山ちゃんの食べもの考

 

 

その285
 



食は生命なり
「生命なきは食にあらず」とも云われますが、
人は多くの生命を頂く事で生かされている。
植物の生命も動物の生命も微生物の生命も、
土の生命も水の生命も空気の生命も、
すべての生命がつながって生かされている。
そんな「共生」の世界で生かされている。
「人は何を食べるのかによって決まる」とも云う。
肉体的な健康、長寿のみならず、
知性、思想、性格までをも決すると。
その食べ物の作り方、その食べ物の商いほう、
その食べ物の選び方、買い方、食べ方は、
その人の生き方、その考え方そのものであると。

                                   
(山ちゃん)
 
『食は生命なり』 【142】
「胃腸は語る」ゴールド編
「健康の結論」
新谷弘美著 弘文堂 刊
その8
 
第3章 病気はこうして予防する  の3
 
■ 体の健康維持を助けるサプリメントを活用する
 
体内酵素を保ち、腸内細菌のバランスを整え、活性酸素の解毒による体内酵素の消耗をなるべく少なくすること。
そのためにはよい食事を少なく摂り、体に有害な食、物飲み物物、嗜好品は避けること。
そして大腸内の腐敗物や毒素を含む便を早く規則正しく排出すること。
 
これが健康維持と病気予防の基本ですが、ある程度の年齢になると、どうしても体内酵素は減っていきます。
腸内細菌も加齢に伴い、乳酸菌などの有用菌が減り、有害菌が増えていきます。
若い世代の人でも、食物環境はますます悪化し、活性酸素の害に日々さらされています。
そうした慢性的な体内酵素不足、有用菌不足を補ってくれるのがサプリメントです。
 
体の恒常性や免疫力や治癒力を高めるためには、よい食事を摂るとともに、自然の成分のサプリメントを摂ることをぜひおすすめします。
 
私が推奨するのは、酵素サプリメント、免疫調整物質、抗酸化物質といった種々のサプリメントです。
酵素サプリメントは、消耗しがちな酵素を体に供給します。
 
免疫調整物質や抗酸化物質は、体内酵素の消耗を軽減したり、活性酸素を除去したり、免疫系統を活性化するなどの効果があります。
また、それぞれのサプリメントは、消化・吸収を高めたり、血液の循環をよくしたり、細胞の老化を防ぐなど、複合的な働きを持っています。
 
近年、ガンをはじめ高血圧、糖尿病、動脈硬化などさまざまな生活習慣病がサプリメントや食事法によって改善したり治癒したとの報告が見られます。
サプリメントを上手に利用することで、免疫力・抵抗量・自然治癒力をより向上させることが可能になります。
 
サプリメントを選ぶ場合は、氾濫する情報に惑わされず、内容をよく知った上で、自分に合うものを選ばなければなりません。
また自分の体質や食事内容や生活習慣によって、幾つかのサプリメントを組み合わせ、さらに効果をあげることも大切です。
どのサプリメントが自分意必要なのか、しっかり検討した上で適切な摂り方をしてください。
サプリメントに詳しい医師に相談するとよいと思います。
 
 
●酵素・消化酵素・自然治癒力
私たちが生まれつき持っている自然治癒力と免疫力を最大限に働かせるためには十分な体内酵素が必要であることについては再三述べてきました。
私たちのエネルギー、スタミナ、活力のすべては酵素の力によるものだといっても過言ではありません。
 
特に日頃消化酵素がきちんと供給されているかどうかが、あなたの体調、健康、そして長寿に大きな影響力を与えます。
前著「胃腸はからる」で私は、You are what you eat.(「あなたの体は食べ物次第」)という英語の格言を紹介しました。
これは実際には、You are hhat you can and abssorb.(「あなたのからだは、あなたが何を消化・吸収できているかによる」)ということです。
いうまでもなく、食事を体内で消化・吸収しなければ生命を維持することはできません。
 
