山ちゃんの食べもの考

 

 

その282
 



食は生命なり
「生命なきは食にあらず」とも云われますが、
人は多くの生命を頂く事で生かされている。
植物の生命も動物の生命も微生物の生命も、
土の生命も水の生命も空気の生命も、
すべての生命がつながって生かされている。
そんな「共生」の世界で生かされている。
「人は何を食べるのかによって決まる」とも云う。
肉体的な健康、長寿のみならず、
知性、思想、性格までをも決すると。
その食べ物の作り方、その食べ物の商いほう、
その食べ物の選び方、買い方、食べ方は、
その人の生き方、その考え方そのものであると。

                                   
(山ちゃん)
 
『食は生命なり』 【139】
「胃腸は語る」ゴールド編
「健康の結論」
新谷弘美著 弘文堂 刊
その5
 
第2章
老化を早め、病気を作る活性酸素  の2
 
 
■ 血液の流れを妨げてガンを作るタバコを、
医者として絶対に禁じる!
 
タバコは多量の活性酸素を発生させる代表的なものです。
タバコにはニコチン、タール、フェノール、ニトロソミアンといった発ガン物質が含有されています。
また窒素酸化物などの有害物質も、多く含まれています。
煙草を吸うときに生まれる活性酸素は、肺の組織や細胞を傷つけます。
タールが肺に入ると、白血球の顆粒球がかけつけて、大量の活性酸素を放出してタールを排除しようとします。
このとき、活性酸素を分解する体内酵素も消耗されます。
そうして肺の細胞は破壊され、慢性気管支炎、肺気腫などの病気を発症します。
また細胞内の遺伝子を損傷して、肺ガンを発生させる原因になるのです。
 
タバコの及ぼす大きな害というのは、体の中の血液や、リンパ液の流れを滞らせることです。
特に血液の流れが、タバコのよって妨げられます。
タバコに含まれるニコチンは毛細血管をけいれんさせ、白血球や赤血球が毛細血管の中に入っていきにくくなります。
それだけでなく、赤血球が細胞に必要な酸素を与えられにくくなってしまいます、
タバコをすっている間は、酸素と結びつくよりも何倍も強く一酸化炭素や炭酸ガスと結びついてしまうのです。
 
ですから頻繁にタバコを吸えば吸うほど、酸素のない赤血球になり、それが細胞の回りの毛細血管に入っていきます。
細胞は新鮮な酸素を供給されないので、酸欠状態になっていくわけです。
タバコをたくさん吸う人の肌がどす黒いのは、皮膚が酸欠状態になっているからです。
もちろん皮膚だけだなく、体全体の細胞にも影響しています。
心臓、脳、肝臓、腎臓なども、酸欠状態になっています。
 
そして、最も問題なのは、タバコが肺がんの原因になるということです。
ある程度の年齢になると、体内で絶えずガン細胞はできていきます。
しかし、それらのガン細胞はすぐにガンになるわけではなく、白血球のNK細胞などが攻撃してくれます。
ところが、煙草をすうことで白血球が毛細血管に入っていけないと、ガン細胞の増殖を防ぐことはできません。
ですから、煙草をすうとガン細胞が増殖し、ガンを発症するわけです。
 
要するに、煙草をすう人がガンになりやすいといわれるのは、ニコチンの化学作用で毛細血管がけいれんし、血管が狭くなったり詰まったりして、白血球が細胞のすみずみまで入っていけないからです。
そのため、ガン細胞を攻撃できないのが、ガンになりやすい原因といえます。
 
タバコとともにアルコール、肉類、油の多い食べ物など、多数の要因が重なると、血液は汚れてベタベタになりリンパの流れは阻害され、大量に発生した活性酸素によって、いろいろな病気を作り出す結果となるのです。
私は医師として、タバコは絶対に禁止します。
 
