山ちゃんの食べもの考

 

 

その289
 



食は生命なり
「生命なきは食にあらず」とも云われますが、
人は多くの生命を頂く事で生かされている。
植物の生命も動物の生命も微生物の生命も、
土の生命も水の生命も空気の生命も、
すべての生命がつながって生かされている。
そんな「共生」の世界で生かされている。
「人は何を食べるのかによって決まる」とも云う。
肉体的な健康、長寿のみならず、
知性、思想、性格までをも決すると。
その食べ物の作り方、その食べ物の商いほう、
その食べ物の選び方、買い方、食べ方は、
その人の生き方、その考え方そのものであると。

                                   
(山ちゃん)
 
『食は生命なり』 【146】
「食べ方」一つで
人生が変わる!
「病気にならない
食べ方 食べ物」
石原結實 著  海龍社 刊
その3
 
 
第2章 病気にならない食べ方
 
●人間の歯の形のあった食生活をする
これまでの説明でおわかりのように、「病気にならない食べ方」は、「血液を汚さない食べ方」「血液をキレイにする食べ方」ということになる。
 
◆日本食こそ、人間の歯にあった健康食
先にも述べたように、32本の歯の内訳はこのようになっている。
 
20本 (62.5%)が臼歯・・・・・・穀物
8本 (25%)が門歯・・・・・・野菜・果物
4本(12.5%)が犬歯・・・・・・肉・魚・卵
 
この歯の割合に合った食べ方をするのが、血液を汚さない食べ方である。
これについては、アメリカが証明してくれている。
 
アメリカには、心筋梗塞、ガン、脳梗塞、肥満が非常に多いということで、1975年、上院に「栄養改善委員会」が設けられ、アメリカの医学者と栄養学者に、全世界の「食生活の状況」と「病気に発生」について調査をさせた。
 
2年後に5000ページに及ぶ勧告文が作成・提出されたが、その冒頭が次のの文章である。
 
世界で一番健康・長寿な人々の食べ方が、「1日のエネルギー摂取の55〜60%を炭水化物で摂取している人たち」であったわけだ。
人間に歯の形からして、臼歯=穀物(炭水化物)用の歯が62.5%である、という点で一致している。
 
具体的には、「フルーツ、野菜、未精白の穀物(玄米、黒パンなど)、鶏肉、魚、スキムミルク、植物油」をしっかり摂り、「牛乳、肉、卵、砂糖、塩、脂の多い食物」は控えめにする・・・・・・と書いてある。
 
和食こそ、この条件に合う食物であるということで、そのころから、アメリカでは和食レストラン、寿司バー、天ぷらショップがどんどん作られ、今では隆盛を極めている。
 
米や納豆、豆腐、魚を食べるアメリカ人が増え、その結果1975年当時、人口10万人当たり、毎年380人もの生命を奪っていた心筋梗塞による死亡が、今や250人と減少し、G8の国々の中で、ガン死者数が減少しているのはアメリカだけ・・・・・・という成果を収めるに至っている。
 
ご飯、味噌汁、納豆、豆腐、魚、海苔、根菜類・・・・・・という日本食こそが、人間の歯の形に合った健康食・血液浄化食といえるよううだ。
 
●米国の反省(上院より出された「食生活の目標」1977年)
 1、炭水化物を1日のエネルギー摂取量の55〜60%に増加
 2、脂肪を1日のエネルギー摂取量の30%に減少
 3、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の摂取量の比率津を同等に
 4、コレステロールの摂取量を1日300mgに減少
 5、砂糖の摂取量を40%までカット
 6、塩の摂取量を1日3gに減少
 
 
●「腹八分」を心がける
◆1日1回、空腹の時間をつくる
「腹八分に病なし、腹十二分に医者足らず」という昔からの言い伝えは、まさに至言だ。
現代人は、腹十二分の飽食生活を送っているからこそ、高脂血症、高血糖、高尿酸血症、高体重・・・・・など、「高」のつく生活習慣病に悩まされ、医師が増えても、病気が減らないという状況に陥っているわけだ。
 
