山ちゃんの食べもの考

 

 

その327
 



食は生命なり
「生命なきは食にあらず」とも云われますが、
人は多くの生命を頂く事で生かされている。
植物の生命も動物の生命も微生物の生命も、
土の生命も水の生命も空気の生命も、
すべての生命がつながって生かされている。
そんな「共生」の世界で生かされている。
「人は何を食べるのかによって決まる」とも云う。
肉体的な健康、長寿のみならず、
知性、思想、性格までをも決すると。
その食べ物の作り方、その食べ物の商いほう、
その食べ物の選び方、買い方、食べ方は、
その人の生き方、その考え方そのものであると。

                                   
(山ちゃん)
『食は生命なり』 【171】
 
安全な「食物」を安心して食べよう!
食べてはいけない
の基礎知識
食の危機・偽装表示を見抜く
石堂徹生 著  主婦の友社
より その7
■ 西洋ナシ
 
● 裏切り話の発端
誘惑の果物。
西洋梨、いや「ラ・フランス」と聞いただけで、反射的に口内が唾液で一杯になる消費者もいるのではないだろうか。
雨だれ型といえば可愛いが、実は不恰好な下ぶくれ状で、皮の色も日本ナシに比べて薄汚れていて、とても素直な食欲の対象だとは思えない。
硬いやつを買ってきて、熟すまで待ち、皮をむいてみればどうだ。
果肉はグチャグチャで手がべとつき、顔をしかめるばかり。
ところが、一口かじれば急転回。
なんておいしい。
とろ~りとろけるゼリー状。こ
の美味、ここにあり。
パリジェンにとの甘いキッスを思わせる誘惑の果物、それがラ・フランスなんだ。
 
2002年の夏の終わり、そんな一夜の甘い空想にひたろうかななどと考えていた矢先、「ラ・フランスに無登録農薬使用」のニュースが飛び込んできて、くらくらとめまいがする思いだった。
なんてことを、これじゃ、食の安全も農業の保護も国産農産物の自給も、すべてがぶち壊しじゃないか。
 
 
● どじな山形県、11年前からの検査空振り
同7月30日、山形県の農業資材業者と、種苗業者計2人が毒劇物法と農薬取締法違反の容疑で逮捕された。
それが同10月23日現在で全国44都道府県、販売業者・254業者、購入農家・3036戸に及ぶ「列島無登録農薬汚染大事件”の発端だ。
そして、事件を明るみに出すきっかけになったのが、山形県産ラ・フランスの農薬検出だった。
 
山形新聞などによれば、事件のイキサツはやや複雑だ。
最初、今回、逮捕された農業資材業者が違法な農薬を販売しているとの情報を得て、取り締まりに当たる県が立ち入り調査をしたのは、11年前の1991年。
しかし証拠をつかめなかった。
 
実は逮捕の前年、2001年2月にたまたま県衛生研究所がラ・フランスから無登録農薬・ダイホルタンの残留農薬を検出していた。
さらに再び情報があったため、同8月、先の農業資材業者を検査したが、これまた空振りに終わっていた。
 
県はそれで一件落着としていたが、2002年4月、とんだところから火の手が上がった。
 
大阪市立環境科学研究所が2001年11月、市内の市場に出回っていた青果物を抜き打ち的に検査した中のラ・フランス1個から、ダイホルタン(0.03ppm)を検出した。
それを2002年4月、山形県農林水産部に通知したため、県はあわてふためき、やっと初めて県警に連絡し、同7月の業者逮捕につながった。
 
それにしても、なぜ山形県は立ち入り調査をしながら、その業者の証拠をつかめなかったのか。
確かに、業者の手口は巧妙だった。
情報提供者が県に持ち込んだダイホルダン(殺菌剤)と、同様に無登録農薬のプリクトラン(ダニ用殺虫剤)はともに偽名で販売されていた。
ダイホルタンは無地の銀色の袋に入っていて、プリクトランは韓国ハングル語で「プリラー」と書かれていた。
また業者は商品棚に並べず、倉庫にも現物を置かなかった。
 