本人だけでなく、煙草を吸わない人にとっても大変迷惑なことです。
副流塩は煙草を吸う以上の害にさえなります。
アメリカでは公共の場所では絶対禁じられています。
どうしても止められない人は、強く自覚して家族のいる家の中や他人のいるところでは絶対に禁煙すべきです。
早くアメリカ並みの法律を作るべきです。
タバコによって発生する活性酸素の酸化作用に対処するために、抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eを積極的に摂らなければなりません。
 
 
 
■ 食事時にアルコールを常に飲む人は、体内酵素、
ビタミンやミネラルがいつも不足し、
病気や老化が早くあらわれる
 
活性酸素を大量に発生させ、体内酵素を消費する3大悪として上げられるのが、動物食、タバコ、そしてアルコールです。
酒、ビール、ワイン、ウイスキーなどのアルコールは、肝臓で解毒されるときに、多量の活性酸素放出します。
アルコールは、胃や小腸の壁から血中に運ばれて、肝臓で解毒されます。
ここで体内酵素が解毒をするわけですが、アルコールがアセトアルデヒドから酢酸に分解されるとき、活性酸素が発生するのです。
肝内でアルコールが解毒されるとき、肝細胞は大量の活性酸素を産出しますが、この活性酸素を十分に解毒できないと、細胞は活性酸素によって大量に破壊されたり炎症を起こしたりして、脂肪肝や肝炎になります。
 
アルコールはストレス解消やリラックスのために良いと信じられていますが、これは大変な誤解です。
たとえば、就寝時によく眠れるようにとアルコールを飲む人がいます。
たしかにアルコールは血管を拡張するのですが、その効果は一時的なものでしかありません。
3〜4時間続いた後は、リバウンドが起こり血管をけいれんさせ、毛細血管も収縮してしまいます。
すると、タバコの場合と同じように、赤血球、は血球、リンパ球の流れが滞ってしまうのです。
 
就寝時にアルコールを睡眠薬代わりに飲んで寝ると、たいていの人が4〜5時間後に目が覚めて、その後眠れなくなります。
これもリバウンドの作用です。
また血液の流れが滞れば、タバコと同じく、ガンになりやすいのは当然です。
また就寝時のアルコールは、寝ている間に呼吸中枢を抑制し、血中の酸素濃度が極端に低下します。
動脈硬化のある人だと心筋梗塞や脳梗塞などを夜中から朝方に賭けて起こしやすくなります。
 
とにかくアルコールを飲まないことに越したことはありません。
アルコールを多飲することによって体内に発生する活性酸素は、栄養素を奪っていくこともします。
食事をしながらアルコールをたくさん飲むと、食物からビタミンやミネラルを摂っていても、アルコールによってできた活性酸素を解毒しようとして、体内酵素とともにビタミンやミネラルを解毒作用に使ってしまうのです。
食事中にアルコールをつねに飲む人は、体内酵素、ビタミン、ミネラルがいつも不足し、病気や老化が早くあらわれるのはいうまでもないことです。
 
 
 
■ ガン、アレルギー心臓病、高血圧、糖尿病、
高脂血症、腎臓疾患、肝臓疾患、関節塩、
リウマチ、通風などは、動物性タンパク質の
摂りすぎが大きな要因の一つ
 
たんぱく質は栄養価の高いものとみなされています。
特に肉、魚、卵、牛乳、乳製品などの動物性たんぱく質は、体内でアミノ酸にまで分解され、活力を与えるものと信じられています。
しかし、これらの食物の摂りすぎは、腸内で大量の活性酸素を発生させる原因となります。
 
もともと人間は、植物食の摂取に適応した消化機能を持っているため、大量の動物食を完全に消化することはできません。
肉、魚、卵などをたくさん食べた場合、胃腸までアミノ酸にまで分解も吸収もされないわけです。
では、不完全に消化された食物のカスはどうなるかというと、きちんと分解も吸収もされないまま腸に運ばれて、腸内で腐敗し・発酵し、硫化水素、インドール、フェノール、スカトール、アンモニア、メタン、アミン類などの毒素を生じます。
さらに活性酸素も大量に生産されるのです。
 