この消化・吸収は、
@私たちの体内にある消化酵素
A新鮮な生の野菜、果物、海草などの植物性の食物や、同じく新鮮で生の魚、生卵、生牛乳や生肉類などに含まれる消化酵素
B発酵食品
Cサプリメント(消化酵素剤など)
の働きによってなされています。
 
食物を十分に消化・吸収するためには、毎日大量の消化酵素が必要ですが、年をとればとるほど体内酵素も減少します。
すなわち、消化酵素を含んだ新鮮な生の植物性・動物性の食物や、消化酵素のサプリメントを十分に摂るようにしなければなりません。
 
加齢に伴う病気の大半は避けられないものではなく、酵素の不足による消化不良、異常発酵により生じた腸内の毒素や老廃物が体に負担をかけすぎることによって生じた結果だといっても過言ではありません。
 
消化器としての胃腸はには、毎日約10リットル(1万cc)の消化液が、主に膵臓、肝臓、胃・腸内で産出され、食物の消化に当たっています。
この消化液には22種類の消化酵素が含まれています。
腸内では、複合炭水化物は糖に、たんぱく質はアミノ酸に、脂肪・油は脂肪酸とグリセロールといった具合に、酵素によって体内に吸収されやすいかたちに分解されます。
 
これらの酵素を作ったり適切に働かせるためには、種々のビタミン、ミネラルなどの栄養素が必要になります。
たとえば亜鉛は胃酸とプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)を作るのに必要です。
そのため亜鉛不足の人はたんぱく質を十分に分解することが不可能になります。
そして植物たんぱく質がアミノ酸にまで十分に分解されず、一部のたんぱく質が小腸壁から異物として血液中(体内)に吸収されます。
体の免疫系はそのたんぱく質を異物=敵の侵入者と認識し、攻撃します。
これが食物アレルギーの原因になるのです。
 
消化酵素不足が引き金となった食物アレルギーは、不良消化管、腹部膨張間、腹痛、さらに潰瘍性大腸炎、クローン病の原因となるのです。
ですからアメリカでは、「消化不足は不健康」とさえいわれています。
 
現在アメリカでは、FDA(日本の厚生(労働)省に当たる機関)が率先して多くの慢性病の治療にエンザイム・セラピー(酵素療法)を薦めています。
 
消化酵素のサプリメントは体調を整えたり病気を予防したりするばかりでなく、老化の進行を遅らせたりします。
またある程度の若返りも期待できます。
 
消化酵素は体内酵素ミラクル・エンザイムの一環として、種々のよい変化をもたらし(もちろん個人差はありますが)、時にはマジックのように体に活力、エネルギーとスタミナを与えてくれます。
 
エンザイム・セラピーの対象となる病気として、次のような症状や疾患があげられます(私の経験からいえば、すべて慢性症状、慢性病はこの対症となると思います)。
 
消化不良、胃酸過多または胃酸欠乏症、便秘、慢性疲労、甲状腺障害、筋無力症、慢性肝炎、糖尿病、潰瘍性大腸炎、クローン病、食物性アレルギー肥満、通風、膠原病、膵炎、白内障、虫歯、乳頭不耐症、、アレルギー性疾患、早期老化、慢性関節塩、静脈炎、動脈硬化、心筋梗塞、脳血栓、ガン、等々
 
一般的に市販されている消化酵素(特にアメリカでは健康食品として自由に購入できます)に含まれる酵素成分は次のとおりです。
 
ペプシン(たんぱく質分解酵素)、プロメリン(パイナップルから抽出されるたんぱく質分解酵素)、パパイン(パパイヤの実に含まれるたんぱく質分解酵素)、パンクレアチン(動物から摂取された酵素で、たんぱく質、脂肪、グリコーゲンを分解)、リパーゼ(脂肪分解酵素)、アミラーゼ(炭水化物分解酵素)、プロテアーゼ(たんぱく質・でんぷん分解酵素)、ラクターゼ(乳頭分解酵素)、トリプシン(動物酵素で、たんぱく分解) 、等々。
 