そのうえ、食べすぎにより血液を汚し、免疫力を落とし、ガンをはじめ、種々の病気に犯されることになる。
 
先にも述べたが、満腹になると、血液中も糖、脂肪、タンパク、種々のビタミン、ミネラルで満たされ、それをたらふく食べた白血球も満腹になり、細菌が侵入してきても、ガン細胞が発生しても食べようとしない。
つまり、満腹になると免疫力が下がる。
空腹になると、白血球も空腹になり、血液中の老廃物や外来のバイ菌、体内で発生するガン細胞を、文字通り貪食する。
つまり、免疫力が上がるのである。
 
ということは、いつも何かしら食べ物を口にして、空腹の時間がない人は、病気をしやすいということになる。
 
よって、1日1回、空腹の時間をつくってあげることが必要だ。「腹八分」といっても、食べ始めると、途中でやめるのはなかなか難しい。
よって1食抜くと良い。
(腹12分)−(腹4分=1食分)=(腹8分)になる。
 
1食は朝抜くのが、生理にかなっている。
朝食は英語でbreakufast(つまりfast=断食をbreak=やめる)という意味である。
数日から1週間断食したあとは、1日目・重湯、2日目お粥・・・・・・と徐々に食事の質と量を増やしてゆく。
この「補食」を省略して、いきなり普通食を食べようものなら、嘔吐、下痢、腹痛などに見舞われるこ必定である。
 
これまで休んで胃腸に急に普通食を放り込むと、胃腸がそれを消化しけれず苦しむのである。
同様に、前日の夕食後からが断食して休息していた胃腸にとっては、朝食は負担ということになる。
 
昔のように日の入りとともに就寝し、10時間近く眠り、日の出とともに起床して「朝飯前」の肉体労働をして摂る朝食は価値があっただろう。
しかし、一般のサラリーマンや自営業の方々は、夜遅くまで働いていて、その後飲み食いをし、5〜6時間しか寝ないで朝を迎える。
胃腸の中に夕食が残っていることも多いし、胃腸が十分に覚醒もしていない。
 
そんな時は、体の本能が「食べたくない」のサインを出すのに、「1日3食、食べないと健康に悪い」などと言われて、無理して食べ、ますます体調を崩したり、「高」のつく病気の悪化に拍車をかけている人が多い。
 
 
◆朝は排泄の時間帯
朝の起床時は「吐く息が臭い」「目やにや鼻汁がたまっている」「尿に色が濃い」・・・・・・というふうに血液の汚れの排泄時間帯である。
 
人間の体には「吸収は排泄を疎外する」という生理上の鉄則がある。
あまり食べすぎると、消化作業をするために、胃や小腸に血液が多く供給され、排泄する臓器の大腸や腎臓、汗腺・・・・・・などへの血液供給量が比較的少なくなり、排泄が低下する。
「逆もまた真なり」で、吸収しない(食べない)と排泄がよくなる。
よって、断食中は、「吐く息が臭い」「舌苔が出現する」「尿の色が濃い」「帯下が多くなる」「発疹が出る」「汚い痰が出てくる」・・・・・・というふうに「血液の汚れの排泄現象のオンパレードになる。
同様に朝はミニ断食の後なので、排泄現象が旺盛なのである。
 
よって、朝の排泄減少をストップさせず血液を浄化するには「食べない」ことが一番である。
食べたくない人は、食べる必要など毛頭ない。
 
とくに、「高」のつく、生活習慣病の人は、食べないほうがその病気の改善を促すのは、小学生でもわかる。
 
しかし、どうしても食べたい人は、胃腸に負担を与えず、ということは、排泄減少=血液浄化現象を止めず、しかも、人間60兆個の細胞の唯一の活動源の糖分を補ってあげると良い。
リンゴジュース、ニンジン・リンゴジュース、紅茶に黒砂糖やハチミツ・・・・・・などで事足りる。
 
そもそも人間の空腹感、満腹感は、腹=胃腸が(空」とか「満杯」というので決まるのではなく、血液中の糖分(血糖)が低くなると「空腹」、高くなると「満腹」を脳の「空腹中枢」「満腹中枢」が感じるのである。
よって、空腹を満たすのにはお茶のチョコレートかけでも良いのである。
 
このように、朝食を固形物を摂らず糖分と水分、多少のビタミン・ミネラルで補うと、昼食はソバが良い。
ソバは、8種類の必須アミノ酸をすべて含む優秀なたんぱく質、動脈硬化を防ぐ植物性脂肪、エネルギー源の糖分、ほとんどすべてのビタミン類やミネラルを含む完全栄養食品だ。
 