これらの毒素や活性酸素は、腸粘膜を刺激・損傷したり、その遺伝子を変異させたりします。
そうしてまた、腸壁から血液中に吸収された有毒な物質は全身を循環して、その人が生まれつきもっている遺伝的に弱い臓器や組織の細胞を刺激し、変異を起こさせます。
その結果、ガンなどの病気を引き起こすと考えられます。
各種のガン、アレルギー、心臓病、高血圧、糖尿病、高脂血症、腎臓疾患、肝臓疾患、リウマチ、通風などは、私自身は動物性たんぱく質の摂りすぎが大きな原因のひとつと考えています。
 
だいたい、食物の消化には、どんなものでも体内酵素の消化酵素をかなり消費することになります。
であるのに、動物食のたんぱく質を多く食べたら、消化と活性酸素の解毒のために、体内酵素が大量に消費されてしまいます。
そうすると体の恒常性を保ち、免疫力や抵抗力を高める分の酵素も大量に使われてしまうわけです。
活力をつけるために肉や卵を大食する人がいますが、それは結局のところ逆効果なのです。
人間の体にとってたんぱく質は、不可欠な栄養素であることは間違いありません。
しかし、動物性たんぱく質の摂りすは、さまざまな悪影響をもたらすことも間違いないのです。
 
現在のところ、1日のたんぱく質摂取量は体重1kgにつき0.0から1gでよいといわれています。
たとえば60キロの人であれば48〜60gということになるます。
多くの人たちはどの食物にどのくらいのたんぱく質は入っているかほとんど知りませんし、動物食だけが蛋白源だと思っている人が大多数です。
 
穀類や豆類などには十分すぎるほどのたんぱく質が含まれていますし、野菜類、果物類にもたんぱくの含有はあります。
海草だって、たとえば海苔には39%ものたんぱく質が含まれています。
大切なことは、食べ物をいちいち分析しながら食事をするのではなく、いかにして新鮮なものを、植物食85〜90%、動物食10〜15%ぐらいに、毎日エンジョイしながら、よく噛んで食べるかということです。
 
 
 
■ 脂肪や油を摂りすぎると、
大量の活性酸素が発生する
 
健康のためには、脂肪や油のとりすぎも危険です。
肥満、心臓病、高血圧のリスクとともに、脂肪や油を過剰に摂ることのよって、肝臓で解毒するときに、活性酸素が大量に発生するからです。
とくに脂肪が酸化した過酸化脂質を含む食べ物を摂ると、有害な毒素(フリーラジカル=活性酸素)を多量に摂取することになるのです。
 
脂肪には、動物性脂肪にたくさん含まれる飽和脂肪酸と、植物性脂肪にたくさん含まれる不飽和脂肪酸があります。
動物性のものは、バター、ラードなど。
植物性のものは、サラダ油、オリーブ油、大豆油、コーン油、ごま油 サフラー油などです。
不飽和脂肪酸のリノール酸、リノリン酸、アラキドン酸は体内で合成できないので必須脂肪酸といわれ、この必須脂肪酸を含む植物性脂肪は、細胞や血管を柔軟にし、動脈硬化を予防する効果もあります。
 
そのため、動物性脂肪のバターなどは摂らないが、コーン油やサフラワー油に含まれるリノール酸が良いといって、これらの油を使った料理をよく食べる人がいます。
しかし、いくら植物性脂肪とはいっても油を使った食べ物を摂りすぎると、脂肪の過剰摂取になります。
また植物油の不飽和脂肪酸は酸化しやすいので、注意をしなければならないのです。
 