酵素サプリメントを摂ったほうがよい理由を、ここで再度要約しておきます。
@ 消化・吸収を促進し、栄養補給に役立つ
A 体内酵素を補充する
B 体調をよくし、エネルギー、スタミナ、活力を上げる
C 免疫力、治癒力を向上させる
D 副作用がなく、子供から老人まで安心して摂取できる
E 他の薬品と併用しても危険ではない。
ただし高凝固剤など(ワーファリン、アスピリンなど)の使用中は医師の指示で服用する
 
酵素・消化酵素サリメントを毎日長期間続けて摂取しても、酵素を産出している臓器の機能が悪くなったりすることはないといわれています(例えば、膵臓肥大や膵炎など)。
アメリカではもう長年健康食品店で自由に販売されているのに、日本ではまだ消化酵素の種類によっては医師の処方が必要だったりするような制限があります。
厚労省もサプリメントに対してもっと一般の人たちを啓蒙すべきではないでしょうか。
 
消化酵素サプリメントは、体内酵素の補充に役立ち、病気の予防を促進し、医療費の削減にもつながるわけですから。
 
最近では日本でも、市販されている消化酵素サプリメントについての情報が得られるようになりましたが、信頼される情報にもとづいて、ご自身の健康に役立てて下さい。
 
 
●酵素サプリメントの玄米発酵食品
 
玄米というのは、生命力のぎっしり詰まった生きているお米です。私はいつも「白米ではなく玄米を食べてください」と皆さんにおすすめしています。
玄米は稲から籾殻だけを除いたもので、白米は玄米から糠と胚芽を除き胚乳だけにしたものです。
 
玄米の表皮の糠層や胚芽には、数多くの栄養素がバランスよく含まれています。
糠層や胚芽を持つ玄米は、白米と比較して、ビタミンB1やビタミンEや食物繊維は4倍以上、脂質やリンは2倍以上、ビタミンB2は2倍含まれています。
もちろん大事な酵素も、白米では全部取り除かれていますが、玄米にはそっくり残っています。
そのような玄米を発酵・熟成させたものが、酵素サプリメントの玄米発酵食品なのです。
 
玄米発酵食品は、玄米を発酵・熟成することで、体内への消化・吸収を増進させたものです。
発酵させることによって、多くの酵素やアミノ酸、ビタミン群、ミネラルなども失われずに含まれています。
通常、食物の酵素やビタミンは、加熱調理することで大幅に削減されてしまうので、体内の酵素やビタミンを補うという意味では、非常にすぐれた食品です。
 
玄米発酵食品の利点は、それだけではありません。
活性酸素を解毒するSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)などの酵素、フィチンさん、γ‐オリザノール、γ‐アミノ酪酸、レシチン、コリン、サポニン、イソフラボンなども多く含まれているので、免疫力、自然治癒力を高め、生活習慣病予防や改善に役立つものと思います。
 
また老化防止にも、効果があると考えられています。
最近は研究も進み、玄米発酵食品が抗酸化作用を高め、ガンやその他の病気に役立つ食品であることが、これまでの動物実験でわかってきました。
 
富山医科大学医学部の田澤賢次教授は、ガンの発生原因である遺伝子の損傷を防止する効果をマウスで研究しています。
玄米発酵食品をエサに混ぜたマウスと、そうでないマウスを比べると、玄米発酵食品を加えたマウスのグループの遺伝子の損傷は、明らかに少なかったのです。
 
また中性脂肪も低い数値を保っていることがわかり、高中性脂肪(トリグリセライド)症の改善に役立つことが示されました。
岐阜大学医学部の森秀樹教授によるマウスの実験では、玄米発酵食品が大腸ガンの予防に役立つ可能性のあることもわかっています。
 
玄米発酵食品は、肝臓ガンの予防・改善にも効果のある可能性があります。
3〜4ヶ月で必ず劇症肝炎(ウイルス性肝炎などによる肝機能障害を原因として、急激で広範で肝細胞の損傷が発生し、肝機能低下をきたして肝不全になる病気)を起こすマウスを2つのグループに分け、玄米発酵食品をエサに混ぜたグループと、通常のエサを与えるグループを比べたところ、玄米発酵食品を混ぜたグループは、肝炎の発症や死亡の時期が遅くなることがわかりました。
 