これに、ネギや七味唐辛子を存分にかけて食べると、ネギに含まれる硫化アリルや七味の中のカプサイシンが血流をよくし、体を温め、午後のやる気、気力、体力を高めてくれる。
 
ソバに飽きたら、具沢山のウドンや、ピザ、パスタでも良い。
やはり、ウドンにはネギ、七味唐辛子を、ピザやパスタには、カプサイシンが入ったタバスコを十分に振り掛けると良い。
そうすると、夕食はアルコールも含めて、なんでもOKという権利が得られる。
 
一応、歯の形からして穀物62.5%、野菜・果物25%、肉・魚・卵12.5%が理想だが、朝食、昼食で、糖分(炭水化物)を多くとっているので、夕食は魚・魚介、肉、卵などの動物食が多くなってもかまわない。
 
なお、第4章で示した食べ物の「効能」を参考に、ご自分の体調も考慮しながら、日々の献立を考えられるのも一つの「楽しみ」になるのではなかろうか。
 
 
◆腹八分の食べ方
朝食 次の@〜Eのうちいずれか選ぶ
@たべない
Aお茶だけ
Bチョコレート1かけにお茶
Cリンゴジュース、ニンジン・リンゴジュース
D黒砂糖、またはハチミツを入れた紅茶
ECとDを組み合わせる
 
昼食 次の@〜Bのうちいずれか選ぶ
@ソバ(ざる、ワカメ、トロロ)にネギと七味唐辛子
A具沢山のウドンにネギと七味唐辛子
Bピザ、またはパスタにタバスコ
 
夕食 アルコールを含めて何でも可
 
なお、固形物なしのニンジン・リンゴジュースは市販のジュースでもよいが、できればニンジン2本、リンゴ1個を適当な大きさに切りジューサー(ミキサーではないので注意)にかけて、新鮮なジュースを作って飲まれれば、万病の予防・改善効果が期待できる。
 
 
◆ニンジン・リンゴジュース断食で健康に
1979年、私が留学していたスイスのベンナー病院は、1897年に設立されて以来、全世界から集まってくる難病・奇病を、食事療法を中心とする自然療法で治すことで有名な病院であった。
なかでもベンナー病院での中心の食事療法は、ニンジン2本とリンゴ1個で作るジュースであった。
 
メキシコのティファナのゲルソン病院、イギリスのブリストルのガン・ヘルプセンターにも見学に行ったことがあるが、ニンジン・リンゴジュースが、ガン患者の治療に用いられていた。
昔から欧米の自然療法病院では、このニンジン・リンゴジュースが治療の主役であった。
 
1982年にアメリカの科学アカデミーから発表された「ガンは税金のように免れられないものではない」という発表の中でも、ガン予防で一番大切な食べ物は「ニンジン」である、と明示されている。
 
ニンジンは、人間が必要としているビタミン類(約30種)、ミネラル類(約100種類)をほとんど含んでおり、栄養過剰(タンパク質、脂肪、糖分は足りすぎている)の栄養失調(ビタミン類、ミネラル類の不足)の状態から生ずる現代文明病の栄養上の欠陥を補ってくれる。
また、ニンジンの中のβ‐カロチンが万病の元と目される活性酸素を除去してくれもする。
 
漢方的には、色が赤くて固く、土の中にもぐっていく根菜類であるニンジンは体を温める性質が強く、体温が低下して種々の病気にかかっている現代日本人の健康増進食としては最高である。
 
ニンジンに「1日に1個のリンゴは医者を遠ざける」(イギリスのことわざ)といわれるリンゴを混ぜてジュースを作ると「薬効」も倍加してくれるほかに、りんご独特の甘酸っぱさで上品でまろやかなジュースができ上がる。
 
私は、伊豆にニンジン・リンゴジュースだけで断食をする保養所を20余年前に設立し、これまで3万人以上がジュース断食を経験されたが、ジュース断食後は、みな「すこぶる」つきの健康を得られてお帰りになる。
元首相、もと厚相をはじめ、政財界からもたくさんの方々がこのジュース断食にこられたが、最近はお医者さんが目立つ。
もう50人くらいのお医者さんがジュース断食を経験されたのだから、西洋医学のお医者さんたちの健康・病気に対する意識も少しずつ変わりつつあるのだろう。
 
