山ちゃんの食べもの考

 

 

その211
 



食は生命なり
「生命なきは食にあらず」とも云われますが、
人は多くの生命を頂く事で生かされている。
植物の生命も動物の生命も微生物の生命も、
土の生命も水の生命も空気の生命も、
すべての生命がつながって生かされている。
そんな「共生」の世界で生かされている。
「人は何を食べるのかによって決まる」とも云う。
肉体的な健康、長寿のみならず、
知性、思想、性格までをも決すると。
その食べ物の作り方、その食べ物の商いほう、
その食べ物の選び方、買い方、食べ方は、
その人の生き方、その考え方そのものであると。

                                   
(山ちゃん)
『食は生命なり』 【67】  『食は生命なり』と「新谷弘実」 その34
新谷弘実著
『病気にならない生き方』 2 実践編 より その15
 
 
■ エピローグ
 
●体は人生の集大成、生きざまが体に現れる
 
体はとても正直です。
私ははエンザイム・セラピーに則った生活をもう30年近く続けているおかげで、今でも病気一つせず、毎日元気で過ごしています。
エンザイム・セラピーの効果は、単に実感として感じられるだけではありません。
体力測定をしても、肌年齢をチェックしても、実年齢よりもずっと若い数値が出ることで証明されています。
 
しかし、そんな私でも、たった一か所、年齢相応の衰えが出ている場所があります。
それは右目です。
私の右目だけが他の部分より衰えているのは、内視鏡外科医として毎日50〜60人もの患者さんの胃腸を、何十年もファイバースコープ(内視鏡)で見続けることで、右目を酷使してきたからです。
 
体はとても正直です。どんなにいたわっても、酷使すれば衰えるのです。
きっと皆さんも、ある程度の年齢になられた方であれば「この仕事をしてきたのだかしかたがない」と思える衰えを感じている場所があることでしょう。
もしかしたら、酷使したために病気になってしまっている人もいるかもしれません。
 
いまのあなたの体は、あなたが歩んできた人生の集大成です。
よいことも悪いこともすべてあなたの生きざまが体には現れています。
 
日本人はとても勤勉な民像です。
家庭の事情より仕事が優先なのは当たり前、自分の健康よりも仕事が優先という人も決して珍しくありません。
 
でも、本当によい仕事をしたいのなら、自分自身が健康でなければなりません。
今の仕事をできるだけよいコンディションで続けたいなら、体をいたわることはとても大切です。
 
私の右目も、15年ほど前から内視鏡の映像がモニターで見られるようになったことと、日々のエンザイム・セラピーによって、今ではもうすっかり回復しています。
 
すでに衰えを感じている人も、すでに病気になってしまった人でも、体によいことを始めるのに遅すぎるということはありません。
無理をすれば体は正直に反応し衰えますが、よいことをすればちゃんと回復してくれます。、
 
ミラクル・エンザイムの体内保有量が少しずつでも増えていけば、衰えを感じていた人は以前の元気を、病気の人も回復の兆しが感じれていくことでしょう。
もちろん、元気な人が行えば、肉体の衰えを緩和するのはもちろん、若返ることもできるでしょう。
 
しかし、エンザイム・セラピーの効果は、正直申し上げて、直ぐに現れるというものではありません。
ですから、エンザイム・セラピーを実行する場合は、最低でも120日(約4ヶ月)は続けていただきたいと思います。
 
なぜ120日なのかというと、部位によって差はありますが、人間の細胞はだいたい120日でそのほとんどが入れ替わるからです。
 
細胞が入れ替わるまでは、エンザイム・セラピーの効果は100%は現れません。
それは古い細胞に、それまでの食生活とそれまでの生活習慣が刻まれているからです。
 
エンザイム・セラピーを120日間続けたとき、あなたの体を構成している細胞は、すべて「正しい食事」と「よい生活習慣」によって育まれた健康な細胞たちに替わっています。
細胞よりも入れ替わりの早い体内の常在菌たちも、すべてよい環境で育まれた健康な菌たちになっています。
 
あなたの体がすべて健康な細胞と健康な菌によって構成されたとき、その劇的な変化に、あなたは本当の「健康」を実感するでしょう。
 
 
●遺伝子を「健康な遺伝子」に育む生き方
 
いくら120日で劇的な変化を体験できるといっても、体が問題を抱えている場合は、そのすべてが120日で解消されるわけではありません。
 
細胞が生まれ変わっても、すぐにすべてのトラブルが解消されないのは、細胞の一つ一つが「気億」を持っているからだと私は思います。
 
無数の生命の集合体である私たちが、「私」というひとつの意識を持つことができているのは、「記憶」があるからです。
その記憶は、一般的には「脳」に蓄積されていると考えられていますが、私は臓器や細胞という単位での記憶(情報)の蓄積もあるのではないかと考えています。
 
心臓移植した人がドナー(臓器提供者)の記憶を継承した例は、臓器移植の多いアメリカではすでに何回も報告されています。
 
また、私たちは大きなケガをしたとき、いつまでも傷跡が残ることがありますが、それも、その場所の細胞がケガを覚えているからではないでしょうか。
そうでなければ、細胞が新しく生まれ変わった時点で傷跡はきれいに消えるはずです。
 
ではその記憶はどこに刻まれているのでしょう。
私はそうした「記憶」こそが、遺伝子の「ON/OFF」ではないかと思っています。
 
ガンになった人は、ガンの遺伝子がそれまでの行動の積み重ねによって、ONになってしまったのであり、ガンが治った人、病気を克服した人というのは、ガン遺伝子、病気の遺伝子のスイッチをOFFにできた人なのだと思います。
 