しかも、玄米発酵食品を摂ったグループは、玄米発酵食品を多く摂るほど、その効果は高かったのです。
詳しいメカニズムは今後の研究が待たれますが、玄米発酵食品は免疫力や治癒力を高め、ガンや生活習慣病の予防に役立つ食品といえるでしょう。
 
 
●乳酸菌生成エキスで乳酸菌を増やす
 
腸内細菌のバランスを整えることが、健康状態を決めるということは、これまでも述べてきました。
腸内環境を良好なバランスにするには、乳酸菌などの有用菌を優位にしておくことが大事です。
有害菌を減らし、有用菌を増やすことで、免疫力・抵抗力が高まり、さまざまな病煮の予防や改善につながるのです。
 
ただし、何度も述べるように、有用菌は年とともに減ってきます。
悪い食習慣を続けていたり、便秘がちな人も、有用菌は少なくなります。
そこで、サプリメントによって、有用菌を増殖させることが必要になってきます。
 
乳酸菌生成エキスは、大豆を中心とした植物性たんぱく質の中で、16種類の乳酸菌を繁殖・熟成して作られたものです。
エキスを製造する過程では、菌類の培養をはじめ、熟成から抽出まで、すべて自然の作用によって行われます。
乳酸菌そのものではありませんが、乳酸菌が作り出す分泌物と菌体の成分が含まれ、次のような効果があります。
 
@ 腸内細菌を増殖させる。
それにとって乳酸菌が白血球のリンパ球の働きを活発にし、腸管の免疫力を活性化させる。
また各個人がもっている乳酸菌が増殖することで、体内酵素の産生が増加し、活性酸素などの有害物を解毒する働きが高まる。
A 生活習慣病、アレルギー、ガンなどの予防、症状の改善に役立つ。
B 便やおならの悪臭を摂る。
腸内の悪玉が減少し善玉菌が増殖した結果、腸内の有毒なガスが少なくなり悪臭が取れる。
C 3によって肝臓で解毒する負担が軽減され、肝機能を促進・改善する。
D 外部から侵入した最近や、胃の中にいるピロリ菌などの最近を減少させる。
 
乳酸生成エキスは、50〜200ccの水に3〜5ccのエキスを入れて、1日に3〜4回飲みます。
有害菌の多い人は、1日に5回飲んでください。
 
乳酸菌生成エキスを飲み続けると、腸内細菌のバランスは確実に良好になり、内視鏡による観察でも腸内環境の改善はみられます。
細菌類は自分の分泌物によって、自らが住みやすい環境をつくり、有害菌がすみにくくします。
 
例えば、胃潰瘍患者によく見られるピロリ菌保有者の場合、乳酸菌エキスを6ヶ月から1年飲むことによって、60%〜70%の人に顕著な改善および完全な除菌が可能になります。
 
乳酸菌を増やすには、ヨーグルトを食べればよいと信じられ、ヨーグルトをよく食べる人もいます。
しかし、ヨーグルトによって、腸内に常住する乳酸菌を増やすことは不可能です。
 
ヨーグルトを食べると、食道から胃に行きます。
ところが胃には、PH1.5〜3の強い酸である胃酸があります。
この胃酸によって、生きた菌はほとんど死滅してしまうのです。
仮に腸まで行った乳酸菌があたとしても、われわれが生後から持っている常在菌の仲間入りはできません。
しかし死菌の菌体成分と分泌物はある程度役立つと思います。
 
ヨーロッパのコーカサス地方には、百歳以上の高齢者がたくさんいる有名な村があります。
長寿の秘訣として、自家製のヨーグルトを摂っているといわれていました。
しかし実際にはこの人々はヨーグルト食べていなかったという記事がニューヨーク・タイムズに出ていました。
ヨーグルトを食べる人々が長寿なのは、植物中心の食事で、特にミネラル豊富な水や空気など環境もよいといったことが、要因であるといわれています。
 