 
◆生姜紅茶は効果抜群の超健康飲料
黒砂糖またはハチミツ入りの紅茶に、すりおろし生姜(またはそのしぼり汁)を入れると、効果抜群の超健康飲料になる。
 
生姜は、われわれが使う医療用漢方約200種の75%にも含まれており、中国人は3000年も前から、その効能を知悉していたのが、最近の薬理学で生姜の効能がどんど明らかにされている。
それによると、次のような薬理効能がある。
 
@体温上昇、発汗、利尿
A血圧を下げる(低血圧は上げる)
B血栓を溶かす
C脳の血流をよくして「うつ」に効く
D内耳の血行をよくして、「めまい」「耳鳴り」に効く
E食中毒菌を殺す
F消化をよくする など
 
英語の「ginger」を辞書で引くと、(名)生姜、意気、健康、元気、気骨、ぴりっとしたところ、(動)生姜で味をつける、活気づける、鼓舞する、とある。
 
16世紀にペストが流行し、ロンドンの市民が3分の1死んだときに、生姜を愛用していた人たちは1人も死ななかったことがわかり、時の王、ヘンリー8世がロンドン市長に命じて「イギリス人はもっと生姜を食べるように」と作らせたのが、イギリスに行けば今でもある、人形の形をした「生姜パン」である。
 
40歳以前の人や「健康な人」、肥満や「高」のつく病気がある程度の人の「朝食」は、生姜紅茶1〜2杯だけでよいが、40歳も過ぎて種々の体調不良や病気を抱えている人は、「ニンジン・リンゴジュース」と「生姜紅茶」それぞれ1〜2杯ずつ飲用すると、「うそのように」体調がよくなる人がほとんどだ。
ぜひお試しあれ。
 
 
●おおいに好き嫌いをして食べる
◆本能に根ざした好き嫌いに従う
巷では、「塩分はなるべく控えめに」[野菜や酢の物は十分に」と指導されていることが多い。
しかし、「塩分が好きで野菜や酢の物が大嫌い」という人もいるし、逆の人もいる。
 
こうした好き嫌いは、本能の根ざしたものだから、その本能にしたがって食べることが、体にとっては一番良い。
 
葛根湯を風邪を引いた人に服用させると、「うまい」というが、風邪が治ったあとに同一人物に飲んでもらっても[まずい」ということがよくある。
 
肩こり、頭痛、めまい、のぼせ、生理不順、生理痛・・・・・・など女性特有の不定愁訴=血の道症に処方する漢方薬は、色白でぽっちゃりした人には[当帰芍薬散]、体力中程度の人には「桂枝茯苓丸」、体力が十分ある人には[桃核承気湯]と決まっている。
問診や指針でほぼ、どの薬を処方すべきかがわかる。
 
しかし、問診や視診、触診しても、処方薬がわからず迷ってしまったときは、3つの薬を患者さんになめてもらって「うまい」という薬が必ず効く。
 
つまり、われわれの舌は、今、体が必要としているものを「うまい」と感じるのである。
よって、空腹のときは、何を食べても、体にとって有益になるので、「空腹が一番の調味料である=空腹にまずいものなし」という英語のことわざもあるわけだ。
 
 
◆陽性体質、陰性体質、間性体質
西洋医学にはないが、官報では厳然と区別しているものに、体質がある。
簡単にいえば、体が温かい陽性体質、冷え性の陰性体質、どちらでもない間性体質に分けられる。
この陰陽論は、何も人間の体質にあったものではなく、宇宙の森羅万象すべてが、陰陽に分けられている。
 
太陽、夏、昼は[陽]で、熱、乾、収縮の性質を、月、冬、夜は[陰]で、冷、湿、拡張の性質を帯びる。
 
赤・黒・橙は[陽]の色で、青・白・緑は[陰]の色である。
 
[陽]の体質は、「ずんぐり、むっくりの筋肉質の固太りで、赤ら顔の高血圧のおじさん」に代表され、逆に[色白で細身か水太り、冷え性で低血圧の人」は陰性の体質である。
 
陽性体質の人は、熱過剰、栄養過剰の傾向があり、それが高ずれば高血圧、脳卒中、心筋梗塞、欧米型の肺ガン、大腸ガン、糖尿病、通風・・・・・・等の陽性の病気になりやすい。
 