 
● 全国の無登録農薬購入農家のあぶり出し
山形県での事件発覚を機に農水省は全都道府県に対し、この件に関する情報を提供した。
さらに同8月9日、山形県警によって東京都千代田区の農薬卸売業者が逮捕され、事件は一気に全国的な広がりを見せた。
 
この都内の卸売業者は北海道から九州までの30都府県の取引先に対し、無登録農薬をわかっただけでも過去3年間にわたり計二十数トンを販売していた。
先に逮捕された山形県の農業資材業者はそのうちの1社だが、都内卸売業者は最も多くのダイホルタンをその資材業者に売っていたという。
 
農水省は都内卸売業者逮捕の報を受け、その30都県に対し、農薬取締法に基づく販売業者などへの立ち入り検査をするように指導した。
 
その結果、次から次へと無登録農薬を買った農家があぶりだされた。
その数がすごい。
青森のリンゴ14戸、岩手のリンゴ1戸、秋田のリンゴなど55戸、宮城のイチゴ・リンゴ、なしなど27戸、山形の西洋梨・リンゴ・モモなど272戸、福島のサクランボ4戸など全国でなんと1981個(2002年9月10日現在)、さらに同10月下旬現在で前出3035個に達したという。
 
農家が購入した無登録農薬は先の2つに加え、植物成長調整剤・NAA(商品名ナフサク)など10種類の及ぶ。
NAAはリンゴやナシ、モモ、サクランボ、カキ、ブドウ、メロン、ウメ、ミカン、スイカ、イチジク、などの果物、そしてキュウリ、ハクサイ、サニーレタス、アスパラガス、サトイモ、ショウガなどの野菜に茶・・・・・・と幅広い。
うちラ・フランスを含め、西洋ナシ向けに無登録農薬を購入したのは、山形を中心に、秋田、福島の農家だった。
 
 
● みんなで渡っても赤信号は赤い
農家が無登録農薬に手を出した背景を考えると、現代の日本農業がある種の高度な発展を遂げたことの裏返しだという気がしてならない。
 
よく農業は自然だという言い方をするが、それは間違いではないか。
確かに農業は自然に強く依存し、自然に大きく左右されはするが、それに負けず劣らず人間の手を加えることによって成立している。
 
基本的な耕すという行為そのものが自然に手を加えることだし、品種改良も、水路をつくって水の便をよくすることも、もちろん有機か無機かは別にして肥料を与え、農薬をまくことも含めてそうだ。
太陽や水や植物などの単なる自然の恵みではない。
どうしても”恵み“という情緒的なコトバを使いたいならば、農作物は自然と人間の活動による恵みというべきだ。
 
また、農業は工業とちがうというが、それも間違いではないか。
現代の農業は工業製品としての農薬や化学肥料、あるいはガソリンなしでは動かない農業機械などによって成り立っている。
 
農業は工業と切り離せない。
むしろ、農業は工業の一部であり、ただし自然の影響を強く受ける分野だと考えるべきではないか。
 
特に敗戦後、食べられるものならなんでも増産という半飢餓時代を米の完全自給によって超え、高度経済成長時代に入ると、農業の様子が変わってくる。
 
穀物生産から野菜・果物などの農家の現金収入を多くするための中国の”買い物かごプロジェクト”の先輩格として、日本でも”選択的拡大”と称して、農家の収入を増やすために野菜・果物・肉・花などの生産が奨励された。
 
しかし、そこで大きな問題が起きた。
肉は別にして野菜・果物の場合、自然条件の中の気温の変化や風雨など天候関連はビニールやガラス温室という施設栽培でクリアすることができた。
 
問題は病虫害だ。
野菜・果物は人間だけでなく、細菌やウイルス、カビなど微小な生物からアブラムシやコオロギなどの昆虫、カラスなどの鳥、モグラなどの小動物、イノシシなどの大動物など、他の生物も好きだ。
農業は人間のためだけでしかないが、そのための畑や果樹園がある土壌などの空間は他の生物が生きていくための場所だ。
 
