山ちゃんの食べもの考

 

 

その280
 



食は生命なり
「生命なきは食にあらず」とも云われますが、
人は多くの生命を頂く事で生かされている。
植物の生命も動物の生命も微生物の生命も、
土の生命も水の生命も空気の生命も、
すべての生命がつながって生かされている。
そんな「共生」の世界で生かされている。
「人は何を食べるのかによって決まる」とも云う。
肉体的な健康、長寿のみならず、
知性、思想、性格までをも決すると。
その食べ物の作り方、その食べ物の商いほう、
その食べ物の選び方、買い方、食べ方は、
その人の生き方、その考え方そのものであると。

                                   
(山ちゃん)
 
『食は生命なり』 【137】
「胃腸は語る」ゴールド編
「健康の結論」
新谷弘美著 弘文堂 刊
その3
 
 
 
第1章 体内酵素と腸内細菌が
生命力を決める   その2
 
 
■ 腸内細菌の3分類・・・有用菌・有害菌・日和見菌
 
それでは、腸内細菌にはどのような種類のものがあるのでしょうか。
100〜3000種類ともいわれる腸内細菌叢は、有用菌(善玉菌)と有害菌(悪玉菌)と、その中間の日和見菌(中間菌)の3つに分類されています。
健康な人の腸内でも、体に良い作用を及ぼす有用菌だけでなく、有害菌も存在しています。
健康な人の腸内では、有用菌が有害菌とほとんど同じくらいの量または数の上で優位になるようにバランスをとって共存していると思われます。
 
体の健康状態を保ってくれるのは、強い抗酸化酵素を含む有用金です。
ビフィズス菌やラクトパチルス菌などの有用菌は、腸内で発生した活性酸素や毒素を中和して免疫力を活性化し、病気から体を守ります。
ところが、強い酸化酵素を含むウェルシュキン、ブドウ球菌などの有害菌は、未消化の肉類、牛乳、乳製品などのたんぱく質を腐敗させて毒素をつくり、免疫力を低下させ、病気になりやすくしたり、老化を進行させるのです。
 
そして、腸内細菌の大部分を占めるのが、弱い酸化酵素を含む日和見菌です。
日和見菌はその名の通り、有用菌が優勢な環境であれば有用菌となり、有害菌が増殖してくると有害菌になるという細菌です。
例えば、大腸菌は元来病原性ではありませんが、免疫力や抵抗力が低下してくると有害な病原菌に変化していくというわけです。
O−157でいうと、腸内細菌層のバランスがとれていて有用菌優位の環境であれば、侵入してきたO−157は無害の大腸菌に変わっていきますし、腸内細菌叢のバランスが崩れて善玉菌の影響が弱くなっていると、O−157が侵入してきた場合、大腸菌のほとんどが病原性の強いO−157になってしまいます。
ですから、日和見菌を有害菌に加勢させないような腸内環境を維持しなければならないのです。
 
有用菌と有害菌のバランスは常に一定に保たれているわけではなく、人によって定住している細菌の種類も数も異なります。
食事内容や生活習慣、飲む水の質、薬品、化学物質、嗜好品(アルコール、タバコ、お茶など)の影響を受けて、腸内環境は有用菌が優位になったり、有害菌が優位になったりするわけです。
健康な人の腸内には有用菌が多く繁殖していますが、動物食の多い不摂生な食生活、多くの薬を摂っている人などは有用菌が少なく、腸内細菌叢のバランスが崩れているのです。
 
腸内細菌は体内酵素と同様、年齢とともに有用菌が少なくなって有害菌が増えてきます。
有用菌を常に優位に保ち、活動的にしておくには、良い食事、良い水、正しい排泄、休養と睡眠、適当な運動、そして幸せであるという気持等々、総合的な要因が大切です。
 
 
 
■ 有用菌の中で最も有益に働くのが乳酸菌
 
乳酸菌が体に良いということは、多くの方がご存知でしょう。
腸内細菌叢の有用菌の中で、最も体に有用に働いているのが乳酸菌です。
乳酸菌とは糖を発酵して乳酸を作る菌の総称で、よく知られているビフィズス菌やラクトパチルス菌も乳酸菌の1種です。
それでは、乳酸菌は体の中でどのように働いているのでしょうか。
主な働きは次のとおりです。
 
@ 腸内細菌層のバランスを維持し、正常化します
腸に病原菌が侵入したとき、腸内感染や食中毒から体を守ります。
A 食物の消化・吸収、代謝を補助します。
とくに糖分を吸収、代謝して乳頭や酢酸をつくります。
またナトリウム、カリウム、カルシウムなどのミネラルの吸収や余分なミネラルの排出にも役立っています。
B 腸内の酸性度を正常に保っています。
それによって腸内の腐敗や異常発酵を抑え、下痢や便秘を防いで、有害物や病原菌が増加するのを抑制しています。
C 免疫賦活作用によって、病気から体を守ります
免疫賦活作用とは、免疫系等を活発化させる働きのことです。
乳酸菌は、乳酸菌のマクロファージ(大食細胞)、リンパ球やNK細胞などの免疫細胞を活性化することで、ガンや各種の病気を防止しているのです。
 