陰性体質の人は、体熱とエネルギーが不足しており、免疫力も低いので、低血圧、貧血、アレルギー、痛みの病気、うつをはじめとする精神疾患にかかりやすくなる。
 
よって、陽性体質の人は、体を冷してくれる陰性の食物を、陰性体質の人は、体を温める陽性の食品を中心に食べると、健康が向上し、病気が治る原動力になる。
普通は、陽性体質の人は、生野菜、サラダ、南方の果物、ビールなどの陰性食品を、陰性体質の人は、赤身の肉、塩じゃけ、佃煮、漬け物、日本酒などを好む傾向にあるのは、むしろ当然である。
 
逆に陰制体質の人が体を冷す陰性食品を、陽性体質の人が体を温める陽性食品を摂ると、不健康になり、病気が悪化するのは必定である。
 
間性食物は、人類が主食にしてきた玄米、玄麦、トウモロコシ、イモ、ソバ・・・・・・等々、黄〜うす茶色の食物であり、陰・陽どちらの体質の人が食べても、健康を増進することはあっても、健康を害することはない。
 
■ 陰・陽のすべての事象

























 
  陽(乾・熱)縮 間 性 陰(冷・湿)拡
宇宙 ●太陽、夏、昼   ●月、冬、夜
●赤、黒、橙、黄 〜黄 ●青、白、緑、あい
体質


 
●男性、とくにはげ頭
●暑がり、血圧高め
●筋力があり、活発
●便秘がち
どちらでもない


 
●女性、男性でも白髪
●冷え性。低血圧、下痢(または冷え性)
●体力ない、朝弱く、よいっ張り
罹りやすい病気


 
●高血圧、脳卒中
●心筋梗塞・便秘
●欧米型ガン(肺・大腸など)
●糖尿病、通風

 





 
●低血圧、貧血、胃塩、胃潰瘍、胃ガン
●アレルギー。リュウマチ、痛みの病気
●うつ業、精神病、自殺、むくみ
●膠原病、パセド病
食物











 
●北方産、固い
●赤、黒、橙、黄色のもの
●塩、味噌、醤油、明太子
●根菜(ゴボウ、ニンジン、レンコン、生姜、山芋)
●黒っぽいもの(紅茶、海草、小豆、黒豆)
●日本酒、赤ワイン、梅酒、お湯割のウイスキー
●黄色のもの
玄米、玄麦、黒パン、ともろこし、芋、大豆
●北方産の果物(リンゴ、ブドウ、サクランボ、プルーン)




 
●南方産、柔らかい、水っぽい
●青、白、緑色のもの
●水、酢、牛乳、ビール、ウイスキー、コーラ、ジュース
●南方産(バナナ、パイナップル、ミカン、レモン、メロン、トマト、キュウリ、スイカ、カレー、コーヒー、緑茶)
●白いもの(白砂糖、白パン、化学調味料、化学薬品)
●葉菜類


 
 
 
◆陽性食品と陰性食品の見分け方
■ 陽性食品、間性食品、陰性食品の見分け方












 
  陽性食品 間性食品 陰性食品
●赤、橙、黒 ●黄〜うす茶 ●青、白、緑
産地 ●温帯〜寒帯 ●温帯 ●熱帯〜亜熱帯
硬さ ●水分が少ない、硬い ●中間 ●水分が多い、柔らかい
●塩辛い   ●すっぱい
代表的な食物




 
●紅茶、ココア、
日本酒、赤ワイン、塩、漬物、味噌、
醤油、ネギ、
タマネギ、小豆、
黒ごま、根菜類、肉、卵、チーズ、
魚介など
●リンゴ、ブドウ
サクランボ、
  プルーン、玄米、大豆、イモ類など



 
●水、酢、牛乳、
ビール、コーラ、
ジュース、緑茶、
バナナ、
パイナップル、
マンゴー、葉菜、
スイカ、カレーなど

 
 