脂肪・油が酸化すると、過酸化脂質になります。
過酸化脂質というのは活性酸素の一種ですから、これも体をサビつかせる有害物質です。
過酸化脂質は、リポフスチンという細胞の老化を起こす物質の原料となります。
そして、動脈硬化を始め皮膚の老化、臓器の老化といった現象につながります。
ですから、過酸化脂質を含んだものを食べないようにすれば、老化物質の原料であるリポフスチンもできず、老化予防だけでなく病気予防にも効果があるわけです。
 
酸化しやすい不飽和脂肪酸を多く含んだものは、油で揚げた加工食品、インスタント食品、菓子類などです。
こうした食品は、製造過程で脂肪が酸化しやすくなっています。
これらの食品は摂取しないのがいちばんですし、食べるとしても酸化防止のためにすぐによく噛んで食べるべきです。
よく噛むことによって唾液が過酸化脂質を中和するといわれています。
また料理に使う油も早く使い切るようにしましょう。
 
 
 
■ 発ガン物質を大量に含む食品添加物を、
日本は世界で一番多く使っている
 
私たちが毎日口にする調味料には、食品添加物が入っています。
加工食品やインスタント食品は、ほぼ全てのものに保存料などが使われています。
特に日本は食品添加物の使用が世界で一番多く、約350種類もの食品添加物が認可されています。
アメリカの場合、約140種類ですから、倍以上にもなるわけです。
日本で市販されている弁当の食品添加物を調査したら、80種類もの添加物が含まれているものもあったといいます。
日本人は、1日平均で約70種類もの添加物を口にしているといわれているのです。
 
では、どのような食品添加物がどの食品に使われているのでしょうか。
@ 合成保存料(発がん性が疑われる。ハム、漬け物、練り製品、醤油)
A 合成着色料(黄色のタール色素は発ガン性、精神障害の不安がある、菓子類、漬け物)
B 発色剤(保存料との食べ合わせにより発ガン性がある。ハム、ソーセージ、ウインナー、タコ、イクラ)
C 合成甘味料(サッカリンは発ガンの危険性から制限つきで認可。ソルビートは大量摂取により下痢になる。漬け物、菓子類、清涼飲料水、練り製品)
D 酸化防止剤(BHTは脱毛の原因となる。バター、マーガリン、魚介類冷凍食品)
E 増念剤(大量摂取により骨の異常が疑われる。(ハム、練り製品)
 
このほかにも、合成糊料(マヨネーズ等)や漂白剤(練り製品等)や香料(清涼飲料水、アイスクリーム等)などの食品添加物がさまざまなものに使われています。
 
食品添加物は体に入ると、肝臓で解毒されますが、そのとき活性酸素が発生します。
ひとつの食品につき体の中に入る量は少なくても、そのたびに体内酵素が解毒のために消耗されていくのです。
また、殆んどの食品添加物には、発ガン性のある物質が含まれています。
現在使用されている食品添加物は、安全性を保障されているとは言うものの、他の添加物といっしょに食べると、ガンの危険性が高くなるものもあります。
 
合成保存料に含まれているソルビンサンは、発色剤に含まれている亜硝酸ナトリウムと同時にとると、ガンが発生しやすくなることが指摘されています。
たとえば、ハムには合成保存料と発色剤の両方が使用されているものがありますから、毎日食べることによるリスクは増大します。
 
食品添加物を使用した食品は、見た目がきれいで日持ちがするので、つい利用してしまうかもしれません。
しかし、意識しないうちに体内に有害な物質がどんどん入って地区性されていきます。
食品添加物を使った食品はできるだけ避けるべきです。
完全に避けることが難しいのであれば、多種類の野菜、果物、豆類、海藻類など食物繊維の多く含まれている食べ物を食べて、腸内細菌の働きを高め、毒素を毎日排泄するようにしなければなりません。
 
 
 