また乳酸菌は、インターフェロン産生能力を高めることにも関わっています。
体の細胞で作られるインターフェロンは、ウイルスなど異物の侵入によって細胞が刺激を受けると、体の細胞全体に知らせてウイルスの増殖を抑えます。
乳酸菌は、ウイルスによるすべての病気に効果を発揮するインターフェロンの産生に役立っているのです。
 
乳酸菌には多くの種類があり、ここであげた他にもさまざまな働きをしています。
近年、乳酸菌の1種であるエンテロコッカス(乳酸球菌)が注目されています。
エンテロコッカスは免疫力を活発化させる力が強く、白血球のNK細胞がガン細胞を殺す働きを高めます。
動物実験では、ガン細胞の増殖を抑えたり、抗ガン剤と一緒にエンテロコッカスを与えるとガン細胞が小さくなることがわかってきました。
 とくに生菌ではなく熱処理して死菌となった菌(エンテロコッカス・フェカリスキン)は、白血球がガン細胞を攻撃するのを活性化させるのに強い力を発揮します。
またエンテロコッカスは、皮膚病を改善したり、感染症に対する抵抗力を強めるとされています。
 
いずれにしても免疫力や抵抗力を高め、ガンなどの病気を予防するには、腸内の乳酸菌を増やすことが大切です。
乳酸菌も年をとるとともに減っていきます。
母乳を飲んでいる乳児の腸の中には乳酸菌がたくさん住んでいますが、加齢に伴って乳酸菌の比率が減少してくるのです。
また食生活の悪化、タバコ、アルコール、薬品、便秘などによる腸内環境の悪化、生活環境の汚染によっても、乳酸菌は少なくなります。
 
乳酸菌を減らさないためには、乳酸菌が増殖しやすい環境を作ってやることが大切です。
食物繊維を多く含んだ食物を摂ることも大切です。
食物繊維は、未精製の穀物、ヒジキ、ワカメ、コンブなどの海草類、野菜、豆類、きのこ類に多く含まれています。
 
乳酸に菌を増やすにはヨーグルトを食べるといいといわれていますが、ヨーグルトの乳酸菌は外来菌であり、腸内に定着するのに個人差があると思われます。
ヨーグルトも乳製品です。
頻回に摂取するのは決して得策ではありません。
効果的に自分の常在菌である乳酸菌を増やすには、乳酸菌生成エキスを摂るのもよい方法だと思います。
 
 
 
■ 腸内免疫作用の大きな働き
 
腸内細菌は、腸内でさまざまな免疫に関わる働きをしています。
前述したように乳酸菌は、免疫機能を活性化させる免疫賦活作用によって、ガンなどの病気から体を守っています。
もともと体内の免疫作用は腸内にあるといわれています。
腸内の粘膜(表面)は絨毛という突起の集合でできていますが、絨毛と絨毛の突起の間に常在菌の多くが住み込み、特に善玉菌の乳酸菌が、絨毛の内部に入って来ている免疫細胞の白血球、リンパ急と接触し、免疫力の活性を促していると考えられます。
絨毛の突起には、植物の根の末端にある根毛と同様、あらゆる栄養素や異物・毒物を選別し、吸収したり排除したりする敏感で微妙な機能があります。
前述のように、ウイルスによる病気を防ぐインターフェロンの産生にも役立っています。
腸内免疫作用は、腸内細菌なしには機能しないといっても過言ではないのです。
 
それでは、そもそも免疫とは何かというと、私たちの体に元来そなわっている、外来から自分を守る機能を言います。
体内への異物の侵入を防ぎ、異物を排出して、異常変化を正常化する機能です。
簡単にいえば、病気の原因となる細菌、ウイルス、ガン細胞などを攻撃する仕組みといっていいでしょう。
体の細胞が細菌、ウイルスやガンに侵されると、リンパ球のヘルパ―T細胞のTh1が免疫力を発揮します。
化学物質、薬品、食品添加物や消化吸収されなかった牛乳、乳製品、肉類またはプリオンなどの異種たんぱくの処理担当がヘルパ―T細胞のTh2だといわれています。
 
このように腸内免疫作用の大きな働きは、ひとことでいえば、細菌やウイルスを腸内で排除するということです。
しかも危ない異物だけを排除して、栄養物や有用菌は排除しないというすぐれたシステムを持っています。
例えば、私たちの体内に菌が異物として侵入すると、白血球のマクロファージやリンパ球や、インターフェロンなどのたんぱく質がそれに対応します。
 
このときインターフェロンの役割は、白血球のマクロファージやリンパ球(T細胞・B細胞)に働きかけて、体に侵入した異物からの防御機能を高めることです。
そこでどのように異物を排除するかというと、ウイルスやガン細胞に対応するのがT細胞とB細胞です。
リンパ球のT細胞とB細胞は、腸内免疫作用に大きな働きをしています。
T細胞は異物に対してだけ免疫が働くようにし、逆に体に必要な栄養素や細菌は攻撃しないようにします。
T細胞はガンなどの細胞が増加しないような処理もしています。
そしてB細胞はT細胞の指令を受けて働き、抗体を作って、腸粘膜の絨毛のところで異物の侵入を防ぎます。
腸内細菌は、このようなリンパ球を活性化させるインターフェロンを作り出すのに大きく貢献しているのです。
 