さて、陽性、陰性の食物を覚えるのは大変であるが、ある法則をつかめば、簡単に判断できる。
上記の表のように覚えれば簡単である。
 
ただし、色が濃くても、コーヒー、トマト、カレーは体を冷す院生食品だ。
なぜなら、コーヒーはエチオピア、トマトは南米、カレーはインドというように、南方産であるからだ。
色より産地が「優先」ということになる。
 
陰性体質の人が、陰性食品を食べたいときは、塩を加えたり、熱を加えたりするとよい。
 
* 牛乳(白・陰性)―――→チーズ(黄・陽性)
* 白菜・大根(白・陰性)――塩・圧力―→漬物(黄・陽性)
* 緑茶(緑・陰性)――熱・発酵―→紅茶(赤・陽性)
* トマト・キュウリ・スイカ(陰性)―――→おいしくなる
 
逆に、陽性体質の人が、陽性の食品を摂りたいときは、酢をふんだんに利用するか、一緒に生野菜をたくさん食べると良い。
陽の代表食品が塩(Nacl)で、陰の代表食品が酢である。
昔は梅酒を放置して、梅酢を作っていた。
よって、「塩」と[酢」、つまり[陽]と「陰」のバランスが良い状態(間性)を、いい「塩梅」というのである。
よって、体質も陰陽相半ばしたときに、いい塩梅、つまり健康になる。
 
体質の見分け方については下記の表でご自分でチェックして見られると良い。
ほとんどの人が、陰性体質であるはずだ。
なぜなら、現代日本人は50年前に比べて1℃も体温が低下しているのだから。
よって、免疫力も低下し、ガンをはじめ、自己免疫性疾患など種々の免疫異常の病気が蔓延する要因になった。
 
■ 体質の見分け方























 
  陽性体質 間性体質 陰性体質
1 身長 中程度〜低い 中程度 長身
2 肉づき 固太り どちらともいえない やわらかい
3 姿勢 背筋ピン どちらともいえない 猫背
4 顔つき 丸顔 どちらともいえない 面長
5 髪の毛 うすい(禿げ) 年齢相応 多い、年をとると白髪
6 頸 太くて短い どちらともいえない 細くて長い
7 目
 
細くて一重瞼
 
二重だが細いか
一重で大きい
大きくて二重瞼
 
8 肌の色 赤〜褐色 白くもくろくもない 色白〜青白い
9 声 太くて張りがある どちらともいえない 小さい、かすれる
10話し方 速くて攻撃的 どちらともいえない ゆっくりとして穏やか
11行動 速くて力強い どちらともいえない ゆっくりして弱々しい
12性格
 
節句億鄭、自信満々
楽天的、明るい
どちらともいえない
 
消極的、暗い、
悲観的
13体温 高め 36.5℃前後 低め
14脈拍 強い 中程度 弱い
15血圧 高め 正常範囲内 低め
16食欲 おおいにある ふつう あまりない
17大便
 
太くて硬い
 
ふつう
 
軟便か細くて便秘気味
18尿 濃い 黄色 薄くて透明に近い
19尿の回数 1日5〜6回
 
7回前後
 
8回以上か4回以下
 
 
 
◆日本人は陽性食品と間性食品を食べること
体温の低下は、体内の栄養素や老廃物の燃焼・排泄の低下をもたらし、もえ残った湯や脂肪、尿酸などが高血糖(糖尿病)高脂血症(→脂肪肝、動脈硬化、肥満)、高尿酸血症(通風)惹起しているといってよい。
 
ガン細胞も35℃で一番増殖し、39.6度以上で死滅することを考えると、ガンも「冷え」]が大いに関係している病気だ。
体重の200分の1しかないのに、体温の9分の1を産生する心臓、赤血球が集まって体温の高い脾臓、消化吸収のためいつも蠕動運動をしている小腸には、ガンはまず、発生しない。
 
逆に構造が中空になっており、細胞が少ないうえに外界(体温より低い温度)と通じている胃、食道、肺、大腸、子宮、卵巣など管空臓器は、体温が低く、ガンが発生しやすいわけだ。
乳ガンは、女性ホルモン過剰が一つの要因になっているものの、乳房が、駆幹から突出しているため、体温が低くなっているのが、もう一つの発生要因になっていると思われる。
 