完成度の高い、つまり美味しくて栄養があり、大きさや重さ、形などが均一で、見た目も美しい野菜、果物をたくさん作るためには、他の生物を撃退することができるたっぷりの農薬が必要だった。
農家もそれで経済的に潤ってきた。
皮肉っぽくいえば、まさに農薬の“恵み”である。
 
ところが、他の生物との生存競争は際限がない。
細菌にしても薬剤耐性菌といって、いつの間にやらそれまでの薬剤がこかない形に進化する。
そこでさらに効果が強く、毒性も強い農薬の開発・・・・・・のくり返しだ。
 
今回の各種の無登録農薬は、まさに効果が強いタイプが多かった。
効果が持続して、これをまいておけば安心。
しかし毒性が強く、人間に害を与える危険性が高い。
そこで、メーカーは製造・販売を中止した。
 
でも、農家にとって他の生物との戦いは終わっていない。
効果の弱い薬は毒性も弱いが、あまり役に立たない。
強い薬はないか。
半ば公然と無登録農薬を売る業者が現れた。
他の農家も使っている。
農協担当者だって売るといっているじゃないか。
使ったって、そうそうばれるものじゃない・・・・・・
 
ところが見事に発覚してしまった。
みんなで渡っても赤信号は危ない。
 
 
● ハムレットはラ・フランスを食べたか
西洋梨は16世紀、ドイツやイギリスで栽培始められた。
ラ・フランスの歴史はあ、まりはっきりしないようだが、19世紀半ば過ぎ、フランス人によっれ作り出されたという。
そのあまりの美味しさに、フランス人が「わが国を代表するのにふさわしい」と称えたことから、ラ・フランスと名づけられたとの説がある。
 
日本には1900年代前半(明治30年代後半)、山形県には1910年代前半(大正初期)に入った。
しかし、見た目が悪い上、栽培にも手間がかかる。
主に加工用に作られていたが、1960年代後半になって缶詰より生へと需要が移り、一躍、一躍その美味しさが注目されるようになった。
 
ラ・フランスは別名、バターペアという。
特有の香りと果汁したたる緻密な果肉はまさに西洋梨の最高峰の名に恥じない。
ただ、ラフランスは果実がなるまでの機関が長く、病虫害にかかりやすく、台風などの影響も受けやすい。
栽培しにくいと、故郷のフランスでは作られていない、
 
病虫害にかかりやすくて、今回、無登録農薬をかけられてしまったのか。
ちなみに農水省によれば、西洋梨ではないが、リンゴを水洗いしたり、ミカン、桃を皮をむけば、無登録農薬のうちダイホルタンとプリクトファンについては大幅に残留農薬を減らすことができるという。
 
 
 
 
■ パパイヤ
 
● 遺伝子組み換えパパイヤ、日本上陸
遠き島のサイポーク。
 
パパイヤは、どこか「名も知らぬ遠き島より・・・・・・」(「椰子の実」)と歌われるヤシに似て、日本人にとっては南の島々への郷愁を呼び起こす、一種のイメージの果物ではないだろうか。
そのイメージを覆す“事件”が起きた。
 
2002年1月、埼玉県下のスーパーマーケットで販売されているパパイヤに、日本ではまだ安全性の審査がされていない遺伝子組み換えのパパイヤが混じっていることがわかった。
そのパパイヤは都内の業者から仕入れられた米国・ハワイ産で、日本で遺伝子組み換えパパイヤが発見されたのは初めてだった。
その後、同9月下旬に同じハワイ産の遺伝子組み換えパパイヤが見つかっている。
忘れた頃にもうひとつの手口か。
 
遺伝仕組みかえっって何か。
イメージ的にいえば、作物や家畜の一種のサイポーク化、ロボットにしてしまうことだと考えれば、わかりやすい。
 
 
● 救世主が悪魔か
ハワイは世界的なパパイヤの産地だが、この世界的な産地というのがクセ者で、長く産地であり続けようとしてムリを重ね、やがてまずいことが起きがちだ。
 
パパイヤを同じ畑で栽培していると地力が落ち、一種の連作障害が起きる。
ハワイではウイルスが原因で、丸い輪のような斑点が実や葉にできる「リングスポット病」が大発生し、栽培農家は大きな被害を受けた。
 