これまで述べてきておわかりかと思いますが、腸内免疫作用と深い関わりを持つのは白血球です。
もう少し白血球について説明しますと、血液の成分である白血球は、体に異物が入ってきた時に、そこにかけつけて対処できるように血液中や組織内を巡回しています。
白血球の免疫細胞は、マクロファージ、顆粒急、リンパ球の3種類に分けられます。
リンパ球はさらにNK細胞、T細胞、B細胞に分類されます。
 
マクロファージは、細菌やウイルスなどの異物を包み込んで食べてしまいます。
そのため大食細胞もしくは貪食細胞とともいわれています。
そして、体内に侵入した異物にまっさきにかけつけて、取り込むのは顆粒急です。
顆粒急はマクロファージよりも異物を包み込む機能がさらに高く、異物を包んでそれを壊してしまいます。
マクロファージと顆粒球は異物を包み込みますが、包み込む機能が発揮しきれない、より小さな細菌やウイルスもあり、それらに対応するのはT細胞、B細胞、NK細胞といったリンパ球です。
 
リンパ球の仲で、T細胞は異物を攻撃する免疫機能の主力といっていいでしょう。
B細胞はT細胞と違い、自分では直接攻撃せずに、抗体を作って異物を排除します。
そしてガン細胞を攻撃することで知られているのがNK細胞です。
NK細胞は、ガン細胞ができると、マクロファージの働きかけによってガンに近づき攻撃をしかけます。
さらにNK細胞はT細胞やマクロファージと協力しながら、ガン細胞をやっつけていきます。
これらの白血球の免疫細胞は、おのおのが勝手に異物を攻撃するわけではありません。
それぞれに異物の侵入を知らせたり、指令を伝えたりするのがインターフェロンなどの物質というわけです。
 
こうした白血球による免疫作用は、腸内細菌がなくてはうまく機能しません。
有用菌の乳酸菌は、さまざまな形で白血球を活性化させ、免疫力を高めています。
白血球の中でも、リンパ球の半分以上は消化器官に集まっています。
腸内環境が悪く腸内細菌のバランスが崩れていれば、おのずと免疫力が弱まり、病気になりやすい体になってしまうのです。
 
 
 
■ 健康と長寿のためには、ストレスをためず、
副交感神経、リンパ球、有用菌を優位にしておく
・・・腸内細菌と自律神経
 
腸内細菌は、実にたくさんの働きをして、生命活動に携わっています。
免疫細胞との関わりは述べましたが、腸内細菌は神経系統やホルモン系とも密接な関係があります。
また神経系統は免疫系とも関与しています。
したがって、腸内細菌、免疫系、ホルモン系、神経系統は、互いに影響しあって、恒常性を保ち、健康状態をつかさどっているのです。
 
例えば、不規則で悪い食生活をしていれば腸内環境が悪くなり、腸内細菌のバランスが乱れてくると、神経系統に影響が見られます。
まず頭痛、腹痛、不眠、肩こり、生理不順、疲れやすいといった自律神経失調症の症状が現れてくるわけです。
自律神経というのは、自分の意志とは無関係に、血管、心臓、胃腸、膵臓、膀胱、内分泌腺、汗腺、唾液腺などを支配し、体の機能を自動的に調整する神経です。
胃腸も自律神経支配の臓器ですから、食事の乱れから腸内が不調をきたせば、神経系統にも影響を及ぼすのです。
 
神経系統と免疫系統はどのように関与しているのでしょうか。
安保徹教授が「免疫革命」(講談社インターナショナル刊)で説いているところなども参考にしてまとめてみましょう。
自律神経には、交感神経と副交感神経があって、交感神経は体の興奮をつかさどり、副交感神経は体をリラックスさせる働きがあります。
この交感神経と副交感神経のシステムが、免疫系統と関わっているのです。
 
自律神経は白血球を支配しており、ストレスを受けると、交感神経が緊張して顆粒球が増えるといわれています。
逆にリラックスすると、副交感神経の働きでリンパ球が増えるといわれています。
顆粒球は細菌やウイルスなどの異物を攻撃してくれるものですが、強いストレスを受けて顆粒球が増えすぎると、細菌やウイルスを排除するだけでなく、その周囲の正常な組織も攻撃してしまいます。
それによって胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病といった炎症性の病気を発症しやすくなります。
ですから、交感神経が興奮して、顆粒球が増えすぎるということは良いことではないわけです。
 
こうした免疫系のシステムは、もちろん腸内細菌にも影響してきます。
ストレスを受けると腸内は有害菌が増加するということが報告されています。
つまり何らかのストレスを受けた場合、交感神経が優位になり、顆粒球が増えて、腸内も有害菌が優位になるわけです。
 