■ 農薬・化学肥料を使用した野菜や果物は、
体内で活性酸素を増加させる
 
活性酸素に対抗し、健康を守り、病気を防ぐには、農薬や化学肥料を使用しない食物を摂ることが最も重要です。
なぜなら、農薬を使わない土壌で育った野菜や果物には、活性酸素の害を防ぐ抗酸化物質であるビタミン類やミネラルがたくさん含まれているからです。
 
ところが、現在の日本の農業では、農薬や化学肥料がふんだんに使われています。
農薬とは、雑草や害虫の防除を目的として使われる殺虫剤、殺菌剤、除草剤などの化学薬剤の総称です。
野菜や果物を食べる虫に殺虫剤を使ったり、病原菌には殺菌剤を使ったりしています。
このような農薬によって土壌がやせ、野菜類の生命力が失われ、ビタミンやミネラルの含有量が少なくなって、体内で発生する活性酸素に対抗することができなくなるのです。
 
しかも、農薬や化学肥料そのものが毒物であり有害物質であり、種類によってはほんの少量でも体の中に入ると活性酸素が大量に発生するばかりか生命さえ危険なのです。
ですから、少量の農薬や化学肥料でも使用した野菜や果物を食べるということは、活性酸素を体内でどんどん増加させているということになるのです。
 
現在、登録されている農薬は約5000種類といわれ、主に以下のように分類されます。
@ 殺虫剤(有害な虫の除去に使われる)
A 殺菌剤(作物の病気の原因になるばい菌やカビの除去に使われる)
B 除草剤(作物の生育に有害な影響を与える草などの除去に使われる)
C 生育調整剤(作物の生育を調整する)
 
この中では、除草剤のパラコートが危険視されています。
パラコートが直接体の中に入ると、大量の活性酸素を放出して、死亡する確率も高いとされています。
パラコートは果樹園やゴルフ場などの雑草の除去に多く使われており、地下水への流出も指摘されているのです。
 
そのほかには、収穫後(ポストハーベスト)農薬の残留の問題もあります。
収穫した後、保管・輸送するときの防腐、防カビ、殺虫などのために使用されたポストハーベスト農薬は効力が持続するため、野菜や果物に残留します。
これが体内に入ると、解毒されずに蓄積され、毒素が長期間体内に残存することになってしまうのです。
 
農薬を使用するということは、土の中の微生物のバランスを崩すということでもあります。
豊かな土壌には、無数の微生物が存在しており、野菜類はそうした微生物の栄養分を吸収して成長していきます。
ところが、農薬の大量使用により、微生物のバランスがくずれ、かえって病原菌に弱くなってしまうのです。
農薬はたしかに、野菜類に悪影響を及ぼす害虫やばい菌を殺します。
しかし、同時に土中の有用な菌も殺してしまいます。
 
有用な菌が殺されれば、野菜類の生命力は弱まり、それを補強するためにまた農薬を使用するという悪循環になります。
これは人間の体にたとえるならば、安易に胃薬や抗生物質などを飲んで、腸内細菌のバランスを崩すのと同じです。
ちょっと胃腸の調子が悪いからといって、化学物質としての薬剤を服用し、有用菌まで殺してしまうのといっしょなのです。
つまり、農薬や化学肥料の使用は、微生物汚染、有用菌破壊を引き起こしているわけです。
 
農薬といわないで「農毒薬」と呼び名を変えればもっと実感が出て、無頓着な政治家や農家の人々にも、農毒薬に代わるものを使うようアピールできると思います。
たとえば野菜や果物にかけても、もちろん人間に対しても全く無害である強産生水(PH2.8ぐらい)、強アルカリ性水(PH12ぐらい)など、日本でも容易に入手できるものがあります。
また培養繁殖させた有用菌を使用して健康な、抵抗力のある野菜・果物を栽培する方法(Em農法)などがあります。
消費者の皆さんが大声をあげて主張することが重要です。
 
