度と、同じように疲れていても「ああ、今日はよく働いた」「明日もがんばろう」といったときの疲労度を比べてみるのです。
ポジティブな言葉を発生したときの翌朝のほうが、体ははるかに回復しているのです。
 
ポジティブな言葉を発生したときのほうが体が回復するのは、ポジティブな言葉が脳にポジティブな刺激を与え、そのよい刺激が全身に伝わり、免疫力が活性化するからです。
 
言葉の影響は全身に及ぶので、全身のエンザイムを活性化し、脳の働きをよくしたり、体液の流れをスムーズにしたり、胃相・腸相をよくすることにもつながると考えられます。
 
毎日あなたが発している言葉を、あなたの脳と体は聞いているのです。
言葉はとても強いパワーを持った「刺激」です。
 
ちょっと想像してみてください。
毎日毎日愚痴や文句、不平不満、怒りや疲労感などネガティブな言葉ばかり発する上司と一緒にいて、あなたは仕事をする意欲が湧いてくるでしょうか?
やはり、どんなにつらいときでも楽しい言葉、前向きの言葉を発する上司のほうが、よいとは思いませんか?
 
体も同じなのです。
皆さんも、愛する家族や恋人に「素敵だよ」「愛しているよ」「ありがとう」といってあげると、相手が幸せになるのはもちろん、自分自身も幸せな気分になることを経験していることと思います。
そうした愛情のこもった「言葉がけ」を自分自身に行うことがとても大切なのです。
 
私は夜、寝る前におなかに手を当て、「ああ、今日もいい日だった」「僕は幸せだな」と毎日声に出していっています。
たとえつらいことや嫌なことがあった日でも、こういってから休むと、やる気とエネルギーに満ちた朝を迎えることができます。
 
皆さんもぜひ、自分によい言葉をいっぱいかけて、健康で幸せな人生を作り出してください。
 
 
 
 

 

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池田 優

 

 

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