腸内細菌、免疫系統の顆粒球とリンパ球、神経系統の交感神経と副交感神経は、すべてリンクしています。
したがって、健康と長寿のためには、できるだけストレスをためずに副交感神経、リンパ球、有用菌をそれぞれ優位にしておくことが重要です。
副交感神経とリンパ球と有用菌を優位にする方法は、正しい食生活、良い水の摂取、正しい排泄、適当な運動や深呼吸、休養、睡眠、精神的充実感、幸福感が基本になります。
精神的な充実をはかるとともに、良い食習慣によって、腸内環境をつねによく整えることが健康維持の鍵になるのです。
 
 
 
■ 有害菌が増えると免疫力が低下し、
潰瘍やガンの原因になる
 
腸内細菌は免疫系や神経系と深く関わっていますから、腸内細菌のバランスが崩れると、体全体のバランスが崩れていくということは、おわかりいただけたと思います。
腸内細菌叢の乱れは、さまざまな症状や病気を引き起こします。
腸内細菌叢の有害菌優位は、すなわち病気のはじまりといってもいいすぎではありません。
 
腸内に雑菌やばい菌が住みついて、有害菌が増えるということは、免疫力や抵抗力の低下を意味します。
例えば、私たちの体内に侵入してくる無数の細菌は、感染症とともにガンや潰瘍の間接的な原因になるともいわれています。
腸内細菌叢の悪化に伴って、細菌や病原菌が増殖し、ガンや潰瘍のできやすい状態に腸内が変化するからです。
 
私たちが生活している環境には、数多くの微生物がいて、無数の細菌が口から体の中に入ってきます。
その数は、1日に3000億個にものぼるといわれています。
これらの体の中に侵入してきた細菌の大半は、正常に近い胃酸(PH1.5〜3)によって殺されますが、ある程度の細菌は、有用菌優位の腸内環境であれば、日和見菌として腸内に定着すると考えられます。
しかし、からだの免疫力や抵抗力が弱いと、日和見菌は強い酸化作用を持つ病原菌になってしまうのです。
そのため、普段から規則正しく食事を摂り、有用菌を増やして、腸内細菌のバランスをきちんと正常状態にしておくことが大切になってくるわけです。
 
それと、腸内細菌を正常にしておくには、胃酸の働きも忘れてはいけません。
有害な細菌が口から入ってきたときに、まずそれを殺してくれるのは胃酸です。
乳酸菌の働きとして、腸内に病原菌が侵入したとき、感染や中毒から体を守るということは前に述べました。
ここで乳酸菌に協力する形で、病原菌に対抗するのが胃酸なのです。
胃酸は正常な状態ならPH1.5〜3の強い酸で、病原菌を殺す力を持っています。
胃酸は、口から入った細菌が腸に届くまでにその殆んどを強い酸で死滅させます。
また胃酸には、腸内細菌叢のバランスを保つ働きもあります。
 
ですから、腸内細菌を良好な状態にしておくには、胃酸がきちんと働いてくれなくてはならないわけです。
ところが、こうした胃酸の働きを妨げるのが制酸剤などの胃薬です。
食べ過ぎたり、胃がもたれると、すぐに胃薬を飲む人は多いと思います。
胃薬には強い制酸剤から作用の弱いH2ブロッカーなどの薬品があります。
もし胃・十二指腸潰瘍などができれば、2、3週間は抗酸剤を飲む必要があります。
しかしその間、生活習慣、食生活の乱れを正さなければ潰瘍は治らないし、またすぐ再発します。
 
そんな胃薬を飲み続けていると、まず消化酵素が胃酸がないために活性化されないので食物が良く消化されません。
また、正常に強い酸がないとカルシウム、マグネシウム、鉄、銅といったミネラルの吸収が相当に阻害されます。
薬品で胃酸の分泌を強制的に長期間(2、3ヶ月以上)抑えていると、胃の粘膜が顕微鏡的に薄くなります。
すなわち胃の粘膜を構成している絨毛の突起が極端に短くなり、胃の正常機能が劣化します。
この変化を萎縮性胃炎または腸上皮化生といいます。
萎縮性胃炎があるといわれた人がいらっしゃると思いますが、このような変化は胃ガンの前駆状態、言いかえれば胃ガンになりやすい状態ということなのです。
ピロリ菌や他の雑菌も住みつきやすくなります。
胃薬は、本来体に備わっている菌の防御力を失わせるものなのです。
 
それから、胃ばかりでなく健康維持にとっての大敵は、夜遅く食事を摂ることです。
寝る4、5時間前に食事を済ませて、寝ている間に胃が空になっていれば、正常に強い酸が胃の中の細菌を殺してくれます。
しかし、寝る前に食事をすると、胃の中の食物が胃酸と一緒に食道に逆流したり、胃から腸への正常な流れが滞ります。
 