われわれの体に入る食べ物のビタミンやミネラルの含有量は、土壌つまり農業のあり方に深く関わっています。
そういう意味では、日本で盛んに行われているビニールハウス栽培も問題です。
太陽のもとで育った野菜や果物は、活性酸素を除去する抗酸化物質としてのフラボノイドをたくさん体内で産出するので多く含んでいるのです。
また生きた豊かな土壌で栽培された野菜や果物はセレン、カルシウム等を吸収し、それらを葉や根や種子にたくさん貯蔵しています。
 
ハウス栽培で生育した野菜類は、健康維持のために役立つとはいえません。
野菜や果物は、生きた土壌すなわち農毒薬や化学肥料を使用しない土壌で育てるべきです。
土壌によい菌がいて、はじめて健康によい作物が採れます。
全ての作物に有機肥料を使用し、ミミズを住まわせ、還元・抗酸化水などの良い水を入れた土地で、太陽をたっぷり浴びさせて作るべきなのです。
 
 
 
■ 水道水には塩素や発ガン物質が含まれていて、
毒といっていいくらいに体に悪い
 
良い水を飲むことは、体の新陳代謝を良くし、腸内細菌のバランスを整えます。
ところが、近年は水道水の水質について、いろいろと問題になっています。
公共の水道水には、体に害を及ぼす塩素や発ガン物質が含まれています。
水道水は水道管を通ってきますが、水道管から鉄、鉛、亜鉛、カドミウムなどの有害物質も溶け出しているといわれています。
また環境ホルモンなど、精子を減少させる物質も多く含んでいます。
つまりわれわれが使っているのは、毒といってもいいくらいの非常に体に悪い水なのです。
 
近頃は、水道水の質の悪さは広く知られています。
水道水のまずさは、塩素が入っているからだということもご存知でしょう。
しかし、多くの人が気づいていないのは、活性酸素が含まれた水であるということです。
公共の水は、塩素で消毒されています。
 
塩素で消毒するのは、塩素が細菌を殺すのではなく、活性酸素を発生させて除菌しています。
ということは、活性酸素によって細菌は殺菌されますが、同時に水中に活性酸素ができます。
活性酸素ができるということは酸化するわけですから、酸化したサビた水になってしまうのです。
また塩素処理をするときに、発ガン物質であるトリハロメタンも発生します。
 
このような水道水を飲み続けたり、料理に使い続けるとどうなるでしょうか。
腸内細菌のバランスがくずれ、異常発酵が起きて、下痢や便秘の原因となります。
下痢や便秘にならなくても、汚臭のする便が出るようになります。
汚臭をともなう便が出るということは、腸内で硫化水素、アンモニア、スカトール、インドール、メルカプタン、アミン類の毒素、活性酸素ができることを意味します。
それらは胃腸の粘膜の細胞を損傷して、ガン細胞などの異常細胞ができる可能性があるのです。
ですから、水道水をそのまま飲んだり、料理に使うことは避けなくてはいけません。
 
それと、注意していただきたいのは、水道水を沸かして使うことです。
「水道水は沸かして飲んでいるから大丈夫だ」という人がいますが、沸かすと発ガン物質などの有害物質が、3倍にも増えてしまいます。
さらに、沸かすことで酸化もよけいに進むので、より体に悪い水になってしまうのです。
沸かした水道水を料理に使用すると、沸かさない水道水よりも、もっと発ガン物質を増加させたものを口にすることになります。
ですから、沸かして使うのは、ぜひやめていただきたいのです。
 
特に問題なのは妊婦です。
水道水を飲み続けることで、妊娠中に妊婦が悪臭便を排泄しているとします。
これらの物質は腸壁から吸収され、肝臓に運ばれます。
しかし、肝臓で解毒し切れなかた毒素は血液の中に含まれ、胎盤に送られる危険性があります。
その結果、受精卵の遺伝子に異常を引き起こすことにもなりかねません。
先天性の病気を防止するためにも、水道水は絶対に飲まないことです。
妊婦は特に良い水を飲み、それを料理にも使い、腸内異常発酵を、避けなくてはいけないのです。
 