私たちの腸内に常在している何十兆という乳酸菌を効果的に増やすことは、乳酸菌エキスを飲むことがいちばんよい方法ではないかと思われます。
健康な人でも、便秘がちであったり、慢性の下痢、食欲不振、頭痛、肩こり、副祐、肌荒れ、胸焼けなど自律神経失調症の症状が症状が出ていつ人たちには相当の効果が見られます。
 
また難治疾患とされている潰瘍性大腸炎やクローン病にも、私の食事法、よい水とともに使用すると著効が見られました。
 
 
●ビール酵母で抗酸化酵素を摂る
 
ビタミンやミネラルと酵母は相互補助関係にありますから、ビタミン、ミネラル、酵母が体の中で働くには、それぞれが体内に十分保たれていなければなりません。
多くのビタミン、ミネラル、酵母類をいっしょに補給できるのが、酵素サプリメントのビール酵母です。
 
ビール酵母は、ビールを製造する過程で使う発酵菌です。
麦芽を煮て作る麦汁にビール酵母を加え、発酵させると、酵母は麦汁に含まれている麦芽糖、ミネラル、アミノ酸などの栄養素を吸収して増殖していきます。
発酵した酵母は沈み、上澄み液を濾過してビールができます。
酵母の成分を過熱・乾燥してできたものがビール酵母です。
 
ビール酵母は、必須アミノ酸を含むたんぱく質を多く含んでいます。
またビタミン類、ミネラル類、食物繊維も豊富です。
特にビタミン類のうち、ビタミンB群はほとんど含まれています。
しかしビタミンCは含まれていません。
ミネラル類では、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銅、そして亜鉛やセレンといった微量ミネラルも含んでいます。
さらにビール酵母には活性酸素を解毒する酵素のグルタチオンペルオキシターゼも含まれているのです。
 
ビール酵母は、ビタミンB群が肝機能や代謝機能を活性化させたり、ミネラルのカリウムが高血圧を予防したりします。
また老化防止にも効果があることがわかっています。
もちろん酵素のグルタチオンペルオキシターゼが、活性酸素の解毒作用を高めます。
ビタミン、ミネラル、食物繊維、酵素を補給できるので、健康維持や生活習慣病の予防に最適といえるでしょう。
ビール酵母といっても、アルコールを含んだビールを飲んでも効果はありません。
 
 
●納豆から生まれたパワフル酵素・・・ナットウキナーゼ
 
日本古来の伝統食品である納豆は、発酵食品のところでも述べましたように、食品そのものとしてもビタミンB2やビタミンE、各種ミネラルが豊富な優れものですが、納豆菌自体も腸内環境を整えるすぐれた作用を有しています。
 
納豆菌は胃酸にも耐えて腸にたどり着き、腸内の善玉菌の増殖を助けて整腸・便通を改善するだけでなく、悪玉菌の作り出す有害物の排泄を促し、肝臓や肌の負担を軽くします。
 
また納豆菌が作り出す独自の酵素の優れた血栓溶解作用があることが須見洋行教授によって発見され、ナットウキナーゼと命名されました。
血栓を原因とするさまざまな習慣病やエコノミークラス症候群などの予防に役立つサプリメントとして複数のメーカーから販売されています。
さらに納豆の粘性やにおいを取り除いた精製納豆菌培養物(エヌケイシーピー(NKCP)などの新しい栄養補助食品も開発されています。
 
 
●バイオプラン(アラピノキシラン)は免疫細胞を活性化する
 
われわれの体には免疫系統がしっかり備わっており、ウイルスや細菌の感染やガン細胞の発生から守る働きをしています。
腸内細菌と免疫作用のところでも説明したように、免疫というのは、病気の原因となる細菌、ウイルス、ガン細胞などを攻撃する仕組みです。
 
免疫系統はたくさんの細胞や組織で構成されていて、働きはそれぞれ異なります。
その中でガン細胞を直接攻撃するのは、白血球のNK細胞です。
NK細胞はガン細胞を見つけると、これを殺していきます。
本来、人間の体内でガン細胞は次々と生まれていますが、NK細胞など、免疫細胞がしっかり機能することで排除されているのです。
 