寝ている間に胃の中に食物があると、特に横隔膜ヘルニアのある人は、胃の内容物が食道に逆流して食道炎を起こしたり、また睡眠中に器官や肺の中に吸い込んで慢性の気管支炎や肺炎、ぜんそくを起こす原因になったりします。
そして、このような夜遅く食事を摂ることによる胃の中の停滞は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍や胃ガンの原因にもなります。
胃腸の働きをうながし、腸内細菌のバランスを正しく保つには、就眠の5時間前ぐらいに夕食をすませることです。
 
 
 
■ 腸内細菌のバランスが崩れると
アレルギー反応も起こってくる
 
健康維持のためには有用菌を優位にしておくことが大事ですが、腸内細菌のバランスが崩れると、有用菌の働きが失われます。
腸内細菌叢は一時的にバランスが乱れても、元に戻す力を持っています。
しかし、長期的にわたって腸内細菌のバランスが崩れると、乳酸菌などの有用菌が減って、有害菌が増えてくるわけです。
その結果免疫力や抵抗力が低下し、各種のアレルギー反応が起こります。
つまり有用菌の減少によって、免疫機能が正常な状態を保てなくなり、アレルギー反応を引き起こすのです。
 
近年、アレルギー疾患が問題になっています。
アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、じんま疹、ぜんそくから、膠原病、潰瘍性大腸炎、クローン病(腸粘膜の炎症が粘膜のみにとどまらず、腸の全層に及ぶ慢性の炎症性の疾患)まで含めると、さまざまなアレルギー疾患が増え続け、患者数は日本人の3割以上にものぼるといわれています。
厚生労働省の報告によれば、乳児の約2割、小学生の約1割がアトピー性皮膚炎であるとされています。
アレルギー反応が増えた大きな原因は、牛乳、乳製品などの動物性たんぱく質の摂りすぎによるアレルギー反応によるものとみられています。
 
たんぱく質は、体にとって大切なものです。
人間の体は50〜60兆もの細胞からできています。
これらの細胞の主な成分はたんぱく質で、生命の源を作るものといわれています。
また、たんぱく質は、ホルモンや体内酵素の成分でもあります。
ですから、生命の源の細胞をつくるたんぱく質が不足すると、抗体が減少して、免疫力や抵抗力が弱ってきます。
しかしながら、たんぱく質が大切だからといって過剰に摂ると、たんぱく質分解物である毒素を解毒しなくてはならなくなります。
それとともに腸内で有害菌が増殖し、免疫をつかさどる細胞のバランスが崩れて、逆にアレルギー反応を発生させてしまいます。
 
アレルギー反応の中で最も問題なのは、牛乳のたんぱく質です。
日本人の場合、牛乳たんぱくに対して、アレルギー反応を起こす人はたくさんいます。
にもかかわらず、子供の頃から、牛乳を多量に飲んでいる人が多く見られます。
 
では、なぜ牛乳のたんぱく質はアレルギーを起こすのでしょう。
牛乳のたんぱく質は、胃腸内で消化酵素によって加水分解し、ポリペプチドを経てアミノ酸にまで分解されて吸収されます。
ところが、人のよってはアミノ酸になる前に吸収され、腸管から血液に入ってしまいます。
とくに腸管の粘膜の免疫機構が十分に発達していない子供に起こりがちです。
こうして血液に入ったたんぱく質は、異種たんぱくとして抗原になり、拒否反応を起こします。
これが牛乳アレルギーが起こる仕組みです。
 
また、ヘルパー細胞のTh2が過剰に働く結果、慢性のアレルギー疾患が発生するといわれています。
牛乳のたんぱくはカルシウムと結合した分子の小さい食品なので、腸内の消化酵素でアミノ酸に分解される前に腸粘膜から異種たんぱくとして吸収され、腸粘膜内で免疫細胞の過剰な働きで活性酸素が大量に放出され、粘膜の破壊・炎症が起こると考えられます。
この結果腸内では、潰瘍性大腸炎やクローン病になるのです。
 
腸内で牛乳のたんぱく質を分解するときに発生する毒素は、アレルギーを防ぐ免疫力を弱めます。
腸内でヒスタミンなどの毒素が血中に吸収されることで、免疫に関する細胞に働きかけ、全身的にアレルギー反応を起こす結果を招くわけです。
このようにして子供の頃から牛乳を頻繁にまた多量に飲ませることで、アレルギー反応を起こしやすい体質に変えてしまうのです。
 
腸内細菌は免疫細胞と大きく関わっていますから、腸内細菌のバランスとアレルギーに関与する免疫作用は相関関係があります。
腸内細菌のバランスがよければアレルギーは起こりませんし、免疫作用がうまく機能していれば腸内細菌も有用細菌優位のバランスになるわけです。
乳酸菌は免疫細胞を活性化し、アレルギー反応を抑える働きがあるといわれています。
アレルギー疾患の子供には、乳酸菌のラクトパチルス菌が少ないということもわかっています。
 
長年、牛乳、チーズ、ヨーグルト、肉類、魚介類、卵などの動物性たんぱく質を多量に摂取していると、有害菌優位の状態が慢性化し、乳酸菌などの有用菌は減って正しく働かなくなるのです。
アレルギー反応を防ぐには、まず牛乳、乳製品、肉類などの動物性たんぱく質を摂ることをやめて、自然の植物食(未精製の穀物、野菜、果物、海草など)を摂り、良い水を飲み、乳酸菌を増やし、腸内環境を整えるべきです。
 