それから、もうひとつ留意すべきは、入浴に使う水に含まれる塩素です。
飲み水の場合、塩素の臭いがありますから、浄水器を使っている人もたくさんいるでしょう。
しかし、お風呂やシャワーのお湯は、なかなか塩素の害に気がつかないのです。
毎日入浴するということは、毎日塩素ガスにさらされ、肺の酸素供給を減らすということです。
また毎日のように塩素処理水につかるということは、皮膚の老化を促進することになります。
塩素ガスは次亜塩素酸といいますが、これを体に吸引することにより、体の皮膚や内部が参加してしまうのです。
賛歌によって体内酸素を消耗氏、老化を早めたり病気を引き起こしたりします。
 
たとえば、15分間シャワーを浴びるあいだに体内に吸収される塩素の量は、1リトルの水道水を飲んで吸収するのと同じ量です。
しかし、塩素はすぐに気化してしまうので、密閉した浴室では、塩素ガスが充満してしまいます。
またお風呂のお湯に含まれる汚染物質の20%〜91%は、皮膚を通して体に吸収されるといわれています。
したがって、水道水を沸かしたお湯につかるということは、水道水を飲むより数十倍害になるのです。
 
これまで飲み水だけに注意が払われていました。
しかし、大切なことは飲み水であれ、入浴に使う水であれ、水道水中の塩素の活性酸素を体に入れないようにすることです。
飲み水と同様、入浴においても体を酸化させないように注意してください。
水道水の対策については、後で詳しく説明します。
 
 
 
■ ストレスも活性酸素を作る
 
さまざまな物質によって、体の活性酸素の害がもたらされますが、ストレスによっても活性酸素はできます。
心身に負荷がかかったり、緊張が続いたときにはストレスが起こります。そして、心身症や神経症といった病気になります。
そうした病気にならないまでも、頭痛、肩こり、不眠、疲れやすいといったかたちで、ストレスはあらわることがあります。
 
それでは、ストレスを受けたときに、体の中でどのような反応が起こっているのでしょうか。
人間は緊張したり興奮したり危険を感じると、神経伝達ホルモンのアドレナリンが分泌されます。
また自律神経の交感神経が刺激されて、副腎皮質ホルモンも分泌されます。
副腎皮質ホルモンが分泌されると、血糖値や血圧や脈拍が上昇し、ストレスに対抗できるように体の状態を整えます。
そうしてさらに緊張や興奮が増すわけです。
 
しかし、そこで体内酵素がアドレナリンや副腎皮質ホルモンに対し、緊張を緩和するために、これらのホルモンを分解しようとします。
ここで働く体内酵素を、アミン酸化酵素といいます。
このアミン酸化酵素がストレスを作るホルモンを分解するときに、ヒドロキシルラジカルや過酸化水素といった活性酸素が体内で発生するのです。
 
私たちは普通に生活していても、何らかのストレスを受けます。
ですから、ストレスをためないように、ストレス解消の方法を見つけ出し、副交感神経を優位にしておくことが大切です。
それと同時に、抗酸化作用のあるビタミン、ミネラル、抗酸化還元水などを摂取することも必要です。
 
たとえば、ビタミンの消費の仕方は人それぞれです。
食習慣、嗜好、運動量、そしてストレスの量もふくめて、人により消費されるビタミンの量は異なるわけです。
特にストレスを抱える人たちは、潜在性ビタミン欠乏症というべき症状をもった人が多く見られます。
そういう人は、活性酸素による酸化を防止し、体内酵素を活性化するために、ビタミンCやフラノボイドを多く含んだ緑黄色野菜、柑橘系の果物をしっかり採ってください。
活性酸素の体への害は、ある程度自分の努力で防ぐことができるのです。




 

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生命の農と食を考える
L A F 健農健食研究所 ラフ
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池田 優

 

 

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