ところが、食事や生活習慣の影響などで体内酵素が消耗されると、だんだん免疫機能も弱まってきますので、ガン細胞の排除が難しくなってきます。
そうして、ガンを発症した場合、治療として手術療法、薬物(抗ガン剤)療法、放射線療法が行われます。
しかし、これらガンの三大治療は、活性酸素を体内で大量に発生させます。
がん治療の弊害は、すでに述べたとおりです。
 
そこで、新しい試みとして免疫療法が臨床現場で行われるようになりました。
免疫療法とは、手術などの治療をした後で、免疫力を活性化してガン細胞を排除していこうというものです。
この免疫療法の一つとしてバイオプラン(アラビノキラシン)というサプリメントが用いられています。
 
バイオプランというのは、穀物の種子を保護している高分子糖質へのヘミセルロース(食物繊維)の主成分で、イネ科の植物に多く含まれています。
これまでは種子の保護物質であるため、あまり重要視されていませんでしたが、米糠のヘミセルロースを利用したアラビノキラシンの作用が発見され、病気予防や治療に使用されるようになりました。
 
とくに効果があると見られるのがガン治療です。
米糠のヘミセルロースの構成糖はアラビノースとキシロース(5炭素)で、これをシイタケの酵母で加水分解することによってできたバイオプランは食物繊維として分子が非常に小さく(100万分の1ミリ)、そのため小腸の腸管から血中に吸収されます。
 
血中に吸収されたバイオプランは、NK細胞に接触します。
そしてNK細胞の活性を高めると、インターフェロンが分泌されます。
さらにインターフェロンがマクロファージなどに働きかけて、NK細胞と協力してガン細胞を撃退するわけです。
またバイオプランが腸管から吸収されると、T細胞やB細胞といったリンパ球や顆粒球も増えて、免疫細胞が活発になることもさまざまな動物実験や研究で確認されています。
 
バイオプランは自然界にある成分なので、副作用の心配がなく、安心して摂ることができます。
ガンのほか、白血病、糖尿病、高血圧、動脈硬化、ウイルス性肝炎、アレルギー、メニエール病などにも効果があることがわかってきました。
したがって、ガン予防や治療の予後だけでなく、免疫系、精神系、ホルモン系の病気の予防や改善にも役立つとみられ、臨床データが続々と集積されています。
 
 
●多種類の効果が得られるキチン・キトサンとグルコサミン
 
中年以上になって、血糖値や尿酸値が上がる、血圧やコレステロール値が上がる、といったさまざまな生活習慣病の症状があらわれる人はたくさんいます。
また、年齢にかかわらず、腰痛、関節塩、筋肉痛に苦しむ人もいます。
そうした病気や症状の治療や改善に、注目されているのがキチン・キトサンとグルコサミンです。
 
キチン・キトサンとは、カニやエビの甲羅や殻などに含まれている動物性の食物繊維のことです。
カニやエビの殻は、炭酸カルシウム、たんぱく質、キチン質、色素といった4つの成分からなっています。
カニやエビの殻から、炭酸カルシウムやたんぱく質を取り除くとキチンができ、さらにこのキチンを部分加水分解することでキトサンができます。
 
キトサンにする利点は、胃酸に溶けるため、これをサプリメントとして飲むことで成分の効果が顕著に得られることです。
キトサンは、血糖値、尿酸値、コレステロール値を下げる効果があり、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防や改善に効果があります。
 
とくにコレステロール値が高い場合、キチン・キトサンの効能は明らかになっています。
肝臓でできるコレステロールの量は、食物として摂る量の5倍〜10倍も多いといわれています。
コレステロールは肝臓で胆汁酸からつくられます。
そのため高コレステロール症を治療する上で、小腸内の胆汁酸が再吸収されないことが大切になってきます。
 