 
 
■ 便秘、すなわち腸内汚染
・・・・・・健康に取っての極悪人である
 
健康と長寿のためには、腸内細菌のバランスを崩さず、腸内環境をよくすることにつきます。
ところが、腸内環境を阻害するひとつが便秘です。
たかが便秘と思っている人はたくさんいますが、便秘は健康にとって極悪人といってもいいくらいです。
 
便秘には、弛緩性の便秘と、けいれん性の便秘の2種類があります。
弛緩性の便秘というのは、腸管の緊張が低下し、便が送り出す蠕動運動が弱まって、便が出なくなった状態を言います。
それから、けいれん性の便秘というのは、弛緩性の便秘と反対で、腸管の収縮や緊張が高まりすぎて、便の送り出しがうまくいかなくなっているのです。
けいれん性の便秘の場合は、腸全体が固く、腸管の内控が狭くなっています。
このような、痙攣性の便秘は、動物性食品を多くとる人に見られます。
肉類、魚介類、乳製品を多食すると、腸管がけいれんしたり緊張したりして、便秘になりやすいわけです。
 
では、便秘になると、腸内はどのような状態になるのでしょう。
通常は大腸に入った食べ物のカスは、9〜12時間かかって直腸に達し、便として肛門から排泄されます。
ところが、便の排泄が遅ければ遅いほど、それだけ大腸にとどまっていることになります。
こうした状態が続くと、大腸内には消化されていない食物や、有害菌、老廃物がたまっています。
しかも腸内は37℃前後の温度ですから、真夏の気温と同じです。
そこに消化されない食べ物が残っていたら、腐ってしまいます。
そして、硫化水素、アンモニア、スカトール、アミン類などの毒素やガスが多量に作り出されるわけです。
 
ここで作り出された毒素やガスは、肝臓に吸収されて解毒されます。
しかし、便秘が慢性化して、肝臓に負担がかかり肝機能が低下してくると、解毒しきれなくなります。
肝臓で完全に解毒されなければ、そのまま全身を回り血液を汚染して、心臓、血管、皮膚まであらゆる体の機能を低下させ、新陳代謝が正しく行われなくなります。
そして、大腸ガンとポリープをはじめ、潰瘍性大腸炎、クローン病、高血圧、心臓疾患、脳梗塞、リウマチなどの病気にかかりやすくなるわけです。
 
世代を問わず、慢性的な便秘に悩む人は少なくありません。
排泄の悪い状態が続くと、まず食用不振、疲れやすい、頭痛、不眠、肩こり、腹痛、肌荒れ、吹き出物、じんま疹といった症状が出てきます。
便秘や宿便によって作り出される毒素やガスは、動脈硬化、高脂血症、糖尿病などいろいろな生活習慣病や老化の原因とも言われています。
 
便秘が続けば、もちろん腸内細菌のバランスも崩れてきます。
便秘が慢性化することで、大腸内に有害菌が増殖するからです。
その原因は、腸内で腐敗しやすい肉類、乳製品など動物食品のとりすぎです。
動物食を毎日多量に食べ続けていると、腸内ではウェルシュ菌、クロストリジウム、ブドウ球などの有害菌が増殖し、それらの有機化合物分解による副産物として有毒ガスが発生します。
食欲不振、疲れやすい、頭痛などの症状にしても、発生した有毒ガスが腸壁から吸収され、血中に入って起こるものと考えられます。
胃腸は自律神経に支配されていますから、便秘で腸内環境が悪化することによって交感神経の刺激興奮が続き、自律神経失調症の諸症状が出てくるわけです。
そうして腸内細菌が関与している免疫力、抵抗力、治癒力も弱まるのです。
 
便秘は腸内汚染です。
腸内に停滞している食べ物のカス(消化されなかった残留物)が1日以上たつと、腐敗して有毒ガスがたまり、腸内はどんどん汚染されてしまいます。
ですから、24時間以内に排泄する習慣をつけることは、腸内環境や、腸管免疫機構の維持のために非常に大切なことなのです。
便秘がなかなか改善されないなら、コーヒー・エネマ(超洗浄)をおすすめします。
 
 
 
■ 動物食の過剰な摂取は腸内環境を悪化させ、
病気の発生原因になる
 
腸内細菌は、私たちの体にとってなくてはならない宝物のようなものです。
生命活動をつかさどる体内酵素を作り出し、体の健康維持や免疫作用を担っています。
この腸内細菌のバランスが崩れれば、さまざまな病気が起こるのは自明の理です。
 