大きな乳房を持つ人ほど乳ガンになりやすいのは、乳房が大きくても小さくても、それを養っている血管の数は同じなので、大きな乳房ほど冷えやすいからだ。
 
だから、現代日本人は、陽性食品と間性食品を中心に食べることが大切という結論になる。
しかし、陰性体質の人でも、スポーツやウォーキングの後や入浴、サウナ、岩盤浴の後は体温も上がり「陽性]になっているのだから、ビール、酢の物、牛乳、生野菜、清涼飲料水などの陰性食品がほしくなるし、それらを食べてもよいのである。
逆に陽性体質の人でも、一日中書きものなどして動かないと体が冷えるので、夕食には熱燗の日本酒がおいしいということになる。
これこそ本能が決めることで、本能の欲するとおりに食べるとよい、そうするといい塩梅=健康になるわけだ。
 
 
◆「石原式基本食」を実行した人から嬉しい報告が続々
こうした、朝=ニンジン・リンゴジュース and/or 生姜紅茶、昼=ソバ、夕=アルコールを含めて何でも可、の「石原式基本食」を実行している人たちからは、種々の嬉しい報告が届く。
 
わずか6ヶ月で25kgの減量、ウエストが22cm縮み、コレステロール、中性脂肪、血圧が下がった、某・超有名会社の社長さん。
 
血糖の2〜3ヶ月の平均を表すHbA1C(正常は3.5〜5.8)は、8、9、10くらいの値になると、糖尿病もかなり悪化している状態を表し、経口糖尿病薬やインスリン注射の治療が施されるが、なんとHbA1C=15.0のあった24歳の男性が、この基本食のみで、たったの4ヶ月でHbA1C=5.7になった例。
 
前立腺がんの骨移転で放射線療法を受けられていた90歳の方が、血便(放射線による腸炎)に悩まされ、放射線も中止し、「基本色」を実行したら、骨転移もなくなり、ピンピン働いておられる例。
 
血糖値(110mg/?以下が正常)が450mg/?、中性脂肪(150mg/?以下が正常)が800mg/?で、拡張型心筋症で心不全を患っていた会社経営の男性が、基本食で80kg→65kgの減量に成功され、すべての数値、症状がよくなった例。
 
・・・・・・等々、枚挙にいとまがないほどである。
なぜなら、こうした病気はすべて[食べすぎ」「冷え」「ビタミン、ミネラル不足」が原因で起こっており、そうしたものが「基本食で是正されると自然に治っていくのである。
 
西洋医学では、病気の原因を臓器レベル→細胞レベル→細胞の核の中の遺伝子レベル・・・・・・と深く細かく追求していきすぎ、「木を見て森を見ず」の状態に陥っている感がある。
しかし、健康な人は絶対病気はしないし、「健康になれば、病気は必ず治る」という単純な真理に気づけば、病気を恐れることはないのである。
 
英語で健康は、Health、「‐th」は名詞を作る語尾なので、Healthは、「Heal」が元の言葉だ。
Healは「治す、癒す」という意味だから英語の言葉にもちゃんと「健康になれば、病気は治る」ことが、明確に指摘されているのである。
 
300万年の歴史のうち、299万9900年以上を[空腹」で過ごしてきた人類は、空腹のときに、胃の中から「グレリン」という飢餓ホルモンを分泌して、空腹をしのいできた。
このグレリンが分泌されると、脳の中の記憶中枢の海馬の血行が増し、脳の働きがよくなることもわかっている。
つもり、人間は空腹だったからこそ物を作り、技術を工夫し、英知を磨き、今日の繁栄をもたらしたといっても過言ではない。
それに、空腹のときは白血球の働き、つまり免疫力も上がる。
 
よって、「1日1回、空腹の時間を作る」ことが健康を増進し、知能向上、ボケ防止の知的生活をするうえでも大切である。
「おなかがすいた」と思ったら、「今、免疫力が上がっている、病気を防いでいる、病気が治っている、ボケを防いでいる、ありがたい・・・・・・」と念仏を唱えられるといいだろう。
 
あまりに空腹のときは、黒砂糖入りの生姜紅茶を飲んだり、黒砂糖、黒あめ、チョコレートなどを1かけ食べて血糖を上げると、空腹感がぴたりと治まるはずである。
 
 
●私の少食ライフ
◆私の1週間
人の[少食」をすすめておいて、「それなら自分はどうなんだ」と思われる読者の方もいらっしゃると思われるので、私の少食ライフについて記してみたい。
 