血中コレステロール値を下げるためには、イオン交換脂などが治療薬として使用されていますが、同じくプラスイオンに荷電しているキチン・キトサンがマイナスイオンである胆汁酸を吸着し、便の一部として排泄するので胆汁酸の再吸収が減少し血中のコレステロール値が下がるということになります。
またキチン・キトサンは、抗ガン剤の副作用、リュウマチ、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚塩、ストレスなどの改善、さらには余分な脂肪の吸収を防ぐダイエット効果も認められています。
 
一方、このキトサンの構成する物質のひとつが、グルコサミンです。
グルコサミンは、キチンを完全加水分解してサプリメントに製造します。
グルコサミンは、もともと私たちの体内にある物質で、軟骨細胞で作り出されるアミノ酸です。
その働きは、軟骨を作るのに必要なグリコミノグリカンという物質の生成を促し、軟骨の再生を助けます。
 
しかし加齢によりグルコサミンの産生が減り、しかも食物にはほとんど含まれていないので、食べ物から補給することはできません。
そのため、高齢になって軟骨がすり減ることで発症する変形性膝関節症には、グルコミサンのサプリメントが利用されています。
軟骨が磨り減って、自力で歩行できなくなった人でも、グルコサミンによって苦痛が解消し、軟骨が再生したという多数の報告があります。
変形性膝関節症のほかにはリウマチ、関節炎、腰痛などにも高い効果を発揮しています。
 
グルコサミンは、アメリカで最も売れているサプリメントの一つです。
腰痛、筋肉痛、関節炎の予防・改善に効果があるので、これらの症状のある大半の人が服用しているといわれています。
近年、市販の硫酸塩や塩酸塩グルコミサンよりも、さらに高い機能を有するNアセチルコリングルコミサンが開発され、期待が高まっています。
Nアセチルコリングルコミサンは、腰痛や関節炎の予防や症状の軽減、疲労の緩和、目の渇きから、皮膚の保湿など、美容作用に至るまで、その多種機能が注目されています。
 
キチン・キトサンは主として生活習慣病に、グルコサミンは関節炎などに利用されていますが、それぞれ多様な効果が認められているので、必要に応じて利用してください。
 
 
●ガン抑制効果の高いメシマコブ
 
ガンの三大治療の限界をみてとった多数の臨床医師が、治療に使用しているのがバイオプラン(アラビノキシラン)、アガリスク茸、そしてメシマコブです。
メシマコブも、胆子菌類ハラタケ科に分類されているきのこです。
メシマコブの名は、長崎県の女島に自生する木に生えていたことに由来しています。
アガリスク茸、まいたけ、しいたけなど、きのこ類の抗ガン作用は研究が進められており、サプリメントの作り方はさまざまです。
メシマコブは、アガリスク茸と同じくきのこの本体の菌糸体を培養・熱処理したものと、カサや胴体部の子実体を熱処理したものがあります。
 
メシマコブの効果は、ガン細胞の増殖・転移の抑制、抗ガン剤の副作用軽減、ガンの予防などです。
メシマコブは、白血球のマクロファージやT細胞やNK細胞を活性化します。
動物実験によると、ガン細胞のできているマウスにメシマコブを与えたところ、マクロファージの活性が5倍も高まったということです。
またNK細胞は、メシマコブによって2倍高まることから、ガン細胞を見つけると直ちにそれを殺すNK細胞を増強することで、ガン細胞の増殖を抑えるとともに予防にも効果があることがわかっています。
 
メシマコブは、バイオプラン(アラビノキシラン)、アガリスク茸と同様、免疫細胞の免疫機能を上げて、ガンを撃退しというものです。
その作用機序は、数多くの臨床例から確認されています。
ただし、メシマコブも製品によって効果は千差万別であり、市販のメシマコブを利用する際歯、抗がん効果がしっかり証明されているものを選ぶことです。
 
 

 

ごらんいただいたことを大変ありがたく感謝します。

 

生命の農と食を考える
L A F 健農健食研究所 ラフ
L ife A griculture F oods

FAX :076-223-2005
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池田 優

 

 

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