私はこれまでに多くの患者さんの胃腸を内視鏡で診察してきて、胃腸の状態と全身の健康は、密接な関わりがあることを知っています。
また動物性たんぱく質、脂肪の取りすぎが、いかに腸相を悪くするかということも見てきました。
動物食の過剰な摂取は、腸内環境を悪化させ、腸内細菌のバランスを崩します。
多量の動物食は有害菌を増殖させ、毒素を作り、血液を汚し、血液の流れを悪くすることで、もろもろの病気の発生原因となります。
腸内で有害菌が優位になれば、病原菌が住みつきやすくなり、感染症も引き起こしやすくなるのです。
そこで腸内環境の悪化にともなう、代表的な胃腸の病気についてみてみましょう。
 
 
●腸の粘膜の病気・・・潰瘍性大腸炎とクローン病
 
炎症成長疾患には、近年増加している潰瘍性大腸炎とクローン病があります。
 
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜の病気で、ふつう直腸からはじまり上部の結腸のほうへ粘膜が連続的に炎症を起し、びらんや潰瘍を作る病気です。
典型的な例では、まず直腸に炎症がはじまり、だんだん上方に向かって炎症が広がります。
やがて炎症は大腸全体に及ぶものから、小腸の回腸末端まで及ぶものもあります。
 
一方、クローン病は、消化管のどの部分にも起こる病気で、多くは小腸、大腸の粘膜に炎症が起こり、ときに炎症は腸壁全体から腸壁を貫いて周りの臓器に達することもあります。
クローン病の内視鏡検査では、びらんや潰瘍や浮腫のほか、縦走した深い粘膜の潰瘍、炎症のある敷石状の粘膜が見られます。
 
潰瘍性大腸炎もクローン病も、良くなったり悪化したりを繰り返し、根治しにくい難病といわれています。
遺伝的要因、精神的要因、細菌説、食物アレルギー説、免疫異常、血流異常などの関与が取りざたされ、病理的な原因は未解明です。
しかし私の臨床経験からいえば、患者さんの殆んどは牛乳や乳製品を初め動物性たんぱく質を取りすぎており、これらの食歴が発病を引き起こしていることは明らかです。
間違った栄養指導で牛乳や乳製品を頻繁に摂るようになった若い人たちの発症が急増しているという事実もこのことを裏書しています。
 
こうした患者さんに対して私はまず、牛乳と乳製品を全部やめるように勧めます。
そして、未精製の穀物、野菜、豆類、海藻類など、食物繊維や微量栄養素が豊富な食生活への切り替え、腸内細菌のバランスを整える働きを持ったサプリメントの摂取をアドバイスしています。
こうした食事療法を続けるだけで劇的な改善が見られます。
 
潰瘍性大腸炎とクローン病の増加は、誤った牛乳信仰のもたらしたものといっても過言ではないと思います。
 
 
●大腸ガンは動物食の多食とともに増加している
 
この40年間、大腸ガンは増え続ける傾向にあります。
その原因は、食生活の欧米化にともなって、動物食を多食することになったことがあげられます。
 
大腸ガンの多くは、まずポリープ状の腺腫が前ガン状態になり、それから粘膜内ガン、粘膜下ガン、浸潤ガンとなって、進行ガンになります。
では、なぜ大腸にポリープやガンができるかというと、それは胆汁酸から作られる発ガン物質の影響によるものと思われます。
動物食を多食していると、脂肪を吸収するために、胆汁酸が大量に出て大腸に流れます。
肝臓で作られた一次胆汁酸は体に害を与えることはありません。
しかし、動物性脂肪を摂りすぎると、腸内細菌のバランスが崩れることで、胆汁酸は有害な二次胆汁酸となります。
これが、発ガン物質となるのではないかと見られているのです。
 
それと、動物食の多食は、便秘を引き起こします。
便秘がちになると宿便がたまることで、発ガン物質となる毒素が腸内に停滞することになり、腸壁を刺激します。
また発ガン物質となる腸内の毒素とともに、多量の活性酸素も発生し、腸細胞の遺伝子を損傷して、細胞に変異を起こさせます。
こうしてポリープができ、それがガン細胞に変わっていくのではないかと考えられています。
 
大腸ガンだけでなく、すべてのガンの予防には、免疫細胞を活性化させる乳酸菌などの有用菌を優位にしておくことが重要です。
良い腸内細菌を増やし、良い腸内環境を保つには、規則正しい食事と、規則正しい排泄が、何よりも大切なことです。
 
 
●胃がん患者の90%がピロリ菌に感染している
 
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因とされ、ガンとのかかわりも疑われているヘリコパクター・ピロリ(ピロリ菌)という細菌があります。
日本人の場合ピロリ菌の感染率は40代〜50代以上では60%〜80%にもなるといわれています。
ピロリ菌の感染経路は経口感染が最も可能性が高く、同じ食べ物をかじったり、同じコップで飲むと感染するだろうと考えられています。
 
ピロリ菌は感染率が高く、そういう意味では腸内に住むありふれた菌ということもいえるのです。
しかし、胃潰瘍・十二指腸潰瘍患者のピロリ菌感染率は、非常に高率を示しています。
また胃ガン患者の調査によると、約90%の人が感染しています。
そのため、ピロリ菌は胃潰瘍と十二指腸潰瘍、胃ガンの原因ではないかという見方もあるわけです。
 