私は46歳まで、朝はニンジン・リンゴジュースをコップに2杯、昼はトロロソバ、夕食はビールと日本酒のあと和食中心の食事という食生活を続けていた。
ところが、46歳を過ぎたころより、毎日約4kmのジョギングをしているにもかかわらず、少し太りだした。
 
ちょうどそのころから、私が提唱する健康法がマスコミに少しずつ注目されるようになり、東京にいる日は診察の空く正午から午後1時まで、種々の雑誌や新聞のインタビューを受けるようになった。
 
そのために、昼食の時間がなくなってしまった。
今では、昼食はインタビューする記者と一緒に、生姜紅茶に黒砂糖を入れたものを1〜2杯飲むだけの簡素なものになっている。
 
私の1週間のスケジュールはだいたい次のようなものだ。
日、月、目は、伊豆のサナトリウムで保養所の方々への講演を行ったり、健康相談を受ける。
 
火、水、木、土は、伊豆の自宅からマイカーで伊東駅へ、伊東駅から熱海まで在来線、熱海から東京まで新幹線、東京からクリニックまでタクシーを乗り継ぎ、約2時間半かけて出勤する。
 
帰りは逆のコースをたどる、新幹線の中は、原稿やゲラのチェック、読書をする重要な時間となる。
 
帰宅すると、毎日、約4kmのジョギングをする。
1日伊豆に滞在している日は、夕方にウェイトトレーニングも行っている。
これが週2、3回。
 
学生時代の九州パワーリフティング軽量級で優勝したときと同じ強度のトレーニング、たとえばベンチプレス100kg、スクワット150kgを今でもこなすことができる。
 
 
◆固形物は夕食のみ、忙しくなると食事を半分に
このように運動を欠かさないが、それでも固形物を食べるのは夕食のみである。
しかも極端な偏食。
肉は嫌いで食べない。
[卵は完全栄誉食品だから」と患者さんにはすすめるが、自分はあのベタベタが嫌いで食べられない。
牛乳を飲むと下痢をするのでこの40年間飲んだことはない。
魚も塩ジャケとタラ以外は食べられない。
 
いったい何を食べているのかと、読者の方は不思議に思われるに違いない。
普段の食事内容は次のようなものである。
エビ、カニ、イカ、タコ、貝のうち1〜2品を刺身か炒め物、煮物にしていただく。
後はご飯に味噌汁、納豆、豆腐ぐらいのものである。
ビールと焼酎または日本酒を毎日飲む。
時々、日中小腹が空いたときは、チョコレートやクッキー、かりんとうなどを食べることもある。
 
それでいて、身長162cmの短駆ではあるが、体重64kg、胸囲100cm近くの筋肉質で58歳の今日まで保っている。
 
老眼なし、血圧もここ5年くらいははかっていないが、多分正常だろう。
友人の医者仲間からは人間ドックをすすめられるが、一回も受けたことはない。
60歳になったら受けても良い、とは思っている。
 
先に述べたルーチンワーク以外にも、全国での講演が年に30回〜40回、テレビ、ラジオ出演が年に20〜30回、単行本の執筆が年に10〜20冊という忙しさである。
それでも、ここ30年間、病気で休んだことは1日もない。
化学薬品も一錠も服用したことがない。
時々、これ以上に忙しくなるときがある。
そのときは、さらに、食事の量を半分にし、少々疲れていても運動、つまり、ジョギングやウェイトトレーニングを必ずやることにしている。
逆に忙しいときに、腹いっぱい食べて運動しないでいると、老廃物・余剰物が体に残り、疲れがひどくなり、かえってハードスケジュールはこなせなくなるものだ
 

 

ごらんいただいたことを大変ありがたく感謝します。

 

生命の農と食を考える
L A F 健農健食研究所 ラフ
L ife A griculture F oods

FAX :076-223-2005
mail :m.ikeda@ninus.ocn.ne.jp

池田 優

 

 

◎ ご意見、ご教示はこちらまで    掲示板も御座います。是非ご利用下さい。→ 掲示板

最新号へ戻る