そこでハワイ大学が遺伝子組み換えの技術を用い、ウイルス耐性パパイヤ、つまりこの病気にかからないパパイヤを開発した。
このパパイヤは、現地の農家にとってまさに救世主に思えた。
 
しかし、それが本当の救世主か、それとも悪魔なのかわからない。
なぜなら、遺伝子組み換えは便利だが、一方で大変、危険な技術でもある。
 
遺伝子組み換えというのは、ある特定の働きをする他の生物の遺伝子を、作物や家畜などの遺伝子の中に組み入れ、その特定の働きをさせるようにさせること。
これまで、ある特定の除草剤をかけても枯れない遺伝子を作物の遺伝子に組み込み、除草剤の効果を高めたりしたことがある。
 
遺伝子は生物の親から子へと同じ性質を受け継がせるための遺伝情報が詰まった、いわば“生命の設計図”だ。
 
どんな遺伝子が、どんな働きをしているのか、まだまだ解明されていない。
この遺伝子と、あの遺伝子とがどんな関係になっているのかもわからない。
そのような状態の中で遺伝子組み換えによって、今までまったく関係のなかった他の遺伝子を組み入れた場合、作物や家畜などの遺伝子がどんな影響を受けるのか、見当がつかない。
 
また、その作物や家畜を食べた人間の遺伝子にどんな影響を与えるのかもわかっていない。
他の生物の遺伝子によって、人間の遺伝子が刺激を受け、突然変異を起こし、新しい危険な病気が生まれ、しかもそれが親子代々で伝わっていくなど、未知の重大な危機をもたらすかもしれない。
 
 
● 38人脂肪のL-トリプトファン事件の記憶
関係者の間で有名な、それも日本企業が引き起こした「L-トリプトファン事件」というのがある。
1088年から89年にかけて起きた食品公害事件だ。
昭和電工が必須アミノ酸の1つ、L-トリプトファンをサプリメント(栄養補助製品)として遺伝子組み換えによって生産し、販売した。
ところがこれを摂取した消費者のうち、米国を中心に38人がなくなり、1550人近くが健康被害を受けた。
 
『誰もがわかる遺伝子組買え食品Q&A』(青木書店)などによれば、これは、組み換えに使われた微生物の遺伝子によってL-トリプトファンの製造過程で、予想できなかった2種類のタンパク質が作られ、それが不純物として製品に入った。
そのために白血球の1つ、抗酸球が異常に増えて起こる抗酸球増化筋肉痛症候群(EMS)という病気が起きた。
この病気になるとセキや皮膚の吹き出物、筋肉の痛み、呼吸困難を起こす。
 
ハワイの農家のための”救世主”が、「L-トリプトファン事件」の二の舞を踏まないとは誰にも断言できない。
安全だというには、すこぶる知識・情報が少なすぎる。
確かな科学的根拠に基づいて安全性が確認されないかぎり、食品として流通されるのは困るというのが、消費者としての実感ではないか。
 
 
● 青パパイヤの豚肉炒めに挑戦
アメリカに到達したコロンブスが、部下の1人が胃けいれんで苦しんでいたとき、先住民がくれたパパイヤを食べて治ったのをみて驚いた。
そして“魔法の木”としてその種を本国スペインに持ち帰ったのがきっかけになって、世界各地に広がったという。
 
魔法の木の実はねっとりとした舌触りと独特の甘さが特徴的で、実を2つ割りにして黒いタネをよけ、果肉をスプーンですくって食べればトロピカーナ、極楽の味か。
タンパク分解酵素を含んでいて肉の消化を助けるし、果汁は皮膚をなめらかにする働きがあって、美肌づくりにもいいそうだ。
 
”悪魔の木の実”ともなりかねない本場・ハワイのパパイヤをやめて、沖縄産にしてはどうか。
熟したのもいいが、沖縄では熟していない青いパパイヤを野菜として使い、豚肉などと炒めて食べる。
 
 
 