私の見解としては、ピロリ菌が直接ガンを発症させるわけではないと見ています。
食習慣などから、胃の粘膜がガンができやすいように変化することが、ガンの原因ではないかと思うのです。
動物食中心の食生活は、胃の粘膜を傷めます。
それによってピロリ菌などの細菌が腸内に定住しやすくなり、さらにガンができやすくなることが原因ではないかと推測します。
実際にピロリ菌が住み込んでいると、胃の粘膜は傷んでおり、萎縮性変化があきらかです。
胃の粘膜に萎縮がある人のほとんどは、ピロリ菌に感染しているのです。
 
萎縮性胃炎はどういう病気かというと、日本人に顕著な胃炎で、アメリカ人にはあまり見られません。
胃の粘膜が顕微鏡的にも薄くなり、塩酸やペプシンなどの酵素を分泌する胃の細胞が減少していきます。
こうした萎縮性変化があらわれると、前ガン状態である異型性細胞ができやすくなり、ガンが発生しやすくなります。
つまり胃の粘膜が変化することで、胃ガンが発現しているわけですから、粘膜の正常な状態を保つことが必要です。
そのためには粘膜を正常に保つビタミンAを含む緑黄色野菜や海草類を摂ること。そして、免疫力を高める乳酸菌を増やすことが、胃ガンの防止になるのです。
もちろん体内酵素を消耗させるアルコールとタバコ、ストレスが胃ガンの発生に拍車をかけるので、避けるべきです。
 
健康と長寿のためには、体内酵素を保つこと、腸内細菌のバランスを整えること、そしてストレスをためずに幸せでいること。
これが、あらゆる病気を予防するすべてといってもいいでしょう。
いいかえれば、どうすれば体内酵素と良い腸内細菌を保つことができ、何が健康を阻害するのか、知っておくことが大切です。
まず体内酵素と腸内細菌について理解したうえで、食事健康法を実践していくことが肝要なのです。
 
 
 
新谷式健康法と私
戦友の分まで長生きしなくては…
東京都 佐々木俊英 82歳
 
シベリア抑留中(1945年8月16日より1949年10月16日まで)、乏しい配給食糧の毎日、なんとか生きて国へ帰りたいの思いから、冬は伐採作業の途中松の実を採って食べ、春、夏はアカザ、シロザ、タンポポ、ツクシなど、食べられる野草を飯盒でゆでて貪りました。
 
栄養失調、赤痢、伐採中の事故などで亡くなった仲間の冥福を祈りながら、帰国できたのが1949年の10月25日でした。
 
帰国後の食生活は、飢餓意識の反動でしょうか、暴飲暴食に陥りつねに胃痛に悩まされ続けました。
50代には十二指腸潰瘍、胃潰瘍を患い、特に胃潰瘍では全摘しなければならない恐れもあるとまで言われました。
幸いにも手術をせずに済みましたが不安はつねに付きまといました。
 
それからです。数種類の健康雑誌や健康に関する本を買い求め、数百冊になりますか、読みふけりました。
しかしいずれも大同小異、もう読むのを止めようかと思ったときに新聞広告で目にしたのが新谷先生の胃相・腸相の本(「胃腸は語る」)でした。
人相世相は知っているが、胃相腸相ってなんだと、さっそく手にしたわけです。
 
読んで驚き、感動しました。
教示にしたがって新谷式を実践しています。
さらに、フコイダンの含有量の多いガゴメコンブや銀入りの水なども試しながら、健康維持に努めております。
 
 
新谷式健康法と私
幸せとは健康で元気に暮らせること
長崎県 上野啓典 53歳
 
私が新谷弘実氏の「胃腸は語る」を購読したのは、平成11年末頃のことです。
新聞広告で見つけたのがきっかけです。
 
私は若い頃から胃腸が弱く、仕事のストレスなどで、よく十二指腸潰瘍になったり、下痢をしたりしていたので、本のタイトルに引かれ、すぐ購入しました。
読んでみると、人に人相があるように胃腸にも胃相・腸相があり、それを見ると健康状態がわかるとのこと。
また、それがきれいな人は大変健康であると書かれています。
この胃相・腸相という言葉は本書で始めて知りました。
それ以来、本書にある(相)をきれいにする方法を、全部実行することはできませんが、「タバコをやめる」「牛乳を控える」など、出来ることをやっています。
 
私も過去に入院したことがあるのでわかるのですが、人間にとって一番幸せなことは地位や名誉や金銭ではなく、「健康で、元気に暮らせる」ということです。
今後は、「水を飲む」「酒を控える」などを追加し、実行していくつもりです。
 
今度、「胃腸は語る」の続篇が刊行されるとのこと。
喜ばしい限りです。楽しみに待っています。
 
最後になりましたが、新谷先生、どうぞご自愛下さい。

 

ごらんいただいたことを大変ありがたく感謝します。

 

生命の農と食を考える
L A F 健農健食研究所 ラフ
L ife A griculture F oods

FAX :076-223-2005
mail :m.ikeda@ninus.ocn.ne.jp

池田 優

 

 

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