こうした遺伝子の「ON/OFF」の状態は、細胞が生まれ変わるときにも継承されます。
 
前にも触れましたが、細胞がすべて同じ遺伝子を持ちながら場所によって爪や筋肉、内臓とそれぞれ違う臓器・器官になることができるのは、遺伝子の「ON/OFF」が部位によって異なっており、それが細胞分裂を繰り返しても継承されていくからです。
細胞が120日たって入れ替わっても、すべての問題がすぐには解決しないのはこのためです。
 
しかし、エンザイム・セラピーは、エンザイムを増やし、消耗を防ぎ、活性化させるためのメソッドであると同時に、遺伝子のスイッチを、よいものはONにし、悪いものはOFFにしていく効果もあると私は考えています。
ですからより長くエンザイム・セラピーに則った生活を続けることで、あなたの遺伝子は「よい記憶」を持った健康な遺伝子になっていくと考えてみてはいかがでしょうか。
 
私たちの体は、60兆個の細胞と、200兆個もの腸内細菌、そして皮膚や鼻腔内などにいる無数の微生物たちが共生することのよって、ひとつの「生命」として活動しています。
 
その小さな命の一つ一つが「健康な遺伝子」をもつことが、その集合体である私たちが健康であるということなのだと私は思います。
遺伝子レベルでの変化は、通常の生活をしている私たちには見ることはできません。
でも、目には見えなくても、そのことを意識し、体をいたわっていけば、遺伝子は必ずよい変化をとげていくはずです。
 
 
●体はけっしてウソをつかない
 
本書では、前著で最も反響の大きかった食事について多くのページを割きました。
いろいろと細かいことを述べましたが、ひとことでまとめると、それは「健康によい環境で育った健康な遺伝子をもった食物を食べる」ということです。
 
私たちの細胞の一つ一つに記憶があるように、私たちの食べる食物にもさまざまな記憶があります。
 
私たちが「食物」として口にする多くも、やはり多くの細胞からなる生命の集合体です。
それを食べるということは、その生命体の「記憶」も一緒に取り入れるということではないか。私にはそう思えてなりません。
 
健康な遺伝子をもった食物は、私たちの遺伝子のよいスイッチをONにし、不健康な遺伝子をもった食物は、私たちの遺伝子の悪いスイッチをONにしているのではないか。
私たちは食物から栄養素だけをもらっているのでなく、遺伝子の情報ももらっているのではないか。そのような可能性があるということを知っていただきたいと思います。
 
人間の体、私たちの生命は、多くの謎に満ちています。
エンザイムに関しても、遺伝子に関しても、わからないことはまだまだたくさんあります。
私のミラクル・エンザイムにもとづくエンザイム・セラピーに医学的には証明されていない部分があることも事実です。
それでも私が本書を書き上げたのは、これが自分の体はもちろん、日米30万人以上の人々の体から臨床的に教えてもらった健康法だからです。
 
体はけっしてうそをつきません。
 
私は体から次の3つの「真理」を教えてもらいました。
 
「命を養うことができるのは、命だけ」
「健康な遺伝子を作ることができるのは、健康な遺伝子だけ」
「健康な遺伝子は、自然の節理の中で育まれる」
 
私たち一人ひとりの命には、健康に天寿を全うするための「命のシナリオ」が書き込まれています。
その命のシナリオが100%生きる生活を送ることが「理想」です。
しかし、私が右目を酷使しなければならなかったように、人は誰しも100%理想の生活を送ることはできません。
でも、それでいいと私は思っています。
 
私にとって、この「右目」は、内視鏡外科医としての勲章です。
人間は、生きがいややりがい、他者への愛や他者からの愛がなければ「幸福」にはなれません。
そして、そうしたものを得て幸せになるためには、多少の「無理」も多少の「犠牲」も必要なのです。
 
体に良いものだけを食べたいからと会食の誘いをすべて断っていたら、友達はできません。体がいくら健康でも、友のいない人生が幸せでしょうか?
健康によくないからと残業やハードな仕事を断っていたら、社会的な成功はつかめません。体がいくら健康でも、仕事で認められない人生が幸せでしょうか?
 
大切なのは何ごとも「しすぎず」、バランスをとることです。仕事のしすぎも、動物食の食べすぎも体によくありません。
でも、それと同じくらい、自分の健康の執着しすぎるのも、私はよくないと思っています。無理をしたなと思ったら、できるだけ体をいたわってあげればいいのです。
 
そして、できるだけ体をいたわる生活を心がけたら、後は「命のシナリオ」に任せて、自分が幸せを感じられることを一生懸命しましょう。それが多少の無理を体に強いることであっても、そこはミラクル・エンザイムがサポートしてくれます。
 
私が本書を通してお伝えしたかったのは、単なる「健康オタク」として生きる方法ではありません。
生きがいと喜びを持ちながら、体をいたわる心も併せ持って、バランスのよい幸せで健康な人生をより長く送っていただくための健康法なのです。
 
ですから、本書の健康法をすべて平行して行うのが理想ですが、それが無理な人は、まずは食事だけというように一つでも二つでもよいので、できるところから始めていただきたいと思います。
 
体は正直です。たった一つでもよいことをすれば、必ずあなたの人生によい変化をもたらしてくれます。
本書があなたの健康で幸せな人生の一助となることを心から祈っています。
 
以上で、新谷弘実著 『病気にならない生き方』 第2巻 実践編 は終了です。
次回より、新谷弘実著 『病気にならない生き方』 第3巻 若返り偏 に入らせていただきます。
 
 
 
 

 

ごらんいただいたことを大変ありがたく感謝します。

 

生命の農と食を考える
L A F 健農健食研究所 ラフ
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FAX :076-223-2005
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池田 優

 

 

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