■ オレンジ
 
● 米国産オレンジは残留農薬の“常習犯”
小柄な国産ミカンの控えめな風情に対し、米国産オレンジは皮がまさにオレンジ色にギラギラ輝き、ベトついて、オレはアメリカ人といわんばかりの精力的な感じがする。
味も甘ったるくボヤけて大陸風であり、きりっと甘酸っぱい国産ミカンとは一線を画す。
米国産オレンジ派はそこがいいというのかもしれないが、注意したいのはポストハーベスト農薬だ。
 
2002年6月末、東京都は都内の食品輸入業者が米国から輸入したオレンジから残留基準地(0.3ppm)の2倍近い0.5ppmの農薬・クロルピリホスを検出した、と発表した。
 
このオレンジはサンキストオレンジの商品名で売られていた。
同4月、業者が輸入した22.4トンのうちの1個。
全量が東日本の問屋などに納入されていた。
 
一方、長野県も同日、都内の同じ業者が納入したサンキストオレンジから基準値を超えるクロルピリホス(0.5ppm)が含まれていたことを明らかにした。
クロルピリホスは中国産冷凍ホウレンソウにも含まれていて大問題になった殺虫剤だ。
 
米国産オレンジは、残留農薬の”常習犯“で、1993年から98年までの東京都衛生研究所の検査によれば、94年を除いて毎年検出されている。
 
 
● 米国産“柑橘類ご三家”は薬まみれ
いや、オレンジだけではなく”米国産柑橘類の御三家“のあと2つ、レモンとグレープフルーツもクロルピリホスが検出される”常習犯“だ。
 
実はそれだけではない。
 
農産物は、貯蔵・運送中にカビや害虫の発生などで品質が低下しやすい。
国内移動ならまだしも、海外への輸出ならなおさらだ。
これらのリスクを減らすために、収穫後に農薬をかける。
それをポストハーベストという。
収穫前にかけるプレハーベストに比べて、時期が遅いだけに農薬が作物に残留しやすい。
 
日本では、国内でのポストとハーベストの使用を禁じている。
しかし、海外では多くの国が認めているため、そのような国から輸入される農産物にはポストハーベストが残留しやすいということになる。
 
特にオレンジなどの柑橘類は実が青いうちに収穫し、2,4-Dなどの除草剤を加え、低温で貯蔵したうえ、防カビ剤をかけ、ワックスを塗って輸出するのが一般的だ。
 
果実に残っている軸をヘタというが、ヘタがあれば果実が新鮮そうに見える。
そのヘタが落ちるのを防ぐために除草剤を使う。
ワックスはそれらの農薬が逃げるのを防ぐとともに、果実に光沢を与える。
 
 
● “防カビ剤ご三家”にご注意
ここで特に問題なのは防カビ剤だ。『農薬毒性の事典・改訂版』(三省堂)などによれば貯蔵・輸送中はカビが生えやすい。
 
そこで、しっかりとかける。
オレンジなどの柑橘類には、防カビ剤のこれまた”御三家”のOPP(オルトフェニルフェノール)とTBZ(チアンベンダゾール)、IMZ(イマザリル)の残留が多い。
 
OPPは日本では農薬ではなく、防カビ用食品添加物として認定されている。
認定防カビ剤の中で最も毒性が強く、発ガンの危険性あり。
TBZも防カビ用食品添加物で、妊娠したマウスに与えたら、生まれてくる子どもの手足の骨格奇形が多かった。
OPPとの併用で発ガン率が高まる。
IMZも防カビ用食品添加物であり、肝臓肥大などの障害が置きやすい。
 
オーストラリア産やスペイン産などのオレンジなどにもこれら3種類の残留はあるが、そうひんぱんではない。
しかし米国産の場合、1992年から98年までの東京都衛生研究所の検査で毎年、量の多少は別にして検出されている。
これまた“常習犯”だ。
 
少なくとも米国産”柑橘類御三家”のすべてにクロルピリホスと”防カビ剤御三家”がしっかりかけられていると考えていい。
これはこそ泥の常習犯という可愛げのあるものではなく、まさに”確信犯”の意志を感じる。
日本人の胃袋を防カビ剤などでいっぱいにしよう、それでしこたま儲けようという魂胆だ。

 

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生命の農と食を考える
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池田 優